2021年05月04日

オマーンの方とのオンライン交流(その3)


مرحبا! كيف حالك؟
(こんにちは!お元気ですか?)
去年の秋までアラビア語の知識が全くなかった私が、
今はアラビア語の先生やオマーンの友人に
このフレーズで挨拶をしたり、文字でメッセージを
送ることができるようになりました。
私にとってアラビアの世界は灼熱の太陽に果てしなく続く砂漠、
煌びやかな黄金の装飾品、綺麗な幾何学模様のモスクといった
子供の頃に映画で知った遥か遠い国の幻想的なイメージで魅力的でした。
その魅力と大学でアラビア語の講義をされている鷲見先生との出会いが
私をアラビア語の世界へ誘ったのです。
この3月には京都ノートルダム女子大学を卒業しました!真ん中が私です。



去年、世界は未曾有の事態になり人々は行きたいところにも行けず、
会いたい人にも会えない時間を過ごすことを余儀なくされました。
そんな中、アラビア語の授業の一環でオンライン会議システムを使って
オマーンで日本語を勉強しているGerman University of
Technology in Oman (GUtech)のJapan Clubの方たちと
習いたてのアラビア語を使って会話する機会がありました。



その後、SNSで連絡先を交換し、語学に堪能な彼女たちと
英語、韓国語、日本語などを混ぜながら文字やボイスメッセージで
アラビア語の新年の挨拶やお誕生日といったイベントで使うフレーズや
歌(♪سنة حلوة يا جميل)を教えてもらいました。
メッセージを送りあったり、彼女たちが住んでいるオマーンのこと、
そして、趣味や悩み事、将来の夢まで話し合いました。
私は日本を一歩も出ずに遥か遠いオマーンに住む友人が3人もできたのです。
時間が停止したような世界の中でも、自分ができることで
新しいことに挑戦したり、それを支えてくれる人たちによって、
新しい世界が開けるということを身に染みて感じました。



不安な中でも、アラビア語の世界に飛び込もうと片足を入れた私に
アラビア語の妖精が3人の友人をご褒美にくれたんだと思います。
きっと、その妖精はこれからも私がアラビア語を学び続ける限り
たくさんの願いを叶えてくれるでしょう…!شكرا (ありがとう!)



そして、私をアラビア語の世界に招待してくださった鷲見先生!
!شكرا جزيلا (本当にありがとう!)

Y. K.  京都ノートルダム女子大学 2021年度「アラビア語」受講者
  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 11:30Comments(0)国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2021年05月04日

オマーンの方とのオンライン交流(その2)


こんにちは。
私は去年の12月に、アラビア語講義の一環で、
zoomの交流に参加しました。あれから月日が
経過しましたが、皆さん元気でお過ごしでしょうか。



私は3月に大学を卒業し、将来看護師になりたいと
いう夢を叶えるために、4月からは看護学生として生活しています。
少し変わった経歴かもしれませんが、私は元々英語圏が
主専攻の学生であり、イギリスにも留学しました。
そこで出会った友人たちと交流するうちに中東文化独特の
エキゾチックさやアラビア語の面白さに魅了され、
本格的に勉強したいと思うようになり、帰国後は
学内の講義にてアラビア語の講義を履修し始めました。
実は今でも右から左に書くことや母音記号なしで読むことに
苦戦していますが、習い始めの頃より少しばかりは
よくなったといったところでしょうか。



講義が始まり少し慣れたところで講義内でzoomによる
交流の案内が届きました。日本では英語以上にアラビア語を
活用する機会が少なく、少しでも実践したい私にとって
本当に嬉しいイベントでした。
交流のお相手はGerman University of Technology in Oman (GUtech)
のJapan Clubに所属する3名のオマーン女性でした。



実際にお話ししてみて皆さんが想像以上に日本語が
お上手だったのがとても印象に残っています。
日本語のネイティブスピーカーとして、皆さんがきっと
この日の為に準備していたのだろうなと考えると
とても嬉しかったと同時に、私自身のアラビア語の出来なさに
恥ずかしさや反省した瞬間でもありました。



その他にも言語を学ぶ上で困難があると言うことに
とても共感しました。私は発音にかなり苦労しているのですが、
皆さんも漢字の読み方に苦労していらっしゃるとわかりました。
言語は生きているから生涯学習であり、ゴールはないと再認識しました。
こうしてお互いの大変さを分かち合うことができたのは、
言語学習をする中での最大の壁を乗り越えるための
モチベーションとなり、良い機会でした。
オマーンと日本はとても離れていますが、
お互いの言語や文化に興味がある者同士が
こうして交流できたことに本当に感謝しています。



約3年後に国家試験を迎えるので看護の勉強も
欠かせませんが、アラビア語の勉強もこれからも継続して
将来マルチリンガルなナースプラクティショナーになることが
今の私の最大の目標です。
この機会だけではなく、今後も交流を通して
双方の言語・文化交換に興味を持つ人が増え活動が
活発になったらいいなと願い、私のメッセージはここまでとします。
皆さま、今後も健康に気をつけてお過ごしください!
Ramadan Kareem!

S. F.  京都ノートルダム女子大学2021年度「アラビア語」受講者
  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 11:29Comments(0)国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2021年05月04日

オマーンの方とのオンライン交流(その1)


マルハバン!(アラビア語で「こんにちは」)
私はアラビア語を京都ノートルダム女子大学で教えています。
2020度のアラビア語授業のなかで、
オマーンの方とオンライン会議システムを用いて交流を行いました。
例年はアラビア語ネイティブスピーカーの方に学期に2度ほど来ていただくのですが、
コロナ禍でそれも難しくなったので、オンライン交流を思い立ちました。
日本オマーンクラブの方にご紹介をお願いして2020年12月に実現しました。



交流に参加くださったのはオマーンの
German University of Technology in Oman (GUtech)のJapan Clubの
女性3名Dimaさん、Manarさん、Shamsさんです。
日本の授業時間に合わせたため、オマーンは午前8時という早朝にも
かかわらず、時間通りに入ってきてくださいました。
日本側は15名の学生が参加しました。交流の前にオマーンのことを
調べ、質問したいことを考えてくるようにと宿題を出しました。
こちらの学生が1名ずつ3名と対話していきました。
最初は私を交えてアラビア語で会話していたのですが、途中からは
日本語でも会話しました。



オマーン側の3名はJapan Clubに所属されているだけあって、
日本のことに興味津々、日本のアニメや漫画に関心があるということでした。
とても親しみやすく、感じのよい方たちでした。
日本に来たら訪問したい場所、オマーンの観光名所、
日本語学習における難しさと楽しさ、アラビア語学習における難しさと楽しさ、
どんなアニメが好きか、どんな食べ物が好きか、時間の守り方などについて
お話がとても盛り上がりました。



私の学生はアラブ人と直接話したのは初めてという人がほとんどだったので
ほんとうに貴重な機会となりました。
コロナ下だったからこそ思い立ち、実現した実り多い交流となりました。
ご紹介いただいた日本オマーンクラブの皆さんにこの場を借りて
お礼を申し上げます。
今後もこのような交流を続け、オマーンをはじめとするアラブ諸国の文化への
理解を深めていければと願っています。



また日本から参加した学生のうち2名が感想を書いてくれたので
続報としてアップします。そちらもぜひご覧ください。

鷲見朗子(すみ あきこ) 京都ノートルダム女子大学 国際日本文化学科 教員

  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 11:28Comments(0)国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2021年02月03日

東アジア文化交渉学学会での活動

                      
東アジア文化交渉学学会での活動


  私が所属している東アジア文化交渉学学会では、毎年5月の連休あけ、国際シンポジウムが行われるのが恒例です。日本、中国、ヨーロッパと毎年開催地を変えて、大会に参加しながら、世界中の研究者仲間と親交を温めるのも楽しみの一つです。
 2019年はドイツのエアランゲン大学で開催されました。その時に「Dologues Chinois-Latins 与『拝客訓示』 」という題で発表しました。2020年は中国の鄭州大学で開催する予定でしたが、コロナで開催が一度延期となり、結局11月にオンランで開催することになりました。皆さんと会えなかったのですが、初めてのオンライン学会で、インターネットが瞬時に世界中に散らばっている人々を一つの画面に集めることが出来るIT技術に驚嘆し
ました。その時に「漢訳聖書における音訳語に関する一考察」を発表しました。
 2021年の開催地は日本の二松学舎大学となっています。現在の参加申込者は300人を超える盛況ぶりです。心配するのはやはりコロナの収束状況です。もしかしたら、またオンライン会議になる可能性もあります。私は現在その会議の参加に向けて、研究活動を行っています。「First Lessons in Political Economyと『致富新書』と漢字翻訳語」というテーマで発表する予定です。今度の発表は明治期にアメリカ、中国、日本における一冊の経済入門書の翻訳に巡る漢字翻訳語を考察するものです。たとえば、Political Economyは今日では「政治経済学」と訳されますが、当時このような適切な用語がなくて、「致富」というかなり違う概念の単語に意訳されました。英語の原書と中国語訳書を比較しながら、その漢字翻訳語の適切性を考察していく予定です。
 果たして、どのような研究結果になるかまだ分からないですが、5月のシンポジウムを終了後にまた皆さんにご報告します。




ドイツのニュルンベルクにて


文責:朱鳳


  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:22Comments(0)教員の研究活動国際文化領域(多文化理解)

2021年01月08日

アラビア語によるオンライン学会での発表 鷲見朗子


最近の研究活動を報告させていただきます。

サウジアラビアの国立キング・サウード大学アラビア語・アラブ文学学科が
2020年11月10~12日に主催した第3回国際学会「外国の研究における
アラビア語・アラブ文学」で発表しました。

Zoomによるオンライン学会で、発表者は45名もいました。もともとは、2019年秋に
首都リヤドにある同大学から招待され、対面で行われる学会で発表するはず
だったのですが、まず同大学の都合で延期となり、その後、いつになるかと
思っていたら、新型コロナ感染拡大で、オンライン開催にするというお知らせが
来て、今回の開催となったのです。

学会プログラムから私の発表パネルの箇所をきりとってみました。
アラビア語なのでわからないと思いますが、発表者の1人目に私の名前が
載っています。アラビア語は右から左の方向へ読みます。



11月は通常の授業がある期間なので、学会が平日に開催されたら授業と
ぶつかってしまいますし、時差の問題もあるので、日本時間の夜中になったりしないか、
心配していたのですが、幸い私の発表は日本時間21時からに割り当てられていた
ので、無事発表することができました。

この学会は全発表がアラビア語で行われるもので、私もアラビア語で行いました。
参加者のほとんどがアラブ人の方のようでした。私は数少ない非アラブ人発表者の
1人だったようです。オンラインでアラビア語で発表するのは初めてだったので、
とても緊張しました。機器がうまく作動するかどうかも不安でしたが、何とか最後まで
発表することができました。

以下は、私の発表したパワーポイントファイルの1ページ目(発表題目と氏名)です。



私の発表タイトルは「『百一夜物語』 アラビア語から日本語翻訳における問題
とチャレンジ」でした。2011年に私が訳し、河出書房新社より出版された『百一夜物語』
の翻訳の経験を活かし、翻訳理論の基礎を述べた後、アラビア語から日本語へ
訳すときの問題点やその理由を考察しました。私のパネルではパネルの最後に
質疑応答が設けられ、私もいくつかの質問を受けました。質問によって
自分の発表でしっかり伝えられていなかった点が明らかになり、私の初のアラビア語
によるオンライン学会デビューは、とても貴重な経験となりました。


  国際日本文化学科 教員 鷲見朗子(アラブ文学、アラビア語教育研究)



  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 13:41Comments(0)教員の研究活動国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2019年12月25日

北京での研究発表

 
去る10月18日〜21日まで、北京で世界漢語教育史研究学会が開催されました。私も他大学の教員と一緒にこの学会に参加し、発表をしてきました。

 この学会は世界中の人々の中国語学習史、教育史を研究する研究者の集まる学会です。私は日中近代語彙史を研究する一環として、宣教師の中国語学習、中国語翻訳も研究しています。今回は「宣教師の著作にある上海方言―『地理志問答』を資料に」というタイトルで発表しました。








 


『地理志問答』(1853)はアメリカ人女性宣教師(M.A. Posey)が上海の小学生のために上海語で編集した世界地理の教科書です。この小さい教科書の中に、16世紀に来華したイエズス会宣教師たちが作った地理翻訳語「地球、赤道、溫道、寒道」などが受け継がれています。また、「土股(peninsula)、海股(gulf)」のような、独自の翻訳語も、創意工夫により、作られました。残念ながら、これらの言葉は後により正確で、洗練された「半島、海湾」に置き換えられました。しかし、これらの言葉は無駄だったのではなく、翻訳語誕生過程のひとこまとして、非常に有意義なものだったと考えられます。











 

その他、『地理志問答』は19世紀の上海語で書かれているため、現代人のわれわれに、音訳語に関する170年前の貴重な上海語資料ともなりました。例えば、四角倫(蘇格蘭、Scotland)、司陪嗯(西班牙、Spain)、雖遁(瑞典、Sweden)など、興味深い表記を見出すことができます。ちなみに、括弧のなかの漢字音訳語は昭和初期まで日本語としても使用されました。


 宣教師たちの翻訳書を通して、彼らの中国での文化活動の一端を見ることが出来ました。彼らは宗教活動のために、当時の中国の知識人層で使われていた官話(Mandarin)を学習しただけではなく、民衆の間で使われていた方言も一所懸命勉強し、東西文化の伝道師の役割を務めました。











 

今回の発表は私の研究の一部でしかありません。宣教師の文化活動についての研究はまだまだ続きます。


(報告者: 国際日本文化学科教授 朱鳳 〈しゅ ほう、日中近代語彙交流史〉 )

  


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2019年12月20日

マレーシアで研究発表をしました


10月の半ばにマレーシアのクアラルンプールで行われた
国際学会で研究発表をしました。
会場はクアラルンプール郊外のマレーシア国立大学
近くにあるホテルで、ヤシの木のお庭が
美しいところでした。



マレーシア国立大学と立命館大学とのジョイントプログラム
による学会でした。



私の発表は「百一夜物語」という北アフリカに伝わるアラブの
物語集についてでした。この物語のアラビア語写本が
現在フランス国立図書館やチュニジア国立図書館に所蔵
されています。



これらのうち8つの写本について、最初の「枠物語」
(導入部の物語で、そのなかに複数の物語が入れこまれている)
の内容と挿入された詩、そして入れこまれた物語の順序を比較しました。



8つの写本は、物語の順序においては、大きく2つに分類されることが
わかりました。一方、枠物語の内容と挿入された詩については、
物語の順序における分類とは異なることが明らかになりました。
今後もさらに、物語のなかの表現や語について分析し、
研究を続けていきたいです。



学会では参加していたマレーシア国立大学をはじめとするインドネシアや
日本の研究者の方たちとも交流を深めることができ、
たいへん有意義な時間を過ごしました。

報告者: 国際日本文化学科 国際文化領域 教員 鷲見朗子


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 11:38Comments(0)教員の研究活動国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2019年08月25日

オマーン留学生との交流(その3)

イスラームの日没時に断食を解く食事である
イフタールの会を開いてくださった
日本オマーンクラブの皆さまへ感謝します。

参加した本学科の学生もみな報告しているように、
今回実際にオマーンの留学生と
交流できたことで、視野が広まったのかなと感じます。

これをきっかけにイスラーム文化への理解も深めてほしいです。
写真もみなとても楽しそうです!

国際日本文化学科教員 鷲見朗子

以下は学生の感想です。

鷲見先生の授業を受けていなければ、オマーンの方々と
お話する機会はなかったと思うのでこの食事会に
参加できたことにとても感謝します。オマーンクラブの方々、
鷲見先生ありがとうございます。



本や授業などからでは、その国々の代表的な文化や、
過去の文化しか知ることができないですが、
食事会を通して今のオマーンでの流行りや
おしゃれのお話をできたのが楽しかったです。
特に、オマーンの方々の好きなアーティストを
聞かせていただいたのがとても新鮮で印象に残っています。
オマーンの皆様は社交的な方が多く、たくさん
話しかけていただき、とても楽しい時間を過ごせました。
また機会があれば食事会に参加させていただきたいです。(K.M.)



初めて、イスラム文化のイベントに参加して想像していた
よりずっと楽しかったです。参加してた人達も全員優しく、
少し寡黙なイメージがあったのですが、
たくさんお話してくれたのが印象的でした。
ドラマや映画、またニュースなどから知る、私がもっていた
イスラム教徒のイメージとは違っていて、
もっと理解を深める必要性を感じました。
今回はこのような貴重な体験に誘っていただき
ありがとうございました。 (M.K.)
  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 10:32Comments(0)学生の活動報告国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2019年08月24日

オマーン留学生との交流(その2)

イフタールというのは、イスラームにおいての
断食明けの食事のことです。
学生たちが参加したのが、日本オマーンクラブ主催による
イフタールの食事会です。



学生の感想のつづきです。

オマーンはインド洋とオマーン湾に隣する中東の国です。
今年のラマダン期間中のディナーで私たちはオマーンの方々と
国際交流をしました。初めて中東の方と交流するにあたって
わたしはあまり知識がなく、中東地域の人々はどんな性格なのか、
うまく言葉を伝えられるか、など不安に思うことが多くありました。
しかし、交流が始まるとすぐにその不安はなくなりました。



私たちと同じ世代のオマーンの学生の方達はとても優しく、
ユーモアのある方達でした。私たちは拙い英語とアラビア語で
会話をし、お互いの国や文化について質問をしあい交流を深めました。
わたしが特に驚いたことはオマーンでは日本のアニメが放送されて
いるということです。またオススメの観光地を聞いたところ「砂漠が有名よ」
と丁寧に説明してくれました。今回のこの交流会で私自身オマーンの
方たちに対する理解が深まりました。そしていつかオマーンに行って
みたい!と強く思いました。
本当に素敵な時間と出会いに感謝したいと思います。(K.S.)

オマーンの食事
異国の文化を感じられる食卓を囲んで、オマーン人の方々とお話をしました。
もともと多国籍料理が大好きなので、食べたことがあるなあというものから、
初めて見るスイーツなど様々でした。



中でも気に入ったのは、オマーンから持ってきてくださった、デーツの実です!
このデーツの実は、オマーン人にとってとても馴染みの
深いフルーツなのだそうです。また、栄養価の面でも非常に優秀なようで、
小さな頃から食べている人々も多いとお聞きしました。
さらに、今回いただいたデーツの実。一緒に食べていたオマーン人の方も、
新鮮なものだとおっしゃっていて、そのおいしさもあり、食事を始める前は
大皿に溢れるほど盛られていたデーツの実は、食事が終わった頃には
ほとんど残っていなかったです。
たくさんの方々と、たくさんの料理を共に楽しみながら
お話しすることができました。このような機会を与えて下さった、
オマーンクラブの方々、鷲見先生ありがとうございました。(K.K.)

  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 09:05Comments(0)学生の活動報告国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2019年08月23日

オマーン留学生との交流(その1)

今年も日本オマーンクラブ主催によるイフタールの会(関西)
の開催に協力させていただきました。イフタールというのは、
イスラームの断食月ラマダーン中の日没時にとる断食明け
の食事のことです。



オマーンクラブの関係者の方々、そしてオマーンの留学生の
方々と京都ノートルダム女子大学でアラビア語を学ぶ学生が
5月に京都のインド料理屋さんで集い、イフタールを頂きながら、
交流を深めました。このように有意義で楽しい時間を過ごせた
ことに感謝をしたいと思います。  国際日本文化学科教員 鷲見朗子

ここからは学生の感想になります。

私はイスラム教徒の方とお会いするのが初めてのことだったので、
どのように食事が始まるのかドキドキして待っていました。
まず、はじめに口にするものはデーツです。
デーツとはナツメヤシの実のことで、栄養素が豊富に含まれている
ために断食しているときは最初に食べるとお話を伺いました。



その後は、オマーンの学生の方と交流会を行い、通訳をして
いただきながら日本とオマーンの違いについてお話ししました。
その中で特に印象に残ったのはオマーンには綺麗なお城や
建物があることです。日本では木造のお城に金のシャチホコ
や石垣が特徴ですが、オマーンはシンプルな白を基調としたお城です。
ほとんど雨が降らない国ということもあり青い空と
真っ白なお城のコントラストはとても綺麗です。
オマーンは遠い中東の国ですが、起伏に富んだ国であり
雪を見ることができるなど自然豊かな場所です。
そういったところは日本と似ているのかもしれません。



オマーンと日本は古くから親交関係がありその年月は400年にも
及ぶそうです。短い時間でしたがすごく貴重な時間を過ごすことが
できました。またこのような機会があれば是非参加したいです。(M.I.)
  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 09:18Comments(0)学生の活動報告国際文化領域(多文化理解)アラビア語

2019年01月01日

アラビア語で「あんた サボール」

まるはば!
(アラビア語で「こんにちは」、
「丸くて幅のあるこんにちは」と覚えてください。
「マルハバン」でもいいですよ。)

今回はアラビア語で「あんた サボール」という文を
ご紹介します。

日本語でどういう意味でしょうか。
お答えいたします。

この文はアラビア語では次のように書きます。
أنت صبور ←
ルーボサ  タンア

アラビア語は右から左へ書かれ、読まれます。
英語や日本語(横書きの場合)とは逆方向なんですね。

アラビア語で「アンタ」はなんと「あなた」(男)という意味です!
「サボール」とは形容詞で「忍耐強い」「我慢強い」
という意味で、「サブール」とも発音されます。

つまり、アラビア語で「アンタ サボール」は、
日本語では「あなたは我慢強い」という
ほぼ反対の意味になるんですね。

オマーン女性を招いた授業の様子

みなさんもアラビア語を学習してみませんか。
アラビア語は国連の公用語の1つにもなっている
世界的にみてもメジャーな言語です。
本学では共通教育科目として「アラビア語」を提供し、
私が担当しています。

エジプト女性を招いた授業での1枚

写真のように、本学では授業に
アラブ人講師をゲストとして招き、
ことばだけでなくアラブの文化も学んでいますよ!

平成30年4月22日の本学オープンキャンパスでは
「アラブを通して見る日本」と題して模擬授業
を行う予定です。ぜひいらしてくださいね。

鷲見朗子(すみ あきこ)
人間文化学科 教員
  
タグ :アラビア語


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:00Comments(2)国際文化領域(多文化理解)授業紹介オープンキャンパス・AO入試アラビア語

2018年11月12日

寛容な交流


昨日の話の続きを少し



ある国の音楽や美術などが、
他の国に広がると、
誤解されることもあります。

いくぶん形が変わることもあります。

例えば、ラップは、
アメリカ発で、日本でも、
広まっています。


ライム(韻と訳されます)が特徴なのですが、
英語と日本語では、言葉の特徴が違うので、
作法は変わらざるを得ません。


そういう変化を許容しないと、
他の国に広がることが、
難しい場合があります。


変化を受けたとしても、
ラップの特徴に魅力を感じたわけですから、
日本のラップも、それはそれで良い、
とすることも、
グローバル社会の交流では、
必要なことかもしれません。


一方、学問の世界では、
その国のことを理解するには、
自国の思い込みで、変形させずに、
オリジナルの姿を理解しよう、
とすることも必要です。


相手のことを正しく理解しようとする一方で、
自分のやり方を変えられても、
いきなり否定しない、
ということも大切か、
と思います。


報告:長沼光彦



  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:19Comments(0)国際文化領域(多文化理解)日本語日本文化領域

2018年11月11日

公開講座「世界の中で日本を考える」を開催しました

本日、11日、日曜日、
公開講座「世界の中で日本を考える
―インドの俳句、ドイツの盆栽―」を、
開催しました。



国際日本文化研究所教授、
井上章一先生をお招きして、
第一部で、基調講演をお願いしまいた。

第二部では、井上先生と、
人間文化学科教員、
長沼光彦、吉田朋子、が、
シンポジウム形式で、
お話をいたしました。


井上先生のお話を、
少し紹介しましょう。


今回の題名にあるとおり、
インドで俳句が作られたり、
ドイツで盆栽が楽しまれたり、と、
日本の文化は、世界に広がっています。


そのときに、もともと日本にあったものと、
どこか違うな、という形に、
変わっていることがあるでしょう。

ただ、それも、海外における、
日本文化の理解、解釈のひとつの仕方として、
耳を傾けたり、楽しんでみてはいかがでしょう、
というお話です。


日本の中で生活していると、
気がつかないことが、
その理解や解釈の中に、
隠されているかもしれません。


私が思うに、
そういう変化も含めて、
交流ということなのだと思います。

そういう交流を機会に、
互いの理解を深めることができると、
面白そうですね。


報告:長沼光彦





  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 21:38Comments(0)国際文化領域(多文化理解)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年09月19日

タータン展 本学所蔵資料を展示してます

「スコットランドからの贈りものー―タータン展」が、
開催されています。


この展覧会で、本学所蔵資料が、
展示されています。
よろしければ、おいでください。

「スコットランドからの贈りものー―タータン展」
主催 神戸ファッション美術館、神戸新聞社
会期 2018年9月15日(土)~11月11日(日)
会場 神戸ファッション美術館



「スコットランドからの贈りものー―タータン展」は、
「タータン」をテーマとした展覧会です。

2018年9月15日(土)から、
神戸ファッション美術館を皮切りに、
全国5つの会場で開催されます。


この展覧会は、
タータンの多彩な色彩や洗練されたデザインはもちろんのこと、
タータンにまつわる美術作品や資料を通じて、
その歴史や社会的、文化的背景を消化し、
多角的な視点からタータンが持つ意味や魅力、可能性を探ることを、
目的に開催されます。

その中でタータンにまつわる、
スコットランドの歴史を、
本学所蔵のジョン・ケイの銅版画等43点を通して紹介しています。

【本学所蔵展示資料】
〇 ジョン・ケイ「故ジョン・ケイ銅版画集」1,2 
〇 ジョン・ケイ「銅版画」39枚
〇 ジョンストン「エディンバラ俯瞰地図」
〇 ジョン・スレイザー「スコットランド名所図会」
以上、43点

これらの資料は、本学名誉教授、服部昭郎先生が、
収集し、研究されたものです。



詳細は、以下をご覧ください。

美術手帳のサイトから
https://bijutsutecho.com/exhibitions/2433
神戸ファッション美術館のサイトから
http://www.fashionmuseum.or.jp/museum/special/scotland_tartan


報告:長沼光彦
  
タグ :タータン展


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:17Comments(0)国際文化領域(多文化理解)

2018年09月04日

青銅器と漢字の起源


 京都には様々な博物館、美術館が点在しています。ここでは、私の「言語文化概論」で使用している泉屋博古館の図鑑「泉屋博古」を資料にして、青銅器と漢字の起源について紹介します。
 今でこそ、漢字は私たちの日常生活におけるコミューニケーションに欠かせない道具の一つになっていますが、大昔は王様が神様との対話をするためだけに使用する文字だったことはご存じですか。いにしえの中国の国家行事は主に祭祀でした。祭りごとを通して、神様に国家運営の凶吉を占ったり、収穫物を奉納したりしました。その祭祀に使われていた青銅器に古い漢字(金文)が刻まれていました。その古い漢字は漢字の起源の一つであり、青銅器をかたどった象形文字も多いのです。今日私たちが使っている漢字にその面影がまだ多く残っています。
 
左の写真に映っている青銅器は「鼎」(てい)と言います。訓読みで言うと「かなえ」となります。「鼎」の字は、この器の形からかたどったものです。祭祀の時に、神様へ献上する食べ物を入れる食器です。三本足があるのが特徴で、安定感がある外見から、ずっしりと、貫禄のあるようなすわったさまという意味も持っています。「鼎談」ということばは、この意味を取って生まれたものです。三人の学識経験のある専門家が座ってある話題について議論することを指します。「対談」とはやや重みの違うことばであるということは、この青銅器の重みからも感じ取れるでしょう。ちなみに、鼎は中国において、王の権威の象徴でもありました。
 


もう一枚の写真をみてみましょう。これも食べ物を入れる食器で、「豆」(とう)と言います。食べ物の豆(まめ)とはまったくちがうものです。「豊」という漢字はまさしく、「豆」という食器を使って、神様へ収穫物を奉納している場面を表現している文字です。現在の日本の常用漢字では、「豊」は「曲」と「豆」で構成されていますが、本来の漢字は「豐」です。「豆」の上に載っているのは稲穂をかたどったもので、つまり、秋に収穫した稲穂を食器に載せて、神に奉納し、神からいただいたゆたかさに感謝することを表現しています。
 ということで、「言語文化概論」は漢字の歴史を中心に講義する授業です。また、歴史以外に、私たちの日常生活と関わりのある常用漢字、人名用漢字、コンピュータ用漢字も話題にします。興味のある方は是非聞きに来てください。

報告:朱鳳  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 12:02Comments(0)国際文化領域(多文化理解)

2018年08月19日

オマーン人留学生との交流2018 その4

イスラーム断食月ラマダーンの断食明けの食事イフタール
の会「その4」(最後)です。

~参加学生の感想~
言葉では簡単に飢えに苦しむ人々の気持ちを考えると言えますが、
実際に自分自身で体験することで飢えとは何かというの理解
できるんだなと感じました。

最後にいただいたデザートです。



~参加学生の感想~
オマーンの方達はすごく良い人で私たちの片言の英語や
アラビア語を理解してくださり、日本語でも話してくださいました。
また会ってお話したいなと思います。

お店の方も入って皆で記念撮影をしました。
ジュブネー!(アラビア語で「チーズ」)



オマーンの方々と交流することで、楽しいひとときを過ごしただけでなく、
授業で学んだ知識がより立体的で生きた知識になったことと思います。
今後もこのような機会を提供していければと願います。
最後にこの会を主催くださった日本オマーンクラブの皆さまにお礼を申し上げます。

(人間文化学科教員 鷲見朗子)
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 20:03Comments(0)国際文化領域(多文化理解)授業紹介オープンキャンパス・AO入試アラビア語

2018年08月18日

オマーン人留学生との交流2018 その3

イスラーム断食月ラマダーンの断食明けの食事イフタールの会「その3」です。



学科から参加した学生が異文化学習の一環として「ラマダーン」という用語も
調べてくれました。

~ラマダーン~
ラマダーンとはイスラーム暦の9月に日の出から日没までの間、
断食をおこなうことです。今年はイスラーム暦では1439年で
5月15日~6月14日まででした。断食と聞くと一見辛そうなものを
想像すると思います。でもラマダーンの時期は学校や仕事は
お昼過ぎに終わることが多いため、イスラーム諸国で暮らす
ムスリムたちはそんなに苦痛とは感じていません。

日没後の食事イフタールは普段よりも豪華なものが多かったり、
夜遅くまで開いている店などがある繁華街に行ったりなど
ラマダーン月ならではの夜を過ごします。
また朝食は夜明け前にとります。ラマダーン月の断食は、
断食をおこなうことで飢えに苦しむ人々に思いを寄せることができます。

当日出てきたお料理もご紹介します。



お肉のメインディッシュです。



アラブの食文化を体験する貴重な機会となりました。
その4(最後)に続きます。

(人間文化学科教員 鷲見朗子)

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:51Comments(0)国際文化領域(多文化理解)授業紹介オープンキャンパス・AO入試アラビア語

2018年08月14日

オマーン人留学生との交流2018 その2

オマーン人留学生との交流2018 その2です。
今年は京都のエジプト料理店でイフタールの会を開きました。



~ハラール~
ハラールとはアラビア語で「許された」を意味します。
最近「ハラール料理」ということばが聞かれるようになりました。

エジプト料理店にもハラールのビールが
おいてありました。もちろんノンアルコールです!
名前がふるっていますね。



ハラールはイスラームの戒律によって食べることを許された食べ物を
指します。日本でもハラール認定されたレストランが増えてきており
イスラーム教徒の観光客が安心して食事できるようになりつつ
あります。よく耳にするものだと豚肉やアルコールの摂取が
禁じられています。コーランではそれ以外にも死肉、流れる血、
アッラー以外の名が唱えられて屠殺された動物の肉、角を
突き合わせて殺された動物の肉、野獣が食い残した肉、賭博で
分配した肉を食べることを禁じています。
ちなみにイスラーム法にはハラームということばが存在します。
ハラールとは逆で「禁じられていること、すると罪になること」を指します。

他にもお店で供されたハラールのお料理です。



その3に続きます。どうぞお楽しみに。

(人間文化学科教員 鷲見朗子)  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 21:10Comments(1)国際文化領域(多文化理解)授業紹介オープンキャンパス・AO入試アラビア語

2018年08月13日

オマーン人留学生との交流2018 その1

今年も日本オマーンクラブ主催のお食事会が5月に開催され、
人間文化学科からもアラビア語とアラブ文化を学ぶ学生が参加しました。
「アラビア語」「外国文学(アラブ文学)」「多文化理解(中東の映画)」を
履修している学生です。



イスラーム断食月ラマダーンの断食明けの食事イフタールの会です。
今年は京都のエジプト料理店でした。関西と中部に留学している
オマーン人学生や同クラブの日本人の方たちと交流しました。
今年でもう3年目になります。

イフタールでは初めに頂くことがおおいデーツ(なつめやしの実)、
今回はオマーン産です。



 学科から参加した学生が異文化学習の一環として
「オマーン」「ハラール」「ラマダーン」という用語を調べてくれました。
その1は「オマーン」です。

~オマーン~
オマーンとはアラビア半島にあるマスカットが首都の国です
。周りにはペルシャ湾、アラビア海、オマーン湾があります。
公用語は「マルハバン」でおなじみのアラビア語です。
宗教はおもにイスラム教でそのうち3/4がイバード派、
1/4がスンナ派です。



去年もこの会に参加した学生は、さらにオマーンに親しみを
覚えたことと思います。また、初参加の学生は、授業で写真や
映像を通してしか知らなかったアラブ人の方と今回、
実際に会って、ぐっと身近に感じたのではないでしょうか。

(人間文化学科教員 鷲見朗子)
  


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2018年06月24日

世界が知る日本


フランス人が知っている日本人、
というような形で、
各国の人に、知っている日本人を聞く、
番組がありました。



朝日放送、土曜日夜の、
こんな時間に地球征服するなんて、
という番組です。


宮崎駿、黒澤明、といった名前が出てくると、
なるほどなあ、という気持ちがします。

ただ、ロマネスクという、
コンビの名前があがったりすると、
誰だろう、と思います。


2010年のパリ国際映画祭で、
公式マスコットになったほどの、
有名な日本人コンビなのです。

(レ・ロマネログという公式ブログがあります。)


こういう番組を観ていると、
海外と日本国内の認識の違いがわかって、
面白いですね。

報告:長沼光彦


  
タグ :海外日本人


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