2020年03月31日

国際図書館連盟における活動

 図書館といえば、どんなイメージをお持ちでしょうか? 本を借りるところ? 調べ物をするところ? もちろんそのための場所でもありますが、それも含めて、図書館は人類の知的遺産の多くを収集し、使いやすくコレクションとして構築し、人々に提供する機関です。そのために、理念から技術に至るまでさまざまな工夫と発展が欠かせません。国際図書館連盟(International Federation of Library Associations and Institutions:IFLA)は、そのための国際的な機関で、毎年8月に開催される年次大会では、国立図書館長会議も開催されます。年次大会では、いくつもの委員会や部会に分かれて、文化遺産の保存・継承から最新情報技術の図書館サービスにおける活用までさまざまなテーマが議論されています。

 日本からは16人の代表委員を出しており、私は現在その中で学校図書館部会の常任委員をしています。学校図書館のサービスは、学校教育と密接に関係しており、国や地域によって学校制度が多様である現状の中で、学校図書館はどのようにこどもたちの読書や学習の支援をしていけばよいのか、ということについて、議論をしたり、ガイドラインを作ったり、具体的な方法を提示したりしています。




学校図書館部会のメンバー 2017年に開催されたブロツワフ(ポーランド)の会議で


 日本の学校図書館は、学校図書館法という法律のもとで、すべての小中高等学校に設置することが義務付けられており、また、児童書が豊富に出版されていること、学校教育が一定以上の水準に保たれていることなどから、比較的恵まれた環境にあるといえます。しかし、実際には課題も多く、他の国や地域の図書館を見学して参考にすることもよくあります。



Athens College(幼稚園から高等学校まである私立学校) 2019年のアテネ(ギリシャ)


 2019年に訪れたこの私立学校の図書館では、学校のカリキュラムと密接した図書館利用が特徴的でした。幼稚園でも、子どもの読書習慣を育成するための工夫が行われており、学年が上がるにしたがって、図書館の活用方法も変わります。国や地域によって、学校図書館の活用において何を重視するかは違います。日本では、長い間読書がそのサービスの中心でしたが、近年、学習における活用の重要性もかなり注目されるようになりました。リテラシー、すなわち読み書きする力の育成を重視する国もあります。また、学校図書館に限らず、図書館は、貧困と非識字の連鎖を断ち切るためのプログラムにも力を入れています。前アメリカ合衆国大統領のオバマ氏は、図書館は子どもにとって魔法の入り口であると言っています。図書館利用によってリテラシーが身につき、それが子どもたちの将来の選択肢を広げることになるから、と。



2017年開館のギリシャの国立図書館 イタリアの建築家レンゾ・ピアノ氏の設計


 古代から人類の文化活動を支えてきた図書館が、未来においてどのように変貌していくのか、図書館情報学に関わる研究活動は常に現場と深く結びつきながら行われます。ハドリアヌスの時代から図書館のあったアテネに、このようにな現代的な国立図書館が建てられたことは、その未来を象徴しているかのようです。
                                     (国際日本文化学科 教員 岩崎れい)




  

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2020年03月03日

フェイクニュースと図書館の関わり

 先日、国立国会図書館が刊行している『カレントアウェアネス』という雑誌に「フェイクニュースと図書館の関わり:米国における動向」という記事を執筆しました。フェイクニュースという、いわゆる偽のニュースが近年世の中で問題となっています。この記事では、そのフェイクニュースの定義、特徴などについて検討し、それが映し出している今の社会、情報環境における諸問題について述べています。



 図書館は、様々な情報を人々に提供する役割を持つ場所として発展してきました。そのため、フェイクニュースの問題は図書館と無縁ではなく、図書館にとっても、フェイクニュースのような誤った情報が人々に流されることは大きな問題とされています。この記事ではアメリカの図書館の動向として、フェイクニュースへの人々の関心を高めるための様々な取り組みを紹介しました。

 先日、学内において国際日本文化学科、大学院人間文化専攻主催の「文化の航跡研究会」を開催しました。そこでこの記事の内容を少し発展させた話をさせて頂きました。

(文:鎌田 均)


  

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2018年08月27日

アーカイブズと「記録」

「アーカイブズ」と呼ばれる機関があります。日本語では「文書館」と呼ばれたりします。文書を保存する役割を持った場所として、古文書などの歴史史料を保存する場所を思い浮かべることが多いと思います。そこでは、過去の文書が残されており、我々はそれを通して過去の事を知ることができます。

 国立公文書館もアーカイブズの代表的な例です。そこには、公文書、すなわち政府において作られた様々な文書を保存する役割があります。最近ニュースで話題になったように、政府の活動の記録を証拠として残しておくことには大事な意味があります。

 アーカイブズは、文書に限らず、様々な「記録」を取り扱います。少し極端な例ですが、普段の買い物でもらうレシートも記録です。それは買い物の記録である一方で、最近話題になったレシート買取アプリのように、人がいつどこで何を買っているかを知る目的で利用できたりもします。そして、そのような記録が残されることで、後世の人は我々の今の生活などを知ることができます。
 このように、記録を残すことには様々な意味があります。

(文)鎌田 均  

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2018年07月16日

図書館展示 日常と非日常

《図書館サービス概論》受講生による、図書館展示のお知らせです。

《図書館サービス概論》では、毎年テーマを決めて本を紹介する展示をしています。

今年の展示テーマは「日常と非日常」です!
すぐ隣にある不思議を集めた日常コーナーと、魔法の世界のような非日常コーナーに大きくわけ、展示をします。

子どもにも人気のファンタジー作品や、未来のお話、それに夏にぴったりなこわーいお話など……。





ノートルダムの学生さんにとって身近と言うと「京都」があげられます。
歴史ある京都で起こる不思議な物語もいくつか揃えています。

「ホラー」というと幽霊がでてきて、動かないはずの人形が動いて…そんないつもの1日では起こらない出来事が起こったら……そんなの絶対非日常!と思いますか?でも本人が気づいていなかったら……?
ホラーが日常なのか非日常なのか考えてみてください

非日常というとやはり魔法の世界でしょうか
だれもがよく知る魔法学校のお話や小さい頃読んだ絵本など非日常も色々です。

他にも、映画やアニメになっている作品や実話をもとにしたお話などがあります。






場所は本学図書館1階展示エリアです。
6月19日~7月17日の期間に展示しています。


ぜひ、図書館に来て、どれが日常でどれが非日常か確かめて見てください!
もしかしたら、ほかの人にとっては非日常でもあなたにとっては日常の物語があるかも…………?

報告者:図書館司書課程 図書館サービス概論受講生 広報担当者
  

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2017年10月04日

図書館サービス特論 授業報告

9月13日~9月15日に図書館サービス特論の集中講義が、襟川茂先生のもとで行われました。襟川先生は以前20年以上京都ライトハウスにお勤めになり、視覚障害者の方へのサービスを主になさっていました。

 9月13日の初日は、午前はオリエンテーションの後、視覚障害者・聴覚障害者のための制度や法律について学び、午後は京都ライトハウスを見学させていただきました。館内の見学では、ご自身も全盲の豊田さんという職員の方に案内していただきました。
「京都ライトハウスは視覚障害者の方への支援施設ではあるけれども、活動の拠点でもある」と豊田さんはおっしゃっていました。できる範囲での仕事の支援や、生活していくための支援、親子で生活の指導を受けられる事業所がありました。
私が司書課程の勉強をするうえで一番興味があったのは、情報ステーションです。京都ライトハウスの図書室ともいえる施設です。様々な点字の図書がありました。目を引いたのは、活字ならば1冊の辞書が、点訳をすると100冊以上になることでした。点字は続けて打つと読みづらくなるし、あまり小さくても指先で読めないから適当な大きさと間隔を空けないといけないから、そうなってしまうのです。その他にも点字の絵本-市販の絵本に透明の点字のシートが貼ってあるもの(初期のころのもの)やさわる点字絵本-などもありました。
ボランティアさんに本(持ち込み可)や郵便物などを代読、代筆をしてもらえるサービスがあり、情報ステーション内の個室でサービスを受けられます。

9月14日は主に点字を打つことについて学びました。「T・エディタ」というソフトは無料でダウンロードができ、wordソフトのように点字を書くことができます。点字は下のように2列3行の構成で、番号がついています。
  ①④
  ②⑤
  ③⑥
キーボードで打ち込むのは、①→F ②→D ③→S ④→J ⑤→K ⑥→Lという決まりがあります。
       
やり方は頭でわかっていても、同時に打つことなどとてもむずかしく、時間をかけて練習しましたが、なかなか長い文章はつくれませんでした。京都ライトハウスの点訳ボランティアさんにも、キーボードに番号のシールを貼っていらっしゃる方がいるそうです。




その他、対話の手段として、「T・エディタ」のキーボードで打つ動作を、お互いの手(指)に対してする「指点字」があるそうです。これは両手の人差し指、中指、薬指に同じ要領で触れる(たたく)やり方です。





9月15日の最終日は、視覚障害者の手引きを生徒同士で実践し体験しました。細い道で手引きをするのは難しいですが、一番大事なのが声かけです。「ここで右に曲がります」など、タイミングなど考えてやらなければいけませんでした。階段の手引きでは、できれば手すりをもたせてあげるのがよいし、段と踊り場も声かけでおしえてあげないといけなくて、難しいです。椅子に座らせてあげる時は、椅子の背もたれをさわらせるとよいそうです。
最難関はお手洗いへの手引きでした。男性(異性)のかたへの手引きは今回はやらなかったのですが、女性の手引きでも細かい説明は難しいです。構造なども説明したらよいということで、器具をさわらせて説明しました。男性への手引きでも、視覚障害の方は説明したら来たところをそのまま帰って来ることができるそうです。
どの手引きでも、目をつむって手引きされる役より(いつも使っている校舎だからかもしれないけど)、手引きする役のほうが怖さを感じました。襟川先生曰く、視覚障害者の方は手引きされるほうも慣れている方も多いからそんなにびくびくしなくても大丈夫とのことです。

おわりに、この集中講義は5限×3日(半期15コマ分を3日)でとてもハードスケジュールだったので、3日目にはみな疲れが見えていたし、図書館には直接関係ないことも勉強しているように思うときもありましたが、図書館に携わる仕事をするために勉強をするにあたって、利用者はみな平等であるという図書館の公平利用の理念のもとでサービスを実現するためには、様々な勉強が必要なのだと思いました。

報告:人間文化学科2年次生 MY
  

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2017年08月13日

授業紹介(情報・メディアの文化とリテラシー)

3年前から「情報・メディアの文化とリテラシー」という授業を隔年で開講しています。図書館などの、情報を扱ってきた分野では、情報を使いこなす能力を「情報リテラシー」と呼び、我々がそれを身につけることが重要だとしてきました。また、メディア学、メディア教育の分野でも、テレビ、新聞などのメディアの性質を理解できる能力である「メディアリテラシー」があり、デジタル機器を使いこなす能力など、様々な「リテラシー」が提唱されてきました。近年はインターネットなどによって、様々な情報源、メディアが融合しつつある中で、そういった情報、メディアを使いこなすことができる横断的な能力が必要とされつつあります。



この授業では、そのような能力について学びながら、情報、メディアと人との関わりについて考えます。SNSなどの情報にはどのような性質があり、それをどう使えばよいのか、どのようなことに気をつければよいのか、といった身近な問題から、情報を自分から発信すること、そこにおける法律、倫理などの理解など、情報、メディアに関する諸事情について学ぶ授業です。(なお、この記事にある画像は著作権フリーのものです。) (鎌田)  


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2017年08月06日

オープンキャンパス2日目です


本日8月6日、日曜日は、
オープンキャンパス2日目でした。


暑い中、
多くのご来場ありがとうございます。



模擬授業は、堀勝博先生が担当します、
「日本の年中行事ってこんなに面白い!」です。



京都市内などを巡って撮影した、
注連縄(しめなわ)など、
年中行事に関わる物事を、
紹介しながら、その意味を説明しました。


また、しめなわ、とは、
そもそもどんな意味なのだろう。

日本語の元の意味を探り、
しめなわ、の役割を、
説明しました。

言葉から、文化を探る、
そんな勉強の一端を、
味わっていただきました。



体験コーナーは、
「絵本の読み聞かせ体験」の題で、
読書・学習の支援として行われる、
読み聞かせ活動を、
岩崎れい先生が、ご案内しました。



また、「古地図から知る京都」の題で、
私(長沼)が、
地図を読み解く方法を、
ご紹介しました。




昨日、今日と、
はじめて本学にいらした方も、
多くいらしたようです。

オープンキャンパスは、
8月20日、9月10日にも、
行われます。

今回、興味を持っていただいた方は、
ぜひ、こちらにもおいでいただき、
本学の学びを、より知っていただければ幸いです。

よろしければ、またお会いしましょう。


報告:長沼光彦


  


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2017年07月12日

図書館展示『ホラー」~完成編~

《図書館サービス概論》受講者による図書館展示のお知らせです。





梅雨らしく雨が続き、じめじめした日が多くなってきました。
じめじめした蒸し暑さも、怖いホラーで過ごしませんか?

6月20日から図書館展示が始まりました!
手前は伝承作品コーナー、奥が文学・映像作品コーナーになっています。




伝承コーナーは日本と海外で場所を分けて展示しています。
日本作品のコーナーには合わせて書誌(展示する本のリスト)も展示しています。
海外作品のコーナーでは、世界と日本の地図も展示しています。

地図には伝承コーナーだけでなく、文学・映像作品コーナーで紹介する本の舞台
となる地域がマークしてあります。





文学・映像作品コーナーでは、「恐怖」について書かれた心理学の書籍や不気味
な絵画の本も展示しています。
世界の映像・文学作品の紹介ポスターにはいろんな言葉が隠されています。探し
てみてください!
また、映像作品の一部は図書館の外からも見ることができます。
日本の作品には短編集が多いので、授業の空き時間や昼休みに読んでみるのにも
最適です!





伝承コーナーの海外作品のコーナー横に、展示について紹介しているちらしとア
ンケートを置いています。
ちらしは自由にお持ち帰り可能です。アンケートにはぜひご協力をお願いします。




展示は7月18日までです。
ぜひ足を運んでみてください!

報告者:《図書館サービス概論》2017年度受講生 広報担当者
  

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2017年06月21日

図書館展示「ホラー」~準備編~

《図書館サービス概論》受講生による、図書館展示のお知らせです。

図書館展示の日が近づいてまいりました! まだ風が冷たく感じる日もありますが、6月7日に梅雨入りし、いよいよ夏も近づ いてきています! 選書した本を読み、一足先に夏を感じながら作業を進めています。

選書が終わり、書誌(展示する本のリスト)はほぼ完成しました。
広報用のポスターには怖いオバケがいる……かも?
展示に来てくださった方にご協力していただきたいアンケートは、気軽に評価してもらえるよう選択式にしました。 展示案内のちらしもアンケートと並行して頑張って製作中です! 展示紹介のためのポスターはまだまだ完成とは言えず、授業外に集まって作業を進めています。

また、展示する本を紹介するためのPOP作りをしています。 皆さんに興味を持ってもらえるよう、各自が工夫を凝らして作りました!
下の写真はその中の一部です。 その本の良さが少しでも伝われば、と思っています。





展示中は貸出できませんが、図書館内で閲覧することは可能です。
ぜひ図書館まで足を運んでください!

報告者:《図書館サービス概論》2017年度受講生 広報担当者  

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2017年06月16日

図書館展示「ホラー」~予告編~

《図書館サービス概論》受講生による、図書館展示のお知らせです。

《図書館サービス概論》では、毎年テーマを決めて本を紹介する展示をしています。 例えば、過去には「ジブリの森」や「図書館からグリムの世界へ」、昨年は「世界名作劇場への旅」というテーマで展示を行いました。

そして、今年の展示テーマは「ホラー」です!暑い夏を怖い話で過ごしませんか?
伝承コーナーと文学・映像作品コーナーに大きくわけ、外国と日本では不思議生物や恐怖のイメージにどんな違いがあるかを比較しようと考えています。 ゾッとするほど怖いものから、昔は畏怖の対象であった不思議生物まで、様々な視点から紹介します!

「ホラー」と聞いてイメージするのは幽霊や殺人鬼ではありませんか?
しかし、怖いものというのはそれだけではありません。日本に昔から伝わる「妖怪」も恐ろしいものの一つです。他にも日本では可愛いらしいものとして認識されることの多い「妖精」は、実は醜いものも多いことをご存知ですか? 伝承コーナーではそんな妖怪や妖精を中心に、昔から伝わるちょっと不気味で怖いものを紹介します!

文学・映像作品コーナーでは有名な作品だけでなく、短編集や心理学系の資料も多数紹介します。
皆さんは「世界三大ホラー映画」をご存知ですか?実は図書館にもあるんです!
世界三大と言っても説はいろいろあるのですが、写真は世界三大ホラー映画の中でも特に有名な海外のホラー映画の原作です。 「その映画見たことある!」という方は、ぜひ原作も読んでみてはいかがでしょうか?

図書館展示予告編2017



あいにく展示中は視聴・貸出はできませんが、簡単な作品紹介を展示しますので気になる方は是非見に来てください。


場所は本学図書館1階展示エリアです。
6月20日~7月18日の期間に展示しています。
ぜひ足を運んでみてください。今年の夏は「ホラー」で涼みましょう!

報告者:《図書館サービス概論》2017年度受講生 広報担当者

  


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2017年02月11日

入学前教育講座で自分の卒業研究を発表!

本大学では、3日間に渡って入学前教育講座が実施されました。その中で、本学の4年次生が終わったばかりの自分の卒業研究を紹介する「卒業研究発表会」も開催されました。

どの学科の研究内容も、各学科で優秀な卒業研究として選出されたものだけあって、本格的な研究で、「卒業研究という大きな山を越えたことで自信をつけた学生の発表」は、聴衆を感動させるものでした。発表は4学科から、合計8つでした。

人間文化学科からの発表は2つで、一つ目が王さん香港出身の留学生、王海雯(オウカイブン)さんによる

 「近代語『女性』『男性』の語彙論的考察」

でした。



王さんの研究は、「女性」という日本語の歴史についてで、明治からの100年以上に渡る新聞記事や、夏目漱石などの文豪の作品を調べ上げて結論づけた本格的なものでした。詳しくは 2月5日のブログ参照

そして、二つ目が栗林愛実さんと俣野なぎささんによる

 「子どもの教育を目的とした しかけ絵本の制作」

でした。栗林さんは「しあわせをはこぶたね」という知育絵本を、俣野さんは「じゅんくんのいちねん」という季節の行事が学べる絵本を制作しました。どちらもオリジナルストーリーになっています。

これらの絵本制作の基本にある「研究目的」やそれらの絵本がもつ「役割」や「コンセプト」を発表したうえで、実際の絵本を紹介しました。





栗林さんの絵本は、こんな風に素敵な飛び出す絵本になっています。センスの良い色遣いと高度な技術に圧倒される作品でした。



俣野さんの絵本にもしかけがあって、子どもが楽しく遊びながら毎月の行事が学べるように工夫されいる作品でした。以下に、2月の節分と3月の雛祭りのページを紹介します。




発表、お疲れ様でした&ありがとうございました。

報告:吉田智子  


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2016年09月02日

出版について学ぶ

人間文化学科の専門科目として、
出版に関係する科目を担当しています。

出版というと、限定された分野のように聞こえますが、
人の歴史を振り返ったときに、
人々が生み出したさまざまな事柄、知識、思想などを伝え、
残してきた本、または文書の役割は大きなものがあります。

その歴史の中で、出版という技術、仕組みが生まれ、
文化、文明の発達に大きく貢献してきたといえます。



「出版文化史」という科目では、
その出版の歴史について、
主に日本の出版について学びます。

出版の歴史というと、
古い書物の形や装丁について学ぶということがまず思い浮かぶかと思いますが、
それらだけではなく、歴史の流れを追いながら、
出版という仕組みと人々との関わりについて学んでいきます。

授業のタイトルが示すように、出版についての事柄を学ぶだけではなく、
出版に見る「文化」について学びます。

そこにみるものには、現代にまで繋がっているものもありますし、
昔の人の本との関わりと現在との共通点をみることもできます。



その現代の出版については、
「現代出版事情」という科目で学ぶことができます。

主に日本を中心とした、現代の出版の仕組み、
また海外の諸事情も交えて、これからの出版の動向について、
電子情報の普及の影響などを踏まえて考えていきます。

また、日本独特の出版ともいえるマンガについても、
出版という観点から学びます。

数年前から京都国際マンガミュージアムへのフィールドワークを取り入れ、
展示を見学しながら学習する内容を取り入れています。

この授業でも、出版に関する知識を学ぶだけではなく、
それと人、社会とのか関わりについて学びます。

(鎌田 均)  


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2016年08月10日

図書館概論の授業でゲスト講師をお招きしました

図書館概論では図書館についての基本的な事柄について学び、
司書課程の科目を学ぶ上での基礎知識を身につけることを目指しています。

その上で、図書館の最近の動向、現場の動きを知ってもらい、
図書館についてさらなる関心を深めてもらうために、
今回はゲスト講師をお招きしました。

立命館大学教授の常世田良先生をお招きし、
「図書館が日本を救うー公立図書館の可能性ー」という、
刺激的なタイトルで講義をしていただきました。

常世田先生は、現職の大学の教員としての立場だけでなく、
以前の浦安市立中央図書館長、日本図書館協会理事、
といった様々な立場から図書館に関わってこられ、
その体験を交えたお話しをしていただきました。

人間の本質は「知ること」であること、
世の中が、自己判断、自己責任を求められる社会となっていること、
そこにおける情報提供の役割と図書館のこれからの可能性について、
映像、写真を使った事例を紹介しながらお話しいただきました。

学生からは、図書館の新しい役割について気付かされた、
本を貸すところというイメージが変わった、などの感想が寄せられました。

主に1回生中心の授業で、
おそらく図書館に対して漠然としたイメージを持ってきた学生にとっては強いメッセージとなったようです。



報告:鎌田均
  
タグ :図書館


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2016年07月07日

京都女子大学図書館情報学研究会との交流会を実施しました!

こんにちは!
本学の図書館好きが集まったボランティアグループ、ライブラリー・メイトの山田です。

先週の土曜日に、京都女子大学図書館情報学研究会Kwuicls(クイックルズ)の皆さんをお招きして、本学の図書館で交流会を行ないました。

当日は34°Cという猛暑だったのですが、図書館は涼しくて快適でした。Kwuiclsの方々11名、ライブラリー・メイト4名で図書館見学をした後、ラーニング・コモンズを使用してKwuiclsさんのオリジナル企画である「図書基地」という本の紹介プログラムを楽しみながら、交流しました。




前日までの準備で、ウェルカムボードを作ったのですが、それも先方の皆さんに大変ご好評をいただきました。「図書基地」の企画では、今回‘音楽’というテーマに沿って事前に本を選び、その内容を1-2分で紹介していきました。(※ビブリオバトルに似ていますが勝敗をつけないところが異なります。)
15名が一冊ずつ持ち寄ったのに、その本が1点も被らなかったことにお互い驚きました。

 ~持ち寄った本の紹介~
 音楽の捧げもの:茂木健一郎
 メロディ・フェア:宮下奈都
 さよならドビュッシー:中山七里
 碧空のカノン:福田和代
 退出ゲーム:初野晴
 そして誰もいなくなった:アガサ・クリスティー
 よみたい万葉集:松岡文、まつしたゆうり(絵)  ・・・などの他にも8点。  



その本の良い部分を、ネタばらししないギリギリの線でオススメしていくのはなかなか難しいですね。沢山の本が集まったので、今後ゆっくり読んでみたいと思います。

最後には遅めの昼食で懇親会をしました。
京都女子大学の図書館は現在新築中とのことで、開館した際には見学させていただけることになりました。これから末永くお付き合いさせていただけると良いなと思います。

交流会の橋渡し役となってくださった鎌田先生、相談にのってくださった岩崎先生、ありがとうございました。





今回の交流会についてはKwuiclsさんもTwitterで報告してくださっていますので、是非そちらもどうぞ。→https://mobile.twitter.com/kwuicls


*宣伝*
ライブラリー・メイトは、「学生の目線から図書館をより良い環境にする」をモットーに活動しています。図書館や本が好きな人であれば、誰でも自由に参加できるボランティアグループです。現在のメンバーは人間文化学科の学生5名と心理学部の学生1名で、週に2回、図書館で本のPOP制作などをしています。学部学科問わず興味のある方は、ぜひ一度、活動を覗いてみてください。お待ちしています!


報告:人間文化研究科人間文化専攻2年 山田友香
  


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2016年07月06日

世界名作劇場への旅~準備編~

 毎年恒例、司書課程科目〈図書館サービス概論〉の図書館での展示を開始しました。

 展示はけっこう楽しいイメージなのですが、テーマに合わせて幅広く選書する力、
利用者に本の魅力を伝える力、全体の企画や展示のレイアウトを考える力など、
総合的な力が求められ、学生には図書館サービスを学ぶよい演習となります。

 本学の司書課程では、毎年図書館の協力を得て、展示の演習をしています。
今年度のテーマは、予告編でもお伝えしたとおり、【世界名作劇場への旅】です。

 今回は6月21日に実施した展示の準備のようすをお伝えします。

 本を紹介するPOP作りの様子は以前お伝えしましたが、準備するのはそれぞれの本の
紹介だけではありません。

 今回は、その作品の舞台となった土地や時代をわかりやすく示す地図や年表を作ったり、
時代背景や文化を知ることのできる本を紹介したりしました。







 また、児童文学をアニメ化した作品がテーマとなっていますので、原作とアニメの
違いがわかる資料も準備しました。




 来館してもらうために、図書館の外に貼るポスターも準備しています。ぱっと目をひく
魅力的なデザインも重要ですが、そのポスターにどのような情報を盛り込むかも
大切です。




 展示を見てもらうためのちらしや展示本のリスト、今回の展示を振り返る材料となる
アンケートも準備しています。アンケートは、記入してもらうための工夫も必要です。
今回は、アンケートを書いてくださった方にささやかなプレゼントを用意しました。
展示本のリスト(書誌といいます)は、展示エリアに置いている他、本学図書館の
サイト
でご覧頂くことができます。




 準備作業は、各グループに分かれて行い、全体の進行はレイアウトなどを担当する
リーダー班が努め、受講生全員が協力し合って作業を終えました。










 展示は、本学図書館情報センターの1階展示エリアで、 6月21日(火)から7月19日(火)
まで実施しています。ぜひお立ち寄りください。













報告:岩崎 れい  


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2016年06月19日

来週から、図書館でテーマ展示をします

≪図書館サービス概論≫受講生による、図書館展示『世界名作劇場の旅』の開催日
が近づいてまいりました!

前回は全員でPOP作りでしたが、今回の授業では各グループ分かれて作業が進め
られました。
自分たちで選書した本をまとめながら、どのようにレイアウトしていくか意見を
出し合ったり、学内掲示用のポスターの作成を進めたり、展示に来てくださった
方にご協力していただけるととっても嬉しいアンケートを入れてもらうためのボ
ックスをダンボールで手作りしたり……などなど!





それぞれが自分たちのやらないといけないこと・やりたいことに全力で取り組ん
でいました(*^-^*)

開催日まであと少しということでどの班も焦っていますが、なんとか開催日に間
に合うように、ひとつ、またひとつと完成に向けて、授業時間外にも個人・グル
ープで作業を進めています!
受講生一同の“素敵な展示にしたい”という思いが伝わる暖かい展示になる予感が
します。学内図書館までぜひ見にいらしてくださいね。






≪展示詳細≫

テ ー マ :『世界名作劇場への旅』
開催場所 : 図書館情報センター 1階展示エリア
期  間 : 6月21日(火)~7月19日(火)






次回はいよいよ展示スタートのお知らせを紹介することになりそうです!
お楽しみに(^^)/


報告: 司書課程〈図書館サービス概論〉2016年度受講生 広報担当グループ

  


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2016年06月16日

図書館で本のPOP作り

≪図書館サービス概論≫受講生による、図書館展示の作業の一部を紹介します。

先日は授業内でPOP作りを体験しました!
各々が一冊、各テーマに合った本を選書して1人ひとつPOP作りを行う前に、学
内図書館にて作り方の説明を受けたり、今までに作成された実際のPOPを手にと
ってじっくり観察したりとこれからの展示に向けて欠かせないPOPについて深く学
ぶことができました。





各作品ごとにカラーも決定しています。

~~~~~~~~~~~~~~~
・ハイジ→水色
・フランダースの犬→緑
・母をたずねて三千里→青
・あらいぐまラスカル→黄色
・赤毛のアン→赤
・全体→黒
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受講生のこの本をおすすめしたい!という熱い気持ちが詰まったPOPにぜひ注目
してください。
その際は、上記の“作品ごとに色分けされている”という部分を利用して、一度全
体の展示を見終わったあとに特に気になった作品の色のPOPだけを探してもう一
周見て回るのも面白いかもしれませんね(^^♪








≪展示詳細≫

テ ー マ :『世界名作劇場への旅』
開催場所 : 図書館情報センター 1階展示エリア
期  間 : 6月21日(火)~7月19日(火)







次回はPOP以外の作業風景の紹介を予定しています!
お楽しみに(^^)/


報告: 司書課程〈図書館サービス概論〉2016年度受講生 広報担当グループ

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:00Comments(0)学生の活動報告図書館司書資格

2016年06月03日

世界名作劇場への旅~予告編~

毎年恒例、≪図書館サービス概論≫受講生による、図書館展示のお知らせです。

『世界名作劇場への旅』と題しまして、世界名作劇場シリーズから5つの作品を
中心に<観光・文化・時代背景・原作との比較>という4つのテーマから作品を
深く、そして様々な視点から紹介したいと考え、準備を進めています!

世界名作劇場ときいても、パッと思い当たらない方もいらっしゃるかもしれませ
ん。しかし『アルプスの少女ハイジ』など、具体的な作品タイトルをきけばほと
んどの方が「知ってる!」となるのではないでしょうか?

昔みたことある!という方は懐かしいと感じるかもしれません。
アニメをみたことあります!という方は、今だからこそ原作を手に取るチャンスです!
『あらいぐまラスカル』など、来年40周年を迎える作品もあり、記念グッズや
コラボグッズの販売なども盛んな作品が多く存在する、世界名作劇場。
ぜひ、図書館展示を通じて、改めて作品の良さを再認識する機会を提供したいと
考えています。

≪詳細は以下の通りです≫

テ ー マ :『世界名作劇場への旅』
開催場所 :本学図書館情報センター1階 展示エリア
期  間 :6月21日(火)~7月19日(火)

~展示の中心となる予定の5作品~
アルプスの少女ハイジ・フランダースの犬・母をたずねて三千里・
あらいぐまラスカル・赤毛のアン





今後も随時、作業風景や追加情報などを更新予定です!
お楽しみに(^^)/


報告: 司書課程〈図書館サービス概論〉2016年度受講生 広報担当グループ

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:00Comments(0)学生の活動報告図書館司書資格授業紹介

2016年05月22日

オープンキャンパスを開催しました

5月21日土曜日に、
オープンキャンパスを開催しました。



人間文化学科は、
「図書館で京都を発見しよう」の題で、
模擬授業を行いました。


図書館の資料を使って、
京都に関わる知識を、
どのように調べるか、
実践してみました。



体験コーナーでは、
「絵本でポップを作ろう」の題で、
ポップ作りを体験していただきました。


ポップは、本屋さんで見かける、
本を宣伝するカードで、
絵や文字が書かれています。


図書館でも、新刊紹介に、
使ったりします。


写真は、その場で、
作ってもらったものです。
すてきな出来映えですね。



また図書館では、
人が通ると、動く風車や、
旗を振るパンダ、
タイプライターで、ワープロが打てるシステムを、
紹介していました。
4月のオープンキャンパスで紹介した、
回路の仕組みを学ぶ方法です。)



6月11日公開講座の予告もお知らせしました。



当日は、スタッフの学生が、
活躍しました。


新企画、しゃべり場は、
在学生とお菓子を食べながら、
気軽に話してみよう、
というものです。


景色のよい、4階のカフェ、ラミティエで、
大学生活のことなど、いろいろとお話して、
もらいました。


来校していただいた高校性の皆さん同士でも、
話が盛り上がったそうです。


スタッフの皆さんは、
オープンキャンパスの閉会まで、
あちこちで活躍していたようです。


次回オープンキャンパスは、
6月12日です。
また、新しい催し物を用意して、
お待ちしております。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:08Comments(0)情報関連の資格や活動図書館司書資格

2016年02月13日

製本技術講習会中級

本日、製本講習会の中級編を開催しています。図書館情報資源概論の科目の履修者には初級に参加してもらうのですが、今回は希望者のみの参加です。図書館職員の方々も参加してくださっています。いつもどおり、ふじわら工芸社の藤原孝先生に講師としてきていただいています。午前中は、かがり綴じによる上製本を作り、また和装本の康煕綴、麻の葉綴を体験しました。後半は、各自持ち込んだ本の修理を行っています。





(鎌田 均)






  

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