2018年11月11日

公開講座「世界の中で日本を考える」を開催しました

本日、11日、日曜日、
公開講座「世界の中で日本を考える
―インドの俳句、ドイツの盆栽―」を、
開催しました。



国際日本文化研究所教授、
井上章一先生をお招きして、
第一部で、基調講演をお願いしまいた。

第二部では、井上先生と、
人間文化学科教員、
長沼光彦、吉田朋子、が、
シンポジウム形式で、
お話をいたしました。


井上先生のお話を、
少し紹介しましょう。


今回の題名にあるとおり、
インドで俳句が作られたり、
ドイツで盆栽が楽しまれたり、と、
日本の文化は、世界に広がっています。


そのときに、もともと日本にあったものと、
どこか違うな、という形に、
変わっていることがあるでしょう。

ただ、それも、海外における、
日本文化の理解、解釈のひとつの仕方として、
耳を傾けたり、楽しんでみてはいかがでしょう、
というお話です。


日本の中で生活していると、
気がつかないことが、
その理解や解釈の中に、
隠されているかもしれません。


私が思うに、
そういう変化も含めて、
交流ということなのだと思います。

そういう交流を機会に、
互いの理解を深めることができると、
面白そうですね。


報告:長沼光彦





  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 21:38Comments(0)国際文化領域(多文化理解)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年11月08日

卒業制作目的でフィールドワークに行きました(蘆山寺)

秋らしくなるかと思いきや、
ちょっと暑いくらいの11月7日水曜2時間目。

市バス4番を駆使して3回生ゼミで京都御所の横にある「蘆山寺」を訪れました。
こちらは、『源氏物語』の作者・紫式部の住まいがあったと推定されている場所です。
紫式部は曽祖父・藤原兼輔がこの地に建てた家で一生の大部分を過ごしたとのことです。
現在は、天台圓浄宗のお寺になっています(蘆山寺は938年に開かれた與願金剛院が起源で、1577年に現在の場所に移転)。

実は今回のフィールドワーク、ゼミメンバーの一人の卒業制作に向けた調査の一環です。

歩道を歩いて安全に移動する一同。


準備してきた解説を読むメンバーと聞き入るメンバーたち。


「源氏物語の庭」として整備された蘆山寺の庭園。
有名な桔梗は盛りではありませんでしたが、とても落ち着いた静けさを味わいました。


ついでに、近くの「梨木神社」にも寄り、
有名な染井の水(京都三名水のひとつ)を見て(今回は容器がないので味見はなし)、
萩の群生した境内を拝見しました。


3時間めのある人ばかりだったので、すぐに帰る弾丸ツアーではありましたが、
京都の雅を垣間見た時間となりました。
卒業制作を完成するまでには、きっといろいろな場所をめぐることになるでしょう。
がんばってほしいものです。

(報告 吉田朋子)

  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 17:59Comments(0)京都フィールドワーク授業紹介国際文化領域(芸術と思想)

2018年08月25日

日本にあるフランスのパイプオルガンあれこれ

パイプオルガンと言えば、「ティラリ~♪」
トッカータとフーガニ短調=バッハ=ドイツ
というイメージが濃厚ですが、
パイプオルガンはなにもドイツだけではありません。
ヨーロッパ各国にあって様々な個性を持っています。

そこで今回はフランスのパイプオルガンをご紹介したいと思います!
フランスの、とはつまりフランス製ということですが、
実は国内には結構たくさんあるんです。


これはアクトシティ浜松のオルガン(パスカル・コワラン社64ストップ)


一方、これは東京・新宿文化センターのオルガン
(アルフレッド・ケルン オルガン製作所70ストップ)

同じフランスのオルガンでも18世紀のフランス革命を境にスタイルが大きく異なります。
フランスでは音楽の趣向が変化するのに伴い、
オルガンの音色や楽器自体の機能も大きく変化するようになります。

革命前のスタイルを古典(クラシック)タイプ、革命後のスタイルをモダンタイプと呼んでいます。
(この辺の詳細については「キリスト教音楽入門」の授業で触れます。)

上の2つのオルガンはモダンタイプのオルガンと言えますが、
古典タイプのオルガンもちゃんと日本にあります。
最も有名なオルガンは、神戸松蔭女子学院大学チャペルにあります。
(マルク・ガルニエ工房31ストップ)



実際にオルガンケースを見たり、音色を聴き比べてみると、
それぞれのオルガンの個性が分かって、とても楽しいと思います。
パイプオルガンの世界は奥深いのです。

報告:久野将健
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 10:45Comments(1)教員の研究活動国際文化領域(芸術と思想)オープンキャンパス・AO入試

2018年08月16日

8月5日オープンキャンパス体験コーナー「仮想ギャラリーツアー」

「仮想ギャラリーツアー」。
これは、8月5日のオープンキャンパスの体験コーナーの一つでした。
きっと「なんだろう??」と思われることでしょう。

とても有名な美術館3つを「くじ」で選んでいただき



その所蔵作品から数点(事前に厳選いたしました)を
参加された方と一緒にお話しながら見る!というもの。
(ルーヴル美術館、ウフィッツィ美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの三択にしてみました)

単なる一方的な解説にならないように、
自由に感想を話していただきながら、鑑賞を深める・・・はずなのですが、
ついつい私の話も長くなってしまいました。

取り上げた作品の中で最も反応が大きかったのは、次の2点です!





どうでしょう?
ルーヴル美術館所蔵、グルーズという画家が1777年に描いた作品です。
実はこの2点、セットになっています。
最初の作品は《父の呪い(親不孝息子)》、2番目の作品は《父の呪い(罰せられた息子)》。
親の意に反して、傭兵にやとわれようとしていく息子が、結局家に帰ってくると、父は倒れていた・・・というストーリーなのですが、
細かく見ていくと、いろいろと「突っ込みどころ」があります。

体験コーナーに参加した方の中でもっとも鋭い突っ込みは
「家計を助けるために兵隊に入ったのかもしれないのに??」というものでした。
たしかに、当時の傭兵にまつわる事情をより調査したくなる指摘です。
ほかにも、「すごくたくさん子供がいるんだけど・・・みんな兄弟??」という意見も出ました。
鋭い!!
ブログを読んでくださっている方も、なにかすごいことに気づいてしまうかもしれませんね!!
ぜひじっくりご覧ください。

グルーズは、このようにドラマチックに想像力を刺激する作品で評判になった画家ですが、
ポイントは庶民が主人公になっているというところです。
17世紀までの絵画は、神話画や宗教画では激しい感情が表現されることが多いのですが、
庶民が描かれた作品で、これほどまでに多様な、とくに悲劇的な感情が描かれることは
あまりありませんでした。
また、2枚で一組というのも、漫画のようで面白い工夫です。
複数作品を比べながら見るという鑑賞形態にも興味が湧きますね。

絵画はいろいろな角度から楽しむことが出来ます。
8月19日のオープンキャンパスでは模擬授業を担当します。
ぜひご来場ください。

(報告: 吉田朋子)
  


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2018年08月10日

科目紹介 「キリスト教美術」

大学もついに夏期休暇に入りました。試験やレポートを乗り越えた学生さんたちが充実した時間を過ごすことを願いながら、教員も一息つきたいところです。

さて、今日は学科教員が担当している科目のひとつ「キリスト教美術」をご紹介したいと思います。せっかくカトリックの大学で学ぶからには、教会や展覧会で宗教画を見た時に少しでも自力で主題がわかるようになりたいものです。

科目の目標は「4世紀以降、長い時間をかけて成立したキリスト教美術には、繰り返し描かれ続けてきた主題と表現上の約束事がある。さまざまな地域・時代に制作された作品を通して、未知の作品に出会ったときにも、ある程度主題を推測できる力を養うことを目指す」です!
しかし、必ずしも美術になじんだ受講生ばかりではないので、たくさん作品を見ることを楽しみながら、基本的な知識を得ることを目標にしています。旧約聖書・新約聖書・様々な聖人のエピソードから、代表的なものを解説していきます。

主題によっては、聖書には必ずしも記述がないけれども、派生的に発展したものがあります。たとえば「エジプト逃避途上の休息」は、福音書に語られる「エジプト逃避」(聖母マリア、幼子イエス、聖ヨセフは、ヘロデ王から逃れてエジプトに行き、ヘロデが死ぬまでそこにとどまった)から生まれた主題です。長旅の途中で、荷物をおろしてくつろぐ聖母子の姿が中心になりますが、美しい風景を描く良い機会でもあるので、画家たちに好まれました。
写真はパティニールという人の作品(1519-24年)です。緑・青の色が美しい広大な風景をじっくり鑑賞したいところです。




「エジプト逃避途上の休息」は一度知るとあまり間違えない主題だと思いますが、少しぼんやりしていると間違えることもあります。たとえば食事の場面には特に重要なものがいくつかありますが、次の二つの作品を観察してみてください。





最初の作品は、《最後の晩餐》。イエス・キリストが弟子とともにとった最後の食事ですが、これは「最初のミサ」でもありますし、「この中に私を裏切る人がいる」と衝撃の発言に弟子たちが動揺する劇的な場面でもあります。イエスを囲む12人の弟子たちの反応が見どころになります。有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの作品(1495-98年)。

二番目の作品は、《カナの婚礼》。婚礼に招かれたイエス・キリストが、ワインがなくなってしまったときに、水をワインに変えたという奇跡の場面です。ポイントは、水を入れられた大きな甕が描かれていること。描いたのはジョットで1304-1305年の作品です。

期末試験では、講義では見なかった作品の画像を渡して、主題をあてるという問題も出しました。今回は《カナの婚礼》も出ましたが…受講生の皆さんは、わかったかな? 

(科目担当: 吉田朋子)  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:17Comments(0)授業紹介カトリック教育国際文化領域(芸術と思想)オープンキャンパス・AO入試

2018年06月10日

オープンキャンパスを開催しました


本日、6月10日、日曜日は、
オープンキャンパスを開催しました。
多くのご来場ありがとうございます。



天気予報では雨でしたが、
幸い、閉会の時間まで、
強く降ることはありませんでした。


人間文化学科の模擬授業は、
「アニメで世界がひとつになる
~進撃の巨人は、世界の共通語~」のタイトルで、
私、長沼が担当いたしました。



アニメ「進撃の巨人」が、
ヨーロッパやアジアで、
広く受け入れられている状況を紹介し、
国際社会における、
日本文化の現状について、
お話しました。


政府が主導する、クールジャパンと、
実際に、ヨーロッパやアジアの人たちが、
好む日本の良さは、
必ずしも一致しないのではないかという、
話をいたしました。


体験コーナーは、
中里郁子先生による、
「聖書のみことばカードづくり」を、
行いました。


聖書の言葉を選んでいただき、
絵入りのカードを作りながら、
聖書に親しんでいただく体験です。

参加された皆様は、
楽しく色づけをなさっていたようです。


受験生の皆さんは、
これから進路を決める時期かと思います。
ぜひ、人間文化学科の学びを、
体験してみてください。


オープンキャンパスは、
また来月も行われます。
よろしければ、またおいでください。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 20:22Comments(0)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域オープンキャンパス・AO入試

2018年03月20日

読み方見方を学ぼう


先日は、映画を観ようという話をしました


映像の効果や、
表現の工夫など、
実際に観てみないと、
わからないものです、
ということも、
話しました。


とはいえ、どこを観たら良いか、
わからない、
という場合もあるかもしれません。


例えば、このまえ紹介した、
「シェイプオブウォーター」
では、
パンフレットを見ると、
60年代のアメリカで、
種々の差別を受けていた人たちが、
登場人物だと書かれています。


言われてみないと、
えー、そうだったけ、
と思うかもしれません。


映画は、
言葉でテーマを、
説明するわけではありません。

出来事や、セリフ、
登場人物の行動など、
自分で意味を読み取る必要があります。

60年代のアメリカに対する、
知識もあった方が、
わかりやすいでしょう。


そういう鑑賞法、分析法を知ることも、
人間文化学科で学ぶ、
文化研究の方法のひとつです。

分析の仕方を知らないと、
気づかないことも多く、
せっかく観賞したのに、
もったいないということも、
あるかもしれません。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 16:22Comments(0)授業紹介国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年03月14日

シェイプオブウォーター 京都で映画を観る


「シェイプオブウォーター」
今回のアカデミー賞で、
作品賞、監督賞を受賞しました。


ギレルモ・デルトロ監督の、
ファンタジー、
現代を舞台にしたお伽噺、
と言ってもよいでしょう。

(舞台は、60年代のアメリカですから、
正しくは、現代ではありませんが。)



アカデミー賞を受賞したので、
皆さんご覧になるだろうと思います。

ストーリーにはふれないでおきましょう。


この映画は、「見せる」映画になっています。

ギレルモ・デルトロ監督の映画を、
ご覧になったことがある方は、
美術面にこだわる監督であることを、
知っているでしょう。

(観たことのない方には、
「パンズラビリンス」を、
おすすめします。)

ひとつの世界観を作り上げるために、
風景から小物まで、
作り込まれています。


(少しだけ内容に触れますが)
映画を見始めた人は、
この人がヒロインですか?
と思うかもしれません。

実際演じている女優さんは、
他の映画では、
母親役をしたりしています。

ここでは、わざとさえない、
中年女性に扮しています。

(この女優、サリー・ホーキンスは、
ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞している、
有名な人です。)


そのさえない女性が、
ストーリーが進んでいくと、
感情移入をせずにはいられない、
魅力的な人物に見えてきます。


そういう演出も、
この映画の「見せる」魅力だと思います。


ただ、映画は、
いわゆる美しい映画ではありません。

グロテスク、残酷、道化、の要素も、
多くふくまれています。

趣味が合わない方もいるかもしれませんが、
そこが、ギレルモ・デルトロ監督の、
魅力です。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:39Comments(0)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年03月01日

ゴッホ展 巡りゆく日本の夢 開催しています

ただいま、京都国立近代美術館で、
「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」を、
開催しています。



皆さん、ご存じ
19世紀末に活動した、
オランダの画家、ゴッホは、
日本の浮き世絵の、
スタイルを好んでいました。


今回展示されている、
「花魁(溪齋英泉による)」は、
浮世絵を模写した油絵です。


その背景には、
19世紀のヨーロッパで、
日本文化が盛んに紹介されたことがあります。
ジャポニスムといいます。


浮世絵独特の構図を、
ゴッホが参考にしていることが、
展示物を観ると、
よくわかります。


印刷物でも見ることはできるのですが、
やはり本物を見た方が、
色合いや、タッチを、
生き生きと感じることができます。

実は、今度の日曜日で、
開催期間が終わるのですが、
よろしければ、お出かけ下さい。


長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 23:23Comments(0)京都国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年01月12日

ファンタジーが好きな人は哲学に向いている


哲学というと、
難しそうな気がするかもしれません。


しかし、哲学は、
自分の生きている世界を、
見直す学問です。


難しいのは、
今生きている世界のルールとは、
異なる見方で、
物事を考えようとするからです。


これは、昨日話した、
ファンタジーのものの見方
と、
似ています。


実は、哲学は、
すべての学問の始まりです。

世の中の仕組みは、
不思議を明らかにするために、
目に見えない世界に、
思いを馳せて、
いろいろな学問分野を
生み出してきたのです。


そういう意味では、
ぜひ、哲学を学び、
学問とは何か、
知ってもらうと、
良いと思います。

報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 17:00Comments(0)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2017年08月31日

トランスフォーマー 最後の騎士王 京都で映画を観る


「トランスフォーマー最後の騎士王」


これも、まだ上映しているかと思いますが、
7月末に公開の、宇宙から来た、
金属生命(見た目はロボット)の話です。


今のところ、この系統の映画が好き、
という学生に出会っておりません。


また、情緒を重んじるような映画が好きな方は、
なぜ、ロボットやら怪物やらが、
暴れる話に、観客が行くのか、
わからないかもしれません。


ただ、歴史を遡れば、
神話や伝承の世界に、
怪物はつきものです。

人と怪物は、
いつも一緒に過ごしてきたのです。
(近代科学の世界では、
妄想とされたてきましたが。)


また、CGなど、視覚的刺激を求めるのも、
人間の嗜好のひとつです。

時代ごとの技術によって、
視覚的刺激は変化してきました。

その先端技術の中で、
尖鋭な刺激を人は求めてきました。



そんなわけで、
先端技術を駆使した映画で、
ロボットや怪物が暴れるものが、
多くの人に喜ばれるのです。


まあ、そんな理屈っぽいことを考えないで、
すげー、とか言って、
観ておけば良いかと思います。

ちなみに、今回のトランスフォーマーも、
車が追いかける場面は、
CGではなく、実写です。

CGと実写を適度に混ぜるのは、
現在の映画のリアリティを感じさせる、
技術のひとつです。


報告:長沼光彦
  


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2017年08月23日

オープンキャンパスで模擬授業をしました(8月20日)

こんにちは、人間文化学科の教員 吉田朋子 (担当科目は西洋美術史など)です。


8月20日に開催されたオープンキャンパスで
「西洋絵画解読 そのジェスチャーはいったいどういう意味?」というタイトルで
40分間の模擬授業をいたしました。

ヨーロッパ文化の源流は
ギリシア・ローマの古典古代、そしてキリスト教だといえますが
どちらも、「人間」が中心です。

そのため、美術作品でも、人間をいかに表現するか、が最重要となります。

そのおおきな手段のひとつが、身振り(ジェスチャー)。
ジェスチャーに注目すると、美術作品を理解するための様々なポイントが浮き彫りになります。

ロヒール
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン 《ブラック祭壇画》(中央パネル 41×68㎝) 
1452~55年頃 ルーヴル美術館

こちらの作品のイエス・キリストの右手のポーズは
祝福を表します。 固定した約束事としての身振りの一例です。
(仏像の印相と似ていますね)

しかし、物語的な性格の強い作品では、より自然で、日常生活の延長にあるような身振りが必要になります。
それと同時に、鑑賞者の視線や感情を誘導することも必要です。


ジョット 《キリスト捕縛》 
1304~1306年 スクロヴェーニ礼拝堂 (パドヴァ)

ユダの裏切りが、マントでキリストを包み込む身振りで雄弁に語られています。
右の紫色の衣の人物は、キリストを指さして捕らえろと指示していますが、
同時に、わたしたち鑑賞者の視線も誘導しています。

そのほかにも、様々な作品を見ながら、
ジェスチャーを通じて、
作者の意図や鑑賞する私たちの心の動きを、
考えてみました。

高校ではあまり触れることのない「美術史」ですが、
楽しい学問です。 ぜひ、大学で親しんでいただきたいと思います。

(吉田朋子)

  
タグ :西洋美術史


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2017年08月21日

8月20日はオープンキャンパスでした

昨日、8月20日は、オープンキャンパスでした。
多くのご来場、ありがとうございます。




人間文化学科では、
吉田朋子先生が、
「絵画の中のジェスチャー」のテーマで、
模擬授業をしました。


絵画の中の、様々なポーズや仕草には、
どのような意味があるのか、
作品を紹介しながら、説明しました。


体験コーナーは、
鎌田先生による、
「簡単ムービー制作」と、
中里郁子先生による、
「聖句入りカードづくり」です。



ムービー制作は、
2年次ゼミ発展演習などで、
企画力、表現力を身につけるために、
採り入れています。



聖句入りカードづくりは、
聖書の言葉を自分で選び、
その言葉と水彩の絵を、
書き入れたカードを、
作るものです。


聖書に親しんでもらうために、
普段から行っている、
カトリック大学ならではの、
活動です。

今回は、来場した方が制作した、
カードをひとつ紹介しましょう。


絵は狼の求愛行動だそうです。

選んだ言葉は、
「愛は忍耐強い。
 愛は情け深い。」
(コリント書13章4節)
です。

絵筆のタッチがすてきな作品です。


来場した方それぞれの、
個性が表れた作品が、
できました。


9月10日、日曜日に、
またオープンキャンパスがあります。

よろしければおいでください。


長沼光彦




  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 16:55Comments(0)国際文化領域(芸術と思想)

2017年06月11日

オープンキャンパスを開催しました

本日、11日、日曜日は、
オープンキャンパスでした。


多くのご来場ありがとうございます。



模擬授業は、平野美保先生が、
「笑顔がもたらす素敵なコミュニケーション」の題で、
本学科の特徴ある学び、
「話しことば教育」についてお話しました。


大学生に求められている力、
コミュニケーション能力向上に必要なこと、
そして、今回は、卒業生に来てもらい、
自身の体験を交えて紹介してもらいました。



就活で役だったことなど、
社会で使える、
コミュニケーションの学びであることを、
紹介してもらいました。


また、人間文化学科では、
プレゼンやスピーチを、
日本語コミュニケーションなどの授業や、
1年次ゼミ、2年次ゼミで、
重んじており、
「話しことば教育」が、
種々の場面で、
学科の学びと結びついていることをお知らせしました。



体験コーナーは、
鷲見朗子先生の「アラビア語入門」と、
中里郁子先生の「聖句入りカードづくり」です。



「アラビア語入門」は、
アラビア語の初歩を学んでいただき、
自分の名前を、カードに書いてもらいました。



できあがったカードは、
アラビア語独特の美しい字体でしあがり、
喜んでいただけたようです。


「聖句入りカードづくり」は、
聖書の中の言葉を選んでいただき、
イラストを付して、
カードとして仕上げるというものです。


普段から学内で、
聖書に親しむ活動として、
行っているものです。

こちらも、お土産として、
お持ち帰りいただきました。



来月もオープンキャンパスは、
開催されます。

また、別の授業や、体験コーナーを用意して、
お待ちしております。

よろしければ、おいでください。


報告:長沼光彦


  


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2017年04月23日

オープンキャンパスを開催しました

本日、23日日曜日は、
オープンキャンパスを開催しました。


多くのご来場ありがとうございます。


今年最初のオープンキャンパスとなり、
学生スタッフも新しいメンバーを迎えました。



1年生のスタッフは、
まだ慣れないところもあったかもしれませんが、
それぞれ、本学の良いところを伝えたいと、
スタッフに加わった学生です。

また、いらしたときには、
ぜひ、大学の様子を、
学生の目線から聞いてみてください。
今後とも、よろしくお願いします。


昨年も行いましたが、
食堂には、お菓子を楽しみながら、
本学の学生と話していただく、
カフェコーナーを用意しています。
こちらもご利用ください。


今回は、茶道部が参加して、
お茶を用意いたしました。




人間文化学科の模擬授業は、
吉田朋子先生の、
「絵画の見方」です。


いくつか絵画作品を見てもらって、
その絵画について語る、
ギャラリートークにチャレンジしてもらいました。

絵を言葉にする、
というのは、なかなか難しいかな、
と思っていましたが、
参加した皆さんは、
積極的に、自分で気づいた点を、
コメントしてくれました。

絵を知るためには、
知識も必要なのですが、
絵のどこに着目するか、
目の付け所を発見することも大切です。

今回のように、
絵を見て、言葉にできれば、
これをきっかけとして、
絵を説明する力を、
身につけることができるでしょう。


体験コーナーでは、
鷲見朗子先生が、
アラビア語入門講座を、
行いました。

一度ご覧になったことがある方は、
筆記されたアラビア語が、
どこで切れるのかな、
と思ったりするかもしれません。

まずは、その種類を知っていただいたうえで、
名前を書いてみましょう、
というところから体験してもらいました。

よろしければ、
これをきっかけに、
アラビア語の勉強を、
始めてみてはいかがでしょう。


もうひとつの体験コーナーは、
私、長沼が、
地図の書き方、見方の話をしました。

近年は、グーグルマップなど、
インターネットで提供される、
地図情報が便利です。

ですが、この地図情報に慣れると、
目的地まで、点から点へと移動して、
あまり周囲を見ないのではないかと思います。

実は、地図は、読み物と似ていて、
いろいろな情報を読み取ることができます。
目的地ばかりみないで、
その周辺を、面的に眺めてみると、
いろいろ発見があります。

特に、先日紹介した、
古地図などは、
その時代の人の考え方が、
反映されていて、
じんわり眺めると、
面白いところが見えてきます。

本日は、調子にのって、
古地図も取り出し、
京都の歴史も、話してしまいました。



オープンキャンパスは、
月ごとに、模擬授業や体験コーナーが、
変わります。

よろしければ、またおいでください。

報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 21:46Comments(0)学生の活動報告国際文化領域(多文化理解)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2017年02月02日

宮永泉先生 最終講義


2月1日、宮永泉先生の最終講義、
「死の哲学 序説」を行いました。


宮永先生は、永年本学に勤め、
キリスト教哲学の講義を行ってきました。
今年定年退職の年を迎え、
最後の講義を開催することにいたしました。



死の哲学は、
キリスト教の有神論を信仰することにより、
自分の生を意味あるものと捉える、
考え方です。

ともすると、人間は、
どうせ死ぬなら、この世は無意味だ、
と考えたりします。




しかし、神の存在を信じることにより、
死こそが、自分の新しい誕生だと考えることができます。
神の、本当の世界に行くのだと考えます。

そうすると、この世の人生は、
本当の世界へ行くための準備段階で、
本当の世界へ行くために、
この世を充実させようと、
考えることができます。

死の哲学といいますが、
よりよく生きるための哲学、
だということです。





このような哲学の背景となる歴史について、
事例をあげながら、
講義が進められました。

タイトルに序説とあるのは、
永年考えてきたテーマを、
まとめる構想があるからだとのことです。


講義の終わりには、
質疑応答が行われました。





講義のあとには、会場を移し、
ささやかながら、お祝いをいたしました。



報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 17:00Comments(0)教員紹介授業紹介国際文化領域(芸術と思想)

2016年07月21日

2回生ゼミ「発展演習」でミュージアム訪問

人間文化学科では、
1回生の「基礎演習」、2回生の「発展演習」、3回生の「専門演習」、そして4回生の卒論執筆、と
すべての学年について、少人数のゼミ形式演習が必修となっています。

学生のみなさんは、
自分で方針を決めて様々な講義・演習を履修するとともに、
毎週1回は必ず所属ゼミに出席します。

さて、今年度2回生前期「発展演習」の吉田朋子担当クラスは、
「京都の博物館に親しむ」ことをテーマにしています。

春から、京都の博物館の歴史や、
京都に存在する様々な博物館について学んできました。

京都は世界に誇る大観光地ですが、
実は博物館も多く、「京都市内博物館施設連絡協議会」に加盟する施設は
200を超えています。

「京都国立博物館」「京都市美術館」といった大きな博物館・美術館には個人で訪問する機会も多いので、
あえて小規模な施設を訪れてみよう、ということで、
メンバーで話し合った結果、
「京都万華鏡ミュージアム」を訪れてみることにしました。

大学から地下鉄北山駅まで歩き、地下鉄に揺られることわずか9分で、
烏丸御池駅、京都の街中です。


あっという間に目的地に到着しました。


館内は撮影ができませんが、
今回は「海外の作家たち展②」と題された展示で、
様々な国の万華鏡作家さんの作品を楽しむことができました。

それぞれに鑑賞したのち、一番好きな作品を報告しあいましたが、
好みが一致したり、意外な選択が見られたりしたのも興味深いことでした。

実はこのクラスでは、
少し前にも「上賀茂神社」の茅の輪くぐりに出かけています。

こういった文化体験は、一つ一つは小さいことなのですが、
積み重なると大きなものになっていきます。

ゼミで学ぶことは、内容自体も重要なのですが、
フットワーク軽く出かけていく習慣をつけて行動力を養ったり、
多様なものに接して経験値を上げていくことも重要な側面かと思います。

(報告:吉田朋子)
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 22:06Comments(0)京都フィールドワーク授業紹介国際文化領域(芸術と思想)

2016年07月18日

オープンキャンパスを開催しました


7月17日日曜日は、
オープンキャンパスを開催しました。


雨模様でしたが、多くのお客様に、
来校いただきました。
ありがとうございます。


今回も、学生スタッフがお迎えしました。
いかがだったでしょうか。


学生スタッフの対応から、
大学の雰囲気がよくわかって、良かった。
また訪れたいと思った。
という感想もいただきました。
ありがとうございます。



人間文化学科では、
私が授業を担当しました。
「京都不思議体験 ―今も昔も妖怪は人気!?―
~今昔物語集からもののけの世界を探る~」



今、私たちがイメージする妖怪は、
江戸時代に原型が作られました。
(あるいは、室町時代の「付喪神絵巻」まで、
さかのぼれるでしょう。)

平安時代は、
(鬼と呼ばれていましたが)
姿形がはっきりしません。

むしろ、はっきりしないからこそ、
恐ろしかったのでしょう。

江戸時代に描かれた妖怪の絵を見ると、
ユーモラスな姿になっています。
江戸時代の妖怪は、
おそろしいものではなかったのでしょう。

人間の表現したものには、
その時代の考え方が反映されています。

その時代背景を研究するのも、
文学の学びです。



人間文化学科の体験コーナーは、
吉田朋子先生の「名画くじ」です。

有名な西洋絵画がプリントされ、
運勢が記された、
くじをひいてもらいます。

そして、ひいたくじの名画にちなんだ話を、
紹介します。

楽しみながら、西洋絵画の背景を、
知っていただきました。


8月6日土曜日、8月7日日曜日には、
夏休みのオープンキャンパスが、
開催されます。


また、ご来場いただければ幸いです。

報告:長沼光彦




  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 17:00Comments(0)授業紹介国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2016年06月23日

京都市考古資料館訪問

毎週水曜2限は、3回生のゼミの時間です。
通常は、文献を読んだり、各自のテーマを発表したりしているのですが、
22日は、堀川今出川の「京都市考古資料館」に伺いました。
(実は、こちらの館には「学芸員資格」取得のための「博物館実習」でもお世話になります!)

北山に位置する本学ですが、
地下鉄を駆使すると、なんと授業時間中に博物館訪問ができてしまいます。
今日は、北山~今出川を地下鉄で移動し、今出川駅から約10分間歩いて目的地に着きました。
結構、ギリギリなスケジュールにはなりますが・・・

京都市は、いうまでもなく歴史の宝庫。
今日もどこかで、発掘が行われているのです・・・
そんな発掘調査により発見された資料が展示されています。



今日は特別展は開催されていませんでしたが、2階常設展示の出土品の数々を観覧しました。
(写真撮影可でjす)
展示品もさることながら、出土状況がイメージできるような写真パネルも勉強になります。


出土した陶片に触って手触りを確かめることができたり


大きな鎌倉時代の壺に触れたりすることのできるコーナーもあります。

史跡・博物館ともに豊富な京都。
授業外の時間にも、どんどん見て回ってほしいと思います。

(報告:吉田朋子)






  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 17:00Comments(0)京都フィールドワーク授業紹介国際文化領域(芸術と思想)

2016年04月12日

京都で映画を観る あん


これもまた、四条にある、
京都シネマで観た映画の話です。



「あん」
監督・脚本が河瀬直美、
主演が樹木希林の、
映画です。

第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で、
オープニング上映されました。


映画は、桜の季節、
ちょうど今頃の出来事から、
始まります。



永瀬正敏が店主を演じる、
どら焼きを売る小さい店に、
樹木希林が演じる、
おばあさんが、
バイトをさせてほしい、
と頼みにきます。

そのおばあさんは、
あんこづくりがうまく、
やがて、どら焼き屋さんは評判になり、
お客さんが大勢訪れるようになります。


タイトルの「あん」は、
あんこのあん、ですね。


ところが、おばあさんが、
ハンセン病患者だという噂が広まり、
お客さんが途絶えます。


それで店主はどうしたか、
というところは、
映画を実際に、
ご覧いただいた方が良いでしょう。



河瀬直美監督は、
ドキュメンタリー作品の制作からスタートしたので、
その映画の作風も、
ドキュメンタリーのように、
過剰な感情表現を抑えたところに、
特徴があると言われます。

『萌の朱雀』で、
第50回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を、
受賞しました。

『殯の森』は、
第60回カンヌ国際映画祭でグランプリを、
受賞しました。

どちらの作品も、
奈良で撮影されており、
関西とも関係の深い監督です。
両作共にDVDで観ることができます。

報告:長沼光彦
  


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