2016年01月14日

戸波有香子先生による、柳川三味線と京地唄を聴かせていただきました

1年次基礎演習では、文化活動に携わる方を、
年に何回かお招きし、
お話を伺い、実演をしていただいています。

本日は、戸波有香子先生に、
柳川三味線と京地唄を聴かせていただきました。


柳川三味線は、細棹(ほそざお)、中棹(ちゅうざお)、太棹(ふとざお)と、
種類のある三味線の中でも、
棹(弦を張る長い棒状の部分)がもっとも細く、
古くからの形を残すもので、
今では京都でしか用いられません。

地唄は、江戸時代に上方(かみがた)(京都大阪のこと)を中心に、
三味線に合わせて歌われた曲です。

今回は、三味線の歴史をお話ししていただきながら、
柳川三味線の音曲と、京地唄を実際に聴かせていただいたのです。


その場で聴くことのできた音色は、
微妙な変化のある音調で、
(「艶(つや)のある」と表現したりしますが)
響きも、西洋の楽器とは異なる独特のものでした。

今回のお話では、三味線は、
和室で少人数を相手に弾くもので、
大勢を相手に奏でる楽器とは、
特徴が異なるということです。

特に和室では、湿気があり、
土壁や障子、また室内の人の着物が、
音を吸うので、
しっとりとして落ち着いた響きになるのだそうです。

今回は、学内にある畳をしいた部屋、
合宿室で行ったのも、
和室の環境に近い方が良いかと考えたためです。
(ただ、壁が洋風の壁なので、反響がよく、
和室とはやはり異なるとのことでした。)

また、今回お持ちいただいた、400年ほど前につくられたとされる、
蒔絵や彫金が施された、柳川三味線を間近に見せていただきました。


細かい見事な細工に、
参加した学生は、目をひきつけられていました。


学生には、日本の伝統的な音曲を知る良い機会になりました。

報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:53Comments(0)授業紹介京都