2018年03月31日

香港日本語教育実習レポート  田中ひかるさん 3(完)


実習を終えて 3(完)

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 田中ひかる


 今回の実習では、特にCUSCS(香港中文大学専業進修学院)1年生AクラスとCクラス、2年生Bクラスのみなさんにはお世話になった。私たちの授業に来てくれたのは、1年Cクラスの学生たちが多かった。最初の授業では、1番後ろに座っていたのに、最後の方は、1番前を陣取るようになっていたのが嬉しかった。

 最後の文化の授業も、ふだんは授業がない日なのに、1年Cクラスを中心に、わざわざ多くの学生たちが受講しに来てくれた。中にはアルバイトを休んでまで来てくれている学生もいた。Aクラスにも「最後の日の文化の授業、来てね」と声をかけていたので、多くの学生が来てくれた。


 (湾仔〔ワンチャイ〕駅でSCS1年生のキーさんが自撮りしてくれる)

 文化の授業が終わった後で、1年生Aクラスの人たちから手紙をもらった。自分が知っている日本語を最大限に使って書いてくれているのがとても伝わる文面だった。全日程が終わったら、Aクラスの男子たちからご飯に行こうと誘われていた。学校の近くでお昼に行く予定が、急遽Cクラスの学生たちも一緒に行くことになり、学校からバスに乗って九龍の街まで出かけて行った。


  (受講してくれた学生さんから手紙をもらう)

 楽しい食事が終わって帰途に就こうとしたとき、宿泊先のホテルに戻る約束の時間に遅れそうなタイミングになっていたので、香港の学生たちがみんな「自分たちのせいだから、堀先生に謝りに行く」と言って、私たちをホテルまで送り届けてくれた。その完璧な心遣いには、本当に感激した。


  (『みんなの日本語』第1課の授業)


 実習最終日となった自由観光の日も、同じメンバーと一緒に過ごした。朝からホテルまで迎えに来てくれて、紙袋いっぱいのお菓子とCクラスの代表からお手紙をもらった。そのおみやげをいったん部屋に置いてから、ミニバスに乗って香港のリゾート地として有名な赤柱〔スタンレー〕に向かった。香港の伝統的な朝ごはんを食べることを企画してくれていた。一日赤柱を観光したが、いろんなところを案内し、一生懸命日本語で説明してくれた。

 その後、ミニバスと電車を乗り継いでカラオケに向かった。日本語の歌ばかり歌ったが、みんな本当に上手で、日本の歌が好きなんだなと感じた。そして、カラオケの最後の曲の画面に「来てくれてありがとう またきてね」という文字が日本語で現れたのには驚いた。きっと店を予約したときに、スタッフに頼んでいたのだろう。とても感動した。


  (カラオケ画面に浮き出たメッセージにびっくり) 

 最後にみんなで写真を撮った。手紙も渡すことができた。別れ際には、私たちが乗ったトラム(路面電車)を走って追いかけてきてくれ、まるで映画のワンシーンのようで、思わず泣いてしまった。Cクラスの学生さんからもらった手紙には、「いろんなところに連れていけなくて残念です」と書いてあった。十分あちこち連れて行ってもらったのにと思った。


 (トラムの駅で別れを惜しむ)




 2年生の学生たちともたくさん関わることができた。見学に行けないクラスもあったのは残念だったが、私たちの授業に来てくれたので、親しく交流することができた。みんな本当にいい人たちで、いろんなところに連れて行ってくれた。私たち実習生4人の好物を覚えていてくれていて、それぞれに別々のプレゼントをもらった。火鍋のレストランなど、香港のご飯屋さんをたくさん案内してくれた。

 風邪気味で咳をしている私を見て、「これが効くよ」と言って薬を買ってきてくれたり、本当にうれしくなるほど親切にしてもらった。2年生たちは、私たちが日本に帰る時、時間や距離もいとわず、空港まで見送りに来てくれた。せっかく来てくれたのに、微熱があり喉が痛かったので、みんなに全然話しかけられなかったことがとても申し訳ない思いだった。



  (SCS 2年生B組のみなさん  鰂魚涌〔Quarry Bay〕の駅にて2ショット・タイム)



 今回の実習でたくさんの人々に出会うことができた。日本人よりも日本のことが大好きな学生たちばかりなので、それに答えないとという思いでみなさんと接した。香港の人たちにとって同い年ぐらいの日本人と話をする機会はとても貴重なことなのだと実感した。日本語を勉強している生徒や学生たちに現地で出会えて私にとってもすごく貴重な体験となった。今でも毎日香港の人たちと連絡を取っている。行く前はあんなに気乗りしなかったのに、来てよかったと心から思える実習になった。一生の思い出になったと感じている。  (完)


 (香港島北角のレストラン・富臨皇宮にて香港在住の大学・専門学校の先生方と会食)








  


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2018年03月30日

香港日本語教育実習レポート  田中ひかるさん 2


実習を終えて 続

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 田中ひかる


 私の授業はたくさんの学生が受けに来てくれた。中級(『みんなの日本語』第37課)の授業は、2日目だったので、ある程度出席者の名前を覚えていた。直前に見た小林さんの授業が予定よりずいぶん早く終わってしまったことを考慮し、急遽小林さんにも手伝ってもらって、用例を全部実演コント形式にして示すことにした。それを見て学生たちが笑ってくれたりしていたので、やはり導入時における文例の提示は、できるだけ具体的に行ったほうが効果的なのだと感じた。


 (大教室で初級日本語クラスを担当)



 前日に見た周先生の授業のように、なるべく学習者とのコミュニケーションを重視して授業をすることを心がけた。私たち日本人よりも香港の学生さんの方が考え方が柔軟で、応用練習の際にもユニークな発言をたくさんしてくれた。そのおかげで教室全体の雰囲気が活発で明るい雰囲気になり、学生さんたちに助けられた授業だった。計画した時間通りに授業を進めることができ、一安心だった。


 (学習者とのコミュニケーションを心がけ、教室は明るく活発な雰囲気に)


 初級のクラス(『みんなの日本語』第1課)は、教室が広くなったことと、はじめて出席してくれた学生が9人ほどいた。彼らの学力がどのレベルなのかが分からなかったが、一応ゼロ初級の学習者であることを前提として授業を行った。人数が多かったので、出欠を取るときに時間がかかりすぎ、少し速足の授業になってしまった。もう少し余裕を持って授業に臨むべきだった。


 (天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学日本語クラスで紙芝居「かさじぞう」とクイズで交流)


 焦ったからか、まだ習っていない表現を口に出してしまったりすることが多々あった。また、関西弁のアクセントがどうしても時々出てしまった。この2回目に行った初級クラスの方が、余裕がなかった分、反省すべき点も多かった。


 (クイズのあとは、班ごとに交流)


 文化紹介の授業では、紙芝居とクイズを行った。普段の授業では賑やかな学生たちが、紙芝居の時は全員が静かに真剣に聞いているのが印象的だった。クイズでは今の日本の文化を知ることができて楽しかったという意見がとても多かった。頑張ってクイズを作ってよかったなと感じた。  〈続く〉


 (香港中文大学専業進修学院の学生たちと香港のリゾート地、赤柱〔スタンレー〕へ観光ツアー)


   


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2018年03月29日

香港日本語教育実習レポート  田中ひかるさん 1


実習を終えて

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 田中ひかる


 実習に行く前は、授業準備に追われていた。出国2日前に紙媒体から、パワーポイントに変更したのが最も苦労した点であった。全員が模擬授業もじゅうぶんできないまま出国したので不安な点がとても多かったが、今回の実習で、様々な経験をすることができた。


 (香港中文大学専業進修学院の学生さんたちとキャンパス近くのレストランでランチタイム)


 2週間も海外に行ったことがなかったので、行くまではとても不安だったが、SCSでの実習が始まってからはとても楽しい日々が続いた。日本よりも素直な学生さんが多く、自分の意志で日本語を学びに来ている人ばかりなので、学習意欲が日本の学生とは全然違うという印象を持った。日本のアニメが好きだから日本語を話せるようになりたい、日本に留学したいから日本語をもっと勉強したいという学生さんが何人かいた。


 (同学院2年生の学生さんたちと湾仔〔ワンチャイ〕のレストランにて)

 プロの先生方の授業をたくさん見学させていただき、貴重な体験だった。どの先生の教え方もそれぞれ異なり、独自の方法をとられていた。私たちが大学で日本語の教え方として学んだ授業の方法をとっている先生はいらっしゃらなかった。短い期間で日本語を習得させなければならないということもあり、アクティビティなどを入れるのは難しいのだろうなと思った。


 (『みんなの日本語』第1課ー初級日本語クラスの授業を担当)

 飯田先生の授業は楽しいと多くの学生さんが言っていた。教室に質問を多く投げかけたり、学習者の発言をすべて褒め、受けとめて、授業にうまく活かされていた。先生に当てられるとどうしても恥ずかしがったり、間違えたらどうしようと思うものだが、飯田先生は、学習者の発した言葉を「正解!」と言ってから、間違った内容についてはさりげなく訂正されていたのがとても印象的だった。そのほうが当てられた学生も、何か自分の言葉で言ってみようと前向きに考えるに違いない。


 (飯田由美先生の日本語クラスでご挨拶)

 香港では、一コマの授業が3時間のものもあるので、授業の後半は生徒も先生もしんどそうで、居眠りをしている生徒もたまに見られた。


 (実習授業のお昼によく食べたテイクアウトのお弁当、餃子がたくさん入っていておいしい。飲み物は豆乳)

 初日に見学させていただいた周先生の授業も学生さんの間では人気があった。一方的な講義ではなく、先生が頻繁に声掛けを行い、また学生のほうからもしょっちゅう先生に話しかけるので、文法の授業なのに、それ自体が日本語コミュニケーションの授業にもなっていた。周先生に教えてもらっているという学生から、「授業で日本の高校生が使うと習ったんですけど、こんな表現、使いますか」という文章付きで、以下の写真が送られてきた。




 「~というのはどういう意味ですか」を学習する授業で、周先生が配布されたプリントだそうだ。私も聞いたことないものばかりだったので、大変驚いた。私たち以上に日本のことをいろいろ詳しく学んでいる様子だった。  〈続く〉



  


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2018年03月28日

桜満開 花のある大学59

先日、入学式のころに、
桜は満開でしょうか、

とのんきなことを言っていたら、
ここ数日で、満開となりました。



オープンキャンパスのあった、
日曜日は、
こんなつぼみだったのですが。




先日、学生が教えてくれた、
疎水沿いの桜も、
満開です。



場所によっては、
すでに散り始めた樹もあります。



桜の見ごろは、
なかなか難しいですね。



テレビの天気予報で、
桜の開花について、
休眠打破、という言葉を、
伝えていました。

むしろ、一定期間寒くなってから、
暖かくなった方が、
眠っていた桜の花芽が、刺激されて、
開花につながるのだそうです。



というわけで、お花見は、
今週末が、良いようです。


報告:長沼光彦


  
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2018年03月27日

香港日本語教育実習レポート  小林愛美さん


実習を終えて

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 小林愛美



 本プログラムでは、日本語教員としての活躍を目指す中で、一番の課題でもあった「他者(学習者)理解」という点について、実践的かつ現実的な経験を得ることができた。日本での模擬授業では多くの指導技術・方法を学ぶことができたが、これまで学んできたことが実際にどれほど現場で通用するのかについて知ることができたのは、自分自身の力試しという意味でも、そして教育現場の現状把握という意味でも、大きな意義があったと感じる。


 (香港郊外天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学〔高校に相当〕で生徒たちと交流)


 香港で日本語学習がどのように行われ、どのような人に必要とされているのか、また、どのような理由で学ばれているのかについて、自身の目で確認できたことは、日本語教育の実態を把握するという今回の一目的を達成させた、尊い体験となった。日本語を学ぶ生徒との交流では、生徒たちが日本語学習への期待を強く抱いていることや、個々の高い学習意欲を改めて感じ、自身の使命感、やる気にも繋がった。特に自身と年齢の近い生徒との交流は、異文化交流としても大変に興味深く、かけがえのない経験となった。


 (すべての授業を終えて香港中文大学専業進修学院の学生たちと記念写真)

 現地の方々の暖かい出迎えともてなしには、あらゆる場面で感動を覚えた。学習者全員が、今後も日本や日本語に対して絶えない熱意を抱き続けてくれるように、教員の止まることのない教育方法の創意工夫・発展が必要であると感じた。


 (烏渓沙にあるYMCA青年新村〔青少年野外活動センターのような施設〕を見学)

 実習中には、様々な先生とお会いし、授業を見学させて頂くことができた。実際の現場で活躍される先生方の技術を真近で体験できたことは、とても充実した活動だったと感じている。香港中文大学専業進修学院では、日本語文法、会話の他に、歴史や文化を学ぶ授業や、書き言葉、就職・進学の面接を意識した応答練習の授業に参加させて頂いた。同じ内容でもクラスによって指導法を変えていたり、突然出てきた疑問には授業を中断してでもその場で迅速に解答を出すなど、現場だからこその技術、工夫を見ることができた。

 香港日本文化協会でも、初級から上級まで様々なクラスを見学させて頂き、各レベルにあわせたバラエティに富む指導法を学んだ。休日でありながら、学生から社会人まで多くの学習者が受講していて、香港における日本語教育の需要の高さを目の当たりにした。

 
今回の実習で一番強く実感したことは、日本語研究の至らなさ、未解明さであった。母語話者である我々には感覚的に理解できることであっても、非母語話者の学習者にとってはロジカルな文法ルールが明確に存在する方が理解しやすいということがわかった。それにしては、日本語文法・語彙にはまだ明解に及ばない部分が多くあるように感じた。私が今回担当した上級日本語クラスの授業、オノマトペという分野は顕著にそうで、現在の教育法は暗記以外の方法が行われていなかった。他にも「もらう」「くれる」「あげる」の識別や、「しても」「したら」、助詞「は」「の」など、学習者が理解に苦しむ分野には偏りがあって、そのどれもが、文法的な説明や解説というより、例文を多く用いながらニュアンスを掴む、というような学習方法がとられていた。それらの指導法が決して悪いものだとも思わないが、もっと学習者にとって理解しやすい説明方法があるのではないか?と疑問を持つ瞬間が度々あった。


 (白衣を着用して医者になり、患者役の学生に症状を言わせるオノマトペの授業)

 しかしそれと同時に、今の私にはそれらについて明白な説明が迅速には用意できないということにも気付かされた。私自身の理解不足・知識不足を痛感したことはもちろん、日本語という言語そのものが、まだまだ研究途上のものであることを実感させられた。


(マカオの世界遺産・聖ポール天主堂跡で旅游学院の学生たち、須田孝司先生と記念撮影)

 今後は日本語学習者の思考と価値観に寄り添った学習方法を探求しながら、更なる日本語研究に励んでいけるよう努力したい。また、実習の終わりには先生方とお話させて頂く機会もあり、母語話者の教員を必要とする声を多く伺った。香港で現役教員として活躍される先生方と今後もコンタクトが取れるようにご配慮頂いたので、引き続き教育現場の生の声に耳を傾けながら、新鮮な疑問・課題に向き合っていけたらと思う。



  


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2018年03月26日

香港日本語教育実習レポート  池田早貴さん


実習を終えて

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 池田早貴


 実習に向けて授業準備をしたり文化交流の準備をする中で、どんな学生を相手に授業を行うのか、私自身きちんと学生を相手に授業ができるのだろうか、また初めての海外渡航ということもあって香港はどんな場所なのかなど、様々な不安がありました。でも、実際香港実習に行ってみると学生たちは歓迎してくれ、先生方もとても優しくしてくださり、授業見学などでは大変お世話になりました。




 実習授業では、学生たちとコミュニケーションをたくさん取ること、学生がただ聞くだけではなく主体的に参加できるような授業をしてくださいと指導教員から指示されていました。実習授業にはたくさんの学生が参加してくれましたが、特に初級授業ではまだ日本語を習い始めた学習者に向けて授業を行うので、指導教員からの指示はとても重要なものでした。実際、授業では学生たちに質問をしたり学習者自ら考える時間を設けて発表させたりして、活発な授業が行えたと思います。




 指導教員のアドバイスもあり成功したのですが、初級授業の前に行った上級クラスの授業の失敗が初級の授業で活かされたように思います。上級の授業では、最初の授業ということもあって、あまり学習者を見ることができず授業が終わってしまい、先生たちから聞かされるまで授業についていけてない学生がいたことに気が付きませんでした。

 その時は、ほかの学生がフォローしてくれたこともあり何とか授業になりました。その反省をふまえたうえで先生のアドバイスを受け授業に臨んだことが成功につながったのだと思います。


(天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学〔高校に相当〕で紙芝居「かさじぞう」を披露)

 実習授業以外にも、香港の高校の1クラスででクイズ大会や紙芝居を披露し、高校生たちと話をして交流をしました。


 (同中学日本語履修生たちと日本語交流会)


 また、マカオへも行って、現地の学生さんたちに観光地を案内していただきました。どの学生もとても優しく日本語がまだあまり話せない人もいましたが、いろんな話をして交流することができました。

 今回の実習を通じて日本語を教える上でも英語や広東語など第二言語を習得することが望ましいなと痛感しました。


  (旺角にある上海料理店でお昼ごはん)


 実習中に体験したこと、今後の課題として自分なりに考えたことなどを、残りの学生生活に活かし、さらに勉強していきたいと思います。今回香港へ実習に行って得たものも多く、参加できて良かったです。たくさん友人がふえました。また会える日が楽しみです。


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:40Comments(0)日本語教育授業紹介日本語日本文化領域国際交流

2018年03月25日

オープンキャンパスを開催しました


本日、3月25日は、
オープンキャンパスを開催しました。
多くのご来場ありがとうございます。



人間文化学科の模擬授業は、
平野美保先生の、
「気持ちが伝わる話し方」です。



人間文化学科の独自のプログラム、
「話しことば教育」の入門編です。

「話しことば教育」プログラムでは、
話しことばを中心に、
効果的なプレゼンテーションの仕方を学び、
実践しています。

今回は、話し方のコツを伝え、
来場していただいた方に、
実際に声をを出してもらいました。



体験コーナーは、
私長沼が、
「古地図で読む京都の歴史」を、
行いました。

これも学科で行っている、
実際に京都に赴きながら学ぶ、
実践的な授業、
「京都フィールドワーク」の入門編です。


京都に出かける前に、
準備しておきたい、
資料の読み方を、
体験してもらいました。

古地図は、こういうところに、
注目すると、
発見がありますよ、
実物の複写を紹介しながら、
お話しました。


ご来場いただいた皆様、
いかがでしたでしょうか。

よろしければ、
また次回もおいでください。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 20:18Comments(0)オープンキャンパス・AO入試

2018年03月24日

香港日本語教育実習レポート  小坂実可さん

 実習を終えて

      京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 英語英文学科3年次生 小坂 実可


 2月22日~3月5日までの12日間、香港で日本語教育実習をしました。12日間というのは長いと思っていたけれど、授業見学や授業実施、香港の学生さんたちとの交流などで時間が過ぎるのが早く、あっという間でした。


 (香港郊外・天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学〔高校に相当〕でクイズ・セッションを担当)

 私は2月26日と27日の2日間、初級と中級の授業を担当しましたが、1日目の授業は緊張してしまい、初級相手の授業なのにとても早く進んでしまいました。自分の指導案の準備不足、授業の練習不足で時間が余ってしまい、学習者にとってわかりにくい授業になってしまいました。緊張で学習者の顔をほとんど見られず、自分勝手に進んでしまい、コミュニケーションがとれなかったです。そんな授業でも、学習者のみなさんは静かに文句も言わず授業を受けてくれて、とても助かりました。


 (『みんなの日本語』第37課 受身表現の授業を担当)

 2日目の授業は、1日目の授業のようにはならないように進むペースを考えながら授業を行いました。そのおかげで50分時間通りに使えた授業ができました。ただ、指導案、PPTの出来上がりがとても遅かったので、完璧に成功したわけではありません。まだまだ改善点は山ほどありますが、それでも1日目の授業からすると2日目の授業は少し成長したと思います。落ち着いて授業をやろうと思うと、自然と学習者の目を見ながら授業ができ、1日目よりはコミュニケーションをとりながら授業を進めることができました。


 (香港中文大学専業進修学院の学生たちと交流)

 2日間の授業で先生という立場に立ってみて、反省することばかりですが、失敗という経験からいろんなことを学びました。日本語を教えることも大切ですが、それ以外にも、学生たちのことを知る、学生たちの立場になって考える、何よりもお互いが日本語を学ぶことは楽しいと思うことが大切なことなのだと気づかされました。


 (実習を終えてホテル近くの飲食店で夕食)

 毎日が初めてのことだらけだったけど、本当に行ってよかったなと思える12日間でした。学生さんたちも向こうの先生方も、みなさん真剣で優しい人たちばかりで、香港の暖かさを実感しました。教える立場で行ったけど、彼らから学んだことのほうが多いです。国境を越えて仲良くなれることはとてもすばらしいことで、出会えたことに感謝しています。


 (香港天水圍にある天主教培聖中学の生徒さんと一緒に香港ディズニーランドへ)





  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:25Comments(0)日記日本語教育授業紹介日本語日本文化領域国際交流

2018年03月23日

花の便り 花のある大学58


ここ数日、寒い日が続き、
春とは思えない気候でした。


関東では、雪が降りましたね。


そんなわけで、桜もまだまだか、
と思っておりました。

ところが、近所を散策した学生が、
桜が咲いてましたよ、
と教えてくれました。


ひとつは、大学より東に行った、
高野川の岸辺です。




もうひとつは、疎水の流れの近くでも、
咲いていたそうです。




大学は、と言いますと、
つぼみがふくらみ始めたましたが、
花開くまでは、もう少しかかりそうです。


ちょうど、入学式のときに、
見頃となるかもしれません。


報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 23:23Comments(1)日記新館・校舎紹介

2018年03月22日

原作「君たちはどう生きるか」を読む


漫画の原作となっている、
吉野源三郎「君たちはどう生きるか」を読むと

漫画との違いに気づくと思います。



漫画でも中心となっている、
主人公コペル君の経験は、
現在の私たちでも、
強く共感するところがあります。

それが、漫画が多くの人に、
受け入れられている、
理由かと思います。


ただ、原作は1937年(昭和12年)に、
発行されたもので、
よく読むと、わからない部分が、
いくつか出てくると思います。

吉野源三郎が、
「君たちはどう生きるか」に、
こめたメッセージも、
時代を超えた普遍性を持つと同時に、
書かれた時代の特徴を、
反映するものでもあります。


主人公のコペル君が、
友人関係で悩むエピソードが、
多く共感を呼ぶところなのかと
思います。

ただ、その背景には、
人間の営みは、一人で行われるものではなく、
多くjの人々との関係があって、
はじめて成り立つ、
という思想があります。

原作を読むと、
それがよくわかるのですが、
漫画の方では、
いかがでしょう。



岩波文庫版の原作では、
吉野源三郎自身の解説、
丸山真男の解説が付いており、
これを読むと、
時代背景がわかります。


漫画を読んで共感された方は、
原作や、その解説も読んでみては、
いかがでしょう。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:41Comments(0)日本語日本文化領域

2018年03月21日

まんが「君たちはどう生きるか」が読まれているそうですね


漫画「君たちはどう生きるか」が、
発行部数170万部を超えたそうです。



同じマガジンハウス社が発行する、
吉野源三郎の原作小説も、40万部となり、
合わせて200万部を超えるとのことです。
(毎日新聞ホームページ、
2018年2月1日の記事によります。)


もし漫画をお読みになったら、
原作も読んでみてはいかがでしょう。

(原作は、岩波文庫からも、
発行されています。)


漫画と小説では、
表現方法が異なるので、
いくぶん印象が変わるかもしれません。

少なくとも、漫画では、
原作の内容が省略されています。

原作は、大きく分けると、
主人公とおじさんの対話と、
主人公自身の体験に、
分けられています。


漫画でも、おじさんとの対話は、
活かされているのですが、
主人公の体験の方に、
多くページが使われています。

漫画では、主人公の成長物語の方が、
より印象に残ると思います。

小説では、主人公がおじさんとの対話から、
世の中の見方、出来事に対する考え方を学ぶ過程が、
その体験の背景にあります。


そのようなものの見方を学ぶプロセスが、
漫画では、いくらか略されているかな、
と思いました。


こういう表現の違いについて考えることは、
昨日お話した、
映画や小説など、様々な表現の特徴を知る

ということにつながります。

報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:44Comments(0)日本語日本文化領域

2018年03月20日

読み方見方を学ぼう


先日は、映画を観ようという話をしました


映像の効果や、
表現の工夫など、
実際に観てみないと、
わからないものです、
ということも、
話しました。


とはいえ、どこを観たら良いか、
わからない、
という場合もあるかもしれません。


例えば、このまえ紹介した、
「シェイプオブウォーター」
では、
パンフレットを見ると、
60年代のアメリカで、
種々の差別を受けていた人たちが、
登場人物だと書かれています。


言われてみないと、
えー、そうだったけ、
と思うかもしれません。


映画は、
言葉でテーマを、
説明するわけではありません。

出来事や、セリフ、
登場人物の行動など、
自分で意味を読み取る必要があります。

60年代のアメリカに対する、
知識もあった方が、
わかりやすいでしょう。


そういう鑑賞法、分析法を知ることも、
人間文化学科で学ぶ、
文化研究の方法のひとつです。

分析の仕方を知らないと、
気づかないことも多く、
せっかく観賞したのに、
もったいないということも、
あるかもしれません。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:22Comments(0)授業紹介国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年03月19日

香港中文大学専業進修学院での日本語教育実習を実施しました

  
  本学の日本語教員養成課程の最終科目「日本語教育実習Ⅲ」を今年も香港中文大学専業進修学院で実施しました。


 

  今回、海外での実習を選択した履修生は、4名の3年次生で、全員が初めての香港訪問でした(そのうち2名は初めての海外渡航)。

  就職活動解禁日がちょうど実習期間中に当たるので、履修をやむなく断念した学生もいましたが、今回の4名は、その就活上のリスクも覚悟の上、海外での日本語教育に臨みました。




  今年は日程調整が難しく、事前の準備活動にじゅうぶんな時間を確保できなかったので、授業を行うための指導案作成や模擬授業実施に少し不安を残したまま渡航することになってしまいました。

  しかも、今年は、旧暦の春節が遅かったこともあり、渡航2日目からいきなり授業を実施する日程になっていました。

  実習生たちは、毎時間、授業実施ぎりぎり直前まで、準備やアシスタントとの打ち合わせを行いました。

  その甲斐あって、全員落伍することなく、合格点に達する、よい授業をすることができました。

  そして、何よりも、その教えた学生たちとの交流が深まったのが最大の収穫だったと言えるでしょう。実習生たちは、口々に実習に来てよかった、beforeはあまり乗り気でなかったが、 afterは本当に香港実習に来てよかった思うと言います。


  
  授業実施以外の、他の大学・施設の見学や 国際交流も盛りだくさんでした。

  香港YMCAの烏渓沙青年村では、ドイツのインターンの学生さんと交流しました。



  香港日本文化協会では、授業見学だけでなく、飛び入りで紙芝居を披露したり、天水圍の順徳聯誼総会翁佑中学(実態は高校)との交流会では、たくさんのプレゼントをもらったりしました。





  また、マカオにわたって、旅游学院の学生さんたちとも交流しました。初めて食べるマカオ料理、見る者を圧倒する世界遺産・聖ポール天主堂跡、また10分だけ足を踏み入れたカジノ体験など、生涯忘れられないものになったでしょう。




  この実習が、日本語教員課程の科目履修にとどまらず、国際的な体験の第一歩となったとすれば、引率した者としてもうれしい限りです。

  4月には、今回の実習の成果発表会を行い、後輩たちの前でいろいろな体験や感想を語ってもらうことにしています。


 (重慶大厦で日本円を香港ドル紙幣に両替する)



 〔報告者:堀勝博〕





    


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:00Comments(0)日記日本語教育授業紹介日本語日本文化領域国際交流

2018年03月18日

3月25日はオープンキャンパスです


3月25日は、オープンキャンパスが、
開催されます



よろしければ、おいでください。


人間文化学科は、模擬授業が、
平野美保先生の、
「気持ちが伝わる話し方」です。

人間文化学科、独自の学び、
プレゼンテーションやスピーチの方法を身につける、
「話しことば教育」の入門編を、
行います。


体験コーナーは、
私、長沼が担当する、
「古地図で読む京都の歴史」です。

「京都フィールドワーク」の入門編、
古地図を読解する方法を、
体験します。


このブログで興味を持っていただけたら、
ぜひ、実際に体験してみてください。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:53Comments(0)日記オープンキャンパス・AO入試

2018年03月17日

卒業論文と卒業制作が選べます


昨日、ご紹介したとおり
人間文化学科の4年生は、
卒業論文として、
論文と制作を選ぶことができます。



論文は、テーマを選び、
先行研究をふまえながら、
調べた内容や意見を、
文章にまとめます。


制作は、4年間研究してきたことを、
論文以外の形にまとめるものです。

冊子や絵本の制作、
インタビュー、資料集、
小説、マンガ、写真集を、
つくることもできます。


その背景には、
自分の研究してきた、
積み重ねがあります。


たとえば、小説を書くなら、
自分の小説観をふまえて、
書くことになります。


研究してきたことを、
どのような形でまとめるかは、
学生の皆さんの企画に、
まかせているわけです。


2年次より、
自分で企画、運営する、
プロジェクト型のゼミも、
行っています。


学生の皆さんの、
創造性を活かせることが、
できると良いと思っています。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 23:25Comments(0)授業紹介

2018年03月16日

人間文化学科生の卒業制作が京都新聞に掲載されました


  先週は卒業式でした。人間文化学科の46名の学生たちもめでたく本学を巣立っていきました。

 


  「日本語と古典の文化」ゼミでも、6名の卒業生が晴れやかに学帽をかぶって、学位記をもらいました。




  今年は、わがゼミでは、卒業制作を行った人が多かったので、先日図書館で卒業作品展覧会を行ったことはご紹介しました。

  
  そして、そのうちの一つ、信太ひかりさんが制作した古典恋歌超訳イラスト本『コイノウタ♡』が2月23日附の京都新聞朝刊に掲載されたのです。




  その紹介記事を読んだ多くの方々が、図書館の展示を見学に来てくださいました。

  京都府立図書館からも寄贈の依頼が来るなど、思わぬ反響に驚いています。




  就職活動を犠牲にして作品制作に取り組んだ信太さんも、「集中してがんばった甲斐がありました、本当にうれしいです」と喜んでいます。




  後輩ゼミ生も、何人かまたユニークな制作を行うようですので、先輩たちのお手本を参考にして、いいものを作ってください。

  以下、京都新聞ホームページに掲載された記事のURLです。

  http://kyoto-np.jp/education/article/20180223000055

  
 〔報告者:堀勝博〕
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:07Comments(0)日記学生の作品日本語日本文化領域

2018年03月15日

映画を観にいこう


昨日は、アカデミー賞受賞作品、
「シェイプオブウォーター」の話をしました




映画は、評判を参考にしても良いのですが、
実際に観てみたいところです。


人それぞれ感じ方も違うので、
実際に観てみると、
評判と違うなあ、
と思うことも、
よくあることです。


物語がある小説や、映画は、
テーマを読み取ることが、
一番に大切だと、
思っていらっしゃるかもしれません。


しかし、小説や映画は、
物語やテーマだけで、
できているわけではありません。


「シェイプオブウォーター」
を取り上げて話したように、
映画では映像の効果、
小説では言葉の表現の工夫、
も、面白さを感じる要素です。


特に、それらは、
実際に観てみないと、
確かめられないものです。


評判をそのまま受け入れず、
自分の目で確かめることが、
観賞の一歩目です。


報告:長沼光彦
  
タグ :映画テーマ


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 21:09Comments(0)日記日本語日本文化領域

2018年03月14日

シェイプオブウォーター 京都で映画を観る


「シェイプオブウォーター」
今回のアカデミー賞で、
作品賞、監督賞を受賞しました。


ギレルモ・デルトロ監督の、
ファンタジー、
現代を舞台にしたお伽噺、
と言ってもよいでしょう。

(舞台は、60年代のアメリカですから、
正しくは、現代ではありませんが。)



アカデミー賞を受賞したので、
皆さんご覧になるだろうと思います。

ストーリーにはふれないでおきましょう。


この映画は、「見せる」映画になっています。

ギレルモ・デルトロ監督の映画を、
ご覧になったことがある方は、
美術面にこだわる監督であることを、
知っているでしょう。

(観たことのない方には、
「パンズラビリンス」を、
おすすめします。)

ひとつの世界観を作り上げるために、
風景から小物まで、
作り込まれています。


(少しだけ内容に触れますが)
映画を見始めた人は、
この人がヒロインですか?
と思うかもしれません。

実際演じている女優さんは、
他の映画では、
母親役をしたりしています。

ここでは、わざとさえない、
中年女性に扮しています。

(この女優、サリー・ホーキンスは、
ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞している、
有名な人です。)


そのさえない女性が、
ストーリーが進んでいくと、
感情移入をせずにはいられない、
魅力的な人物に見えてきます。


そういう演出も、
この映画の「見せる」魅力だと思います。


ただ、映画は、
いわゆる美しい映画ではありません。

グロテスク、残酷、道化、の要素も、
多くふくまれています。

趣味が合わない方もいるかもしれませんが、
そこが、ギレルモ・デルトロ監督の、
魅力です。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:39Comments(0)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年03月13日

春らしくなってきました 花のある大学57


今週から、だいぶ春らしくなってきました。


皆さんの服装も、
春らしくなっているのでは、
ないでしょうか。


ソフィア館前の茶室では、
花が咲き始めました。



椿も花を咲かせています。



桜はまだまだですが、
つぼみがほころびはじめそうです。



一気に春という、趣になりそうです。


ソフィア館のエントランスには、
先日の卒業式にいただいた、
お祝いの花が飾られています。




前をとおると、
卒業式の晴れがましい様子を、
思い起こします。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:26Comments(0)日記

2018年03月12日

友のために命を捨てる 卒業式の聖書の言葉


本学は、カトリック校ですので、
卒業式で、聖体賛美と祝福式が行われます。


卒業生の前途を祝福すると共に、
カトリックの精神を思い起こすためです。


式の中で、聖書朗読が行われました。
ヨハネによる福音(15章11~17節)です。

今回お招きした、大塚喜司教は、
これをふまえて、お話をされました。


関わる内容を、引用いたします。

「わたしがあなたがたを愛したように、
互いを愛し合いなさい。
これがわたしの掟である。
友のために自分の命を捨てること、
これ以上に大きな愛はない。
わたしの命じることを行うならば、
あなたがたはわたしの友である。」


大塚司教は、現在は、
「自分ファースト」がまかりとおり、
誰かのために何かをしよう、
という気持ちが、
二の次にされているのではないか、
とおっしゃいます。

相手を優先する気持ちが、
第一の価値とされていない、
というのです。


ここからは、私の考えです。

確かに、自分の利益を優先する方が、
この世では得することが多いかもしれません。

しかし、キリストは、
それが、人間にとって第一の価値か、
と問うているわけです。


人を優先することが難しいのは、
当たり前です。
命を捨てるなど、なかなか、
できないことです。

それでも、
大塚司教の話にあったように、
それを成す人はいるのです。

そこには、どういう違いがあるのでしょう。

おそらく、
この世での食べたり、遊んだりすることとは、
異なる喜びを、知っているからだと思います。

人と共にある喜びを知る人は、
その人を大切に思うから、
その人のために、
自分を犠牲にすることもできるのでしょう。


命を捨てるところまで、
ゆくのは、難しいのですが、
人とある喜びについて、
あらためて考えてみることは、
それほど困難ではないでしょう。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 21:54Comments(0)日記カトリック教育