2015年11月21日

出張講義に行ってきました

  兵庫県立星陵高校に出張講義に行ってきました。JR垂水駅から山側に上がった高台にあり、正面玄関のたたずまいや校舎が豪壮で美しい学校でした。同校進路指導部長 中村博行先生とは、30年以上にわたる友人で、そのお招きを受けました。

  同校には立派な同窓会館もあり、そのホールで、2年生約80名を対象に「日本年中行事研究―生活の中の伝統文化を再発見する」と題し、60分の講義を行いました。「専門家の講義(文科系)」をしてほしいという趣旨でしたので、まずは、文科系の学びの大切さを力説しました。昨今、文科省の通知で話題になっている「文科系不要論」は間違いですよ、これからますます文科系が重要なのですよ、と、我が田に水を引いた次第です。





  その後、日本の年中行事が“クールジャパン”の一つであるという視点から、そのおもしろさ、文化としての貴重さ、歴史の古さを具体的に語りました。

  講義が始まったのが午後4時だったので、一日の疲れで居眠りを誘ってはいけないと思い、できるだけ多くの質問を発し、フロアに下りて、生徒さんたちとのコミュニケーションを取ることに努めました。

  すると、一人の男子生徒・K君が、挙手をしていろいろなことを語ってくれました。

 Q しめ縄は何のために張るのですか?   K君 神様をお迎えするために張るのです。

 Q 正月に使う祝い箸の特徴は何ですか?  K君 自分の家では、正月3ヶ日は洗いません。

 Q どんなお雑煮を食べていますか?     K君 自分の家では焼き穴子を入れて出汁を取ります。

などなど、積極的に授業に参加してくれ、楽しいセッションとなりました。






  おかげで、無事60分の講義を終えることができました。終了後には3人の生徒さんが質問に来ました。熱心に講義を聴いてくれたからこそ、質問までしに来ててくれたのでしょう。

  全国の高校生諸君、リクエストがあれば、わが学科教員は、どこへでも出張講義に行きますので、ご遠慮なくどうぞ。


  〈報告者:堀勝博〉

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 13:56Comments(0)日記授業紹介日本語日本文化領域