2018年04月23日

4月22日は、オープンキャンパスでした


4月22日、日曜日は、
オープンキャンパスでした。


多くのご来場、
ありがとうございます。


人間文化学科の模擬授業は、
鷲見先生による、
「アラブを通して見る日本」です。


アラブ文化について、
知っていただいたうえで、
日本文化との違いについて、
紹介しました。


体験コーナーは、
私、長沼が担当する、
「小説を深読みする
―文学のアクティブラーニング体験―」
です。


こちらは、国文学概論で、
実際に行っている、
作業型の読解体験です。



本学のオープンキャンパスでは、
学生が活躍しています。

今回は、学科の紹介を、
学生スタッフが行いました。

学生スタッフは、
学内を案内する、
キャンパスツアーや、
大学生活を紹介する、
おしゃべりcafeなど、
担当しています。


よろしければ、
実際に、本学の学生と、
お話してみてください。


報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:44Comments(0)学生の活動報告国際文化領域(多文化理解)授業紹介日本語日本文化領域オープンキャンパス

2018年04月22日

「日本語教育実習Ⅲ」成果報告会を実施しました3



「日本語教育実習Ⅲ」成果報告 人間文化学科4年次生 小林愛美さん


(前号からの続き)

 最終日である上級2の模擬授業には、前回の失敗に習い多くの予備活動を用意して臨みました。しかし、この時は前回とは別の問題が発生しました。上級2の対象者に相当する学習レベルの生徒が、他の授業日程と重なっていて本時の模擬授業に参加ができなかったのです。よって、私が想定していた学習レベルに達する学習者がほとんど居ない、そもそもオノマトペを学ぶこと自体が初めてとなる生徒が大半を占める状況での授業となりました。また、学校の実施する通常授業の体制として、オノマトペのみに特化した授業がこれまで実施されていなかった事も今回の結果を生んだ要因の一つと考えられます。






 授業は体の不調を表すオノマトペに焦点を当て、“具合の悪さ”を表現する6語と“痛み”を表現する5語を扱いました。プリントを用いた演習問題に取り組んだり、授業の最後に行う応用練習には、実際に病院で医師に病状を説明する場面を想定した模擬演習を用意するなど、授業の盛り上がりと実用性の双方を意識しました。

 結果として、生徒全体の理解度が想定を下回っていたこともあり、前半の“具合の悪さ”を表現するオノマトペの説明に大量の時間を割く事になりました。全体の理解度に合わせ、用意していた解説から言葉を変えながら、臨機応変に噛み砕いて説明する必要がありました。丁寧な説明を意識するあまり、必要以上の解説をしてしまい、生徒の演習というより、教師の演説が活動の中心にある授業展開となってしまいました。授業を見てくださった先生方からも、これらは多くご指摘を受けました。自分自身、授業の展開や生徒の反応に慎重になり過ぎていたことを自覚し、深く反省しました。





 このようにして、私が掲げた目的⑴⑵は、多くの尊い失敗を経験することで達成されました。目的⑵については、模擬授業だけでなく、先生方の授業を見学させて頂いた中で数多の発見を得る事ができましたが、今回は中でも特に印象深く実感した事柄について、後輩の皆さんに共有しました。

 上記のとおり、上級2の模擬授業に参加した生徒のほとんどが、今回扱った語彙の意味を一つも知らない状況からのスタートでした。授業終わりは、自身としても不甲斐ない結果となってしまったことを反省し、先生方からも励ましの激励を頂いていましたが、生徒からの反応には思いもよらないものが多くありました。 




「わかりやすい」「ヒントが多くて理解できた」「わかるまで説明があってよかった」

生徒の口から出る感想は、自己評価にも先生方からの評価にも見る事のない、絶賛するものばかりでした。最初は励ましの言葉をくれているのだと思い素直に感謝していたのですが、実際にその後生徒同士の会話に本時に扱ったオノマトペが用いられている場面を何度も目にし、驚きました。

 私の説明で初見の語彙を理解し、用法も正しく日常会話に用いている……その事実に驚き、そして達成感を味わいました。もちろん、私の今回の授業で全ての生徒が理解に及んでいたとは言えません。中にはこれらの生徒とは違う感想を抱いた人も居たはずです。それでも、学習者の学習活動に私の指導が活きたこと、そして私の目指していた「実用的な語彙学習」が達成されていることが、何よりも嬉しい成果でした。

このエピソードと一緒にぜひ思い出したい出来事が、生徒による現役教員の評価についてです。生徒と交流を深める中で、生徒が普段の授業の感想を話してくれたことがありました。「あの先生の授業は楽しい」「あの先生の授業は分かりにくい」など、実習生という立場だからこそフランクに話してくれる内容でもあり、貴重な意見を知れた良い機会となりました。
その後、ある生徒から分かりにくいと評されていた先生の授業を見学させて頂いたのですが、授業の内容や活動としては、私自身特筆すべき改善点や分かりにくさを抱く事ができませんでした。これまで教授法や実習指導で“模範的な指導法”として習ってきた、オーソドックスな授業のように思えました。


 (香港MTR 美孚駅構内にあるキャラクターショップにて)


 ひとつ、他の授業との相違点を指摘するとすれば、“授業内で出た疑問、課題に即座に回答していない”という点でした。多くの生徒から分かりやすいと評される某先生の授業は、授業中に出た質問や生徒の回答に見えた誤用には、授業の進行を中断してでもその場で答えを出す、という方法をとっていました。私の上級2の模擬授業も、理解に及んでいない生徒が少しでも居るように見えた際には、何度も表現を改めて言い直すように心掛けました。これらは、「生徒から出た疑問には、どんな形であれ一先ず時間内に答えを出す」という、言わば瞬発性、即時性を重要視した指導法だと感じます。対し上に挙げた先生の例は、時間を有したとしても回答の正確性を優先する、“正しい知識の定着”を目指した指導法だと私は解釈しました。どちらの方法にも利点があり、生徒の需要によって評価が分かれる部分だと思います。

 今回私の模擬授業を高く評価してくれた生徒は、授業に即時性を求めていたのだと考察できます。言語活動が成功するにあたって、「わかる」「できる」「使える」という感覚はとても重要です。だからこそ、言語を学ぶ授業ではこれらの感覚を多く実感することで、自ずと満足度も高まるのでしょう。この場合、私が行った上級2の模擬授業は、この「わかる」という感覚に強くアプローチした授業だったと言えます。そういう意味で、終わりに疑問を残さない授業ほど達成感や満足感があり、評価が高まる、という現象が起こっていると考えられます。教師が設ける教育の目標と生徒が抱く学習の需要、双方とうまく折り合いをつけながら、状況に合わせ指導法を工夫していけるよう、事前の準備が重要だと分かりました。何が起こるかわからないという、ある種の「危機管理」とも言える能力が、教員に求められていると感じました。私自身、その力にはまだまだ至らなさを感じます。今後経験を積む中でさらに吸収していかなければと、背筋を伸ばされる思いでした。今後の参考として、興味深い体験となりました。

 今後は、自身の指導能力や知識量の向上を目指しながら、より良い指導法の開発に努めていきたいと思います。今回報告会に参加してくれた後輩の皆さんが、これまで以上に日本語教育に対し熱意をもって、私たちのように充実した実習を体験されることを願っています。
                                                           〈終わり〉





  


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2018年04月21日

「日本語教育実習Ⅲ」成果報告会を実施しました2



「日本語教育実習Ⅲ」成果報告  人間文化学科4年次生 小林愛美さん



私はこの度の実習について、おおよそ以下のような目的を見出し、成果を出せるよう尽力しました。





⑴自身の教員能力、日本語教育スキルを確かめる。
・これまで培ってきた指導技術、知識を実際の教育現場で活用できるか
・教育者として社会に立つスキル、適性が自身にあるか
・日本語学習者に対し、教育者という立場から正しくアプローチできるか
・日本語の誤用や表現のミスに対して機敏に反応し、疑問を持つことができるか

⑵香港における日本語教育の実態と学習者の需要を把握し、体験する。
・学習がどのような環境で、どのように行われているのか
・どのような人に必要とされ、どのような理由で学ばれているのか
・非母語話者が感じる日本語の難易点、疑問を理解し、寄り添うことができるか
・現在実施されている教育に優れた点が見られるか、そして不十分な要素があるか→改善できるか

⑶日本語学習者、実習関係者との交流を通じて異文化・特色を理解する。
・学習者との積極的な交流に臨めるか
・異国の地において日常生活、コミュニケーションを円滑に行うことができるか
(・非母語話者にとって、オノマトペ語彙を感覚的に理解することは難しいのか)
(・語彙理解にコミュニティ固有の共通認識(日本独特の価値観)が必要な時、どう教育すべきか)

⑶については、香港で関わってくださった全ての皆さんのお心遣いとご協力によって、満足した体験が得られました。生徒の皆さんはもちろん、教職員をはじめ地域の皆さんも、私たちを心から歓迎してくださいました。私自身海外での生活は初めての試みで、多くの不安を抱きながらの渡航となりましたが、それらが杞憂であったことはすぐに実感できました。かけがえのない出会いを得た日々となりました。
また、(  )で囲んだ下2項目は、自分自身の卒業研究の参考のためにぜひ話を伺えればと思い設定しました。非母語話者である日本語学習者が、日本語に対しどのような印象をもって、理解しているのか。日本語教員の実習生という立場から、そして日本語研究を専攻とする学生という立場から、学習者にアプローチすることを目指しました。





私が今回実施した単元は、初級1(日本語初心者向け)「あいさつ、自己紹介」と上級2(日本語上級者向け)「痛覚のオノマトペ」の2コマです。全8コマの模擬授業のうち、一番最初と一番最後のコマを担当する形となりました。そのため想定すべき学習者のレベルも授業によって大幅に違い、それぞれに必要となる対応も異なることが予想されました。
日本を発つ前に全ての授業計画を完成させることを前提に準備を進めていたこともあり、事前準備は順調に事が運びました。初級1と上級2、それぞれ以下のような項目に注意するよう意識しました。

初級1
・イラストやジェスチャーなど、視覚情報を多く提供すること
・説明的なコメント、指導にならないように、簡単な辞書形動詞を用いること
・学習者との交流に活動の中心があるように、会話練習や発問を多く取り入れること
・ネームプレートの作成やお菓子のプレゼントなど、レクリエーションのような楽しさを取り入れ、授業の盛り上がりを意識すること
・学習者の名前をなるべく把握し、発問の際には名指しで指名すること

上級2
・アニメーション、小道具などを効果的に用いて学習者が集中を持続できるようにすること
・用法と用例を多く用いながら、類似する語彙との相違を説明すること
・用いられる文がごく自然であり、日本語母語話者が日常生活で頻繁に使用する表現であること
・痛覚などの説明には実体験のエピソードを用いて具体性を出すこと
・学習者の名前と習得レベルをなるべく把握し、発問の際には名指しで指名すること


初級1の模擬授業は、英語やイラストも使いながら、何度も反復練習を行いました。





実際に当日参加してくれた生徒の日本語レベルは全員中級以上に達しており、本授業の内容は全員が容易に理解できる状況でした。授業態度も積極的で、教員からの発問のレスポンスもスムーズに行われました。そのため、私が想定していた時間配分より遥かに早いスピードで、準備していた課程が終了してしまいました。時間が余るという事態を想定して、応用練習を複数種類用意しておくべきでした。また、日本での事前準備で念入りに時間配分を確認していなかった事も大きなミスだと言えます。多くの反省と課題点を残し、1回目の模擬授業は終わりました。   
                                            〈次号に続く〉



  


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2018年04月20日

「日本語教員実習Ⅲ」成果報告会を実施しました


人間文化学科4年次生 小林愛美です。

3月16日(月)、日本語教員養成課程の最終科目「日本語教育実習Ⅲ」の成果報告会を本学ユージニア館にて行いました。




後輩たち(来年春、香港に行く学生たちを含む)が十数名が聞きに来てくれました。

数回に渡って本ブログでも実習報告を掲載させて頂きましたが、今回は今後実習を経験する後輩の皆さんにむけて、履修した4名から、模擬授業の様子や現地の生活、そしてそれらの体験から何を得たのかについて、各々20分程のプレゼンを行いました。




自身が実施した模擬授業の様子や反省について、実際に使用したPPTなどを見せながら説明した他、印象に残った出来事、楽しかったこと、今後に向けてのアドバイスなどについてもそれぞれからお話ししました。実習中に撮影した街や食事、交流の様子を写真で見せると、後輩の皆さんも興味深そうに聞いてくれていました。




今回は代表して私が、実際に報告会でお話しした内容をこのブログで綴りたいと思います。

実習中の生活、生徒との交流については他のメンバーが詳しく説明をしてくれたので、私からは特に、模擬授業を実施したことで得た実感と疑問、見えてきた今後の課題についてを簡単にご報告します。




次回もご覧ください。


  


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2018年04月02日

エイプリルフールですがウソはつけません

昨日、4月1日は、
エイプリルフールでしたが、
特にウソは言ったりしませんでした。



といいますか、
エイプリルフールでウソを言う人は、
普段、ウソを言ってはいけない立場の人、
団体なのでしょう。


海外の例を見ると、
テレビのニュースで、
よく考えると、ウソだな、
とわかるような、
ユーモアがあるものが、
良いのでしょう。


ところが、近年は、
フェイクニュース、
という言葉が登場しました。


報道の信憑性ということを、
あらためて考えなければならない、
いささか、ややこしいところです。


昨年も、同じ事を書きましたが
面白いウソをつこうとするよりも、
悪いことがウソになるように願う、
日本のうそかえ神事の方が、
気が楽な感じがします。


報告:長沼光彦  


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2018年03月31日

香港日本語教育実習レポート  田中ひかるさん 3(完)


実習を終えて 3(完)

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 田中ひかる


 今回の実習では、特にCUSCS(香港中文大学専業進修学院)1年生AクラスとCクラス、2年生Bクラスのみなさんにはお世話になった。私たちの授業に来てくれたのは、1年Cクラスの学生たちが多かった。最初の授業では、1番後ろに座っていたのに、最後の方は、1番前を陣取るようになっていたのが嬉しかった。

 最後の文化の授業も、ふだんは授業がない日なのに、1年Cクラスを中心に、わざわざ多くの学生たちが受講しに来てくれた。中にはアルバイトを休んでまで来てくれている学生もいた。Aクラスにも「最後の日の文化の授業、来てね」と声をかけていたので、多くの学生が来てくれた。


 (湾仔〔ワンチャイ〕駅でSCS1年生のキーさんが自撮りしてくれる)

 文化の授業が終わった後で、1年生Aクラスの人たちから手紙をもらった。自分が知っている日本語を最大限に使って書いてくれているのがとても伝わる文面だった。全日程が終わったら、Aクラスの男子たちからご飯に行こうと誘われていた。学校の近くでお昼に行く予定が、急遽Cクラスの学生たちも一緒に行くことになり、学校からバスに乗って九龍の街まで出かけて行った。


  (受講してくれた学生さんから手紙をもらう)

 楽しい食事が終わって帰途に就こうとしたとき、宿泊先のホテルに戻る約束の時間に遅れそうなタイミングになっていたので、香港の学生たちがみんな「自分たちのせいだから、堀先生に謝りに行く」と言って、私たちをホテルまで送り届けてくれた。その完璧な心遣いには、本当に感激した。


  (『みんなの日本語』第1課の授業)


 実習最終日となった自由観光の日も、同じメンバーと一緒に過ごした。朝からホテルまで迎えに来てくれて、紙袋いっぱいのお菓子とCクラスの代表からお手紙をもらった。そのおみやげをいったん部屋に置いてから、ミニバスに乗って香港のリゾート地として有名な赤柱〔スタンレー〕に向かった。香港の伝統的な朝ごはんを食べることを企画してくれていた。一日赤柱を観光したが、いろんなところを案内し、一生懸命日本語で説明してくれた。

 その後、ミニバスと電車を乗り継いでカラオケに向かった。日本語の歌ばかり歌ったが、みんな本当に上手で、日本の歌が好きなんだなと感じた。そして、カラオケの最後の曲の画面に「来てくれてありがとう またきてね」という文字が日本語で現れたのには驚いた。きっと店を予約したときに、スタッフに頼んでいたのだろう。とても感動した。


  (カラオケ画面に浮き出たメッセージにびっくり) 

 最後にみんなで写真を撮った。手紙も渡すことができた。別れ際には、私たちが乗ったトラム(路面電車)を走って追いかけてきてくれ、まるで映画のワンシーンのようで、思わず泣いてしまった。Cクラスの学生さんからもらった手紙には、「いろんなところに連れていけなくて残念です」と書いてあった。十分あちこち連れて行ってもらったのにと思った。


 (トラムの駅で別れを惜しむ)




 2年生の学生たちともたくさん関わることができた。見学に行けないクラスもあったのは残念だったが、私たちの授業に来てくれたので、親しく交流することができた。みんな本当にいい人たちで、いろんなところに連れて行ってくれた。私たち実習生4人の好物を覚えていてくれていて、それぞれに別々のプレゼントをもらった。火鍋のレストランなど、香港のご飯屋さんをたくさん案内してくれた。

 風邪気味で咳をしている私を見て、「これが効くよ」と言って薬を買ってきてくれたり、本当にうれしくなるほど親切にしてもらった。2年生たちは、私たちが日本に帰る時、時間や距離もいとわず、空港まで見送りに来てくれた。せっかく来てくれたのに、微熱があり喉が痛かったので、みんなに全然話しかけられなかったことがとても申し訳ない思いだった。



  (SCS 2年生B組のみなさん  鰂魚涌〔Quarry Bay〕の駅にて2ショット・タイム)



 今回の実習でたくさんの人々に出会うことができた。日本人よりも日本のことが大好きな学生たちばかりなので、それに答えないとという思いでみなさんと接した。香港の人たちにとって同い年ぐらいの日本人と話をする機会はとても貴重なことなのだと実感した。日本語を勉強している生徒や学生たちに現地で出会えて私にとってもすごく貴重な体験となった。今でも毎日香港の人たちと連絡を取っている。行く前はあんなに気乗りしなかったのに、来てよかったと心から思える実習になった。一生の思い出になったと感じている。  (完)


 (香港島北角のレストラン・富臨皇宮にて香港在住の大学・専門学校の先生方と会食)








  


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2018年03月30日

香港日本語教育実習レポート  田中ひかるさん 2


実習を終えて 続

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 田中ひかる


 私の授業はたくさんの学生が受けに来てくれた。中級(『みんなの日本語』第37課)の授業は、2日目だったので、ある程度出席者の名前を覚えていた。直前に見た小林さんの授業が予定よりずいぶん早く終わってしまったことを考慮し、急遽小林さんにも手伝ってもらって、用例を全部実演コント形式にして示すことにした。それを見て学生たちが笑ってくれたりしていたので、やはり導入時における文例の提示は、できるだけ具体的に行ったほうが効果的なのだと感じた。


 (大教室で初級日本語クラスを担当)



 前日に見た周先生の授業のように、なるべく学習者とのコミュニケーションを重視して授業をすることを心がけた。私たち日本人よりも香港の学生さんの方が考え方が柔軟で、応用練習の際にもユニークな発言をたくさんしてくれた。そのおかげで教室全体の雰囲気が活発で明るい雰囲気になり、学生さんたちに助けられた授業だった。計画した時間通りに授業を進めることができ、一安心だった。


 (学習者とのコミュニケーションを心がけ、教室は明るく活発な雰囲気に)


 初級のクラス(『みんなの日本語』第1課)は、教室が広くなったことと、はじめて出席してくれた学生が9人ほどいた。彼らの学力がどのレベルなのかが分からなかったが、一応ゼロ初級の学習者であることを前提として授業を行った。人数が多かったので、出欠を取るときに時間がかかりすぎ、少し速足の授業になってしまった。もう少し余裕を持って授業に臨むべきだった。


 (天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学日本語クラスで紙芝居「かさじぞう」とクイズで交流)


 焦ったからか、まだ習っていない表現を口に出してしまったりすることが多々あった。また、関西弁のアクセントがどうしても時々出てしまった。この2回目に行った初級クラスの方が、余裕がなかった分、反省すべき点も多かった。


 (クイズのあとは、班ごとに交流)


 文化紹介の授業では、紙芝居とクイズを行った。普段の授業では賑やかな学生たちが、紙芝居の時は全員が静かに真剣に聞いているのが印象的だった。クイズでは今の日本の文化を知ることができて楽しかったという意見がとても多かった。頑張ってクイズを作ってよかったなと感じた。  〈続く〉


 (香港中文大学専業進修学院の学生たちと香港のリゾート地、赤柱〔スタンレー〕へ観光ツアー)


   


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2018年03月29日

香港日本語教育実習レポート  田中ひかるさん 1


実習を終えて

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 田中ひかる


 実習に行く前は、授業準備に追われていた。出国2日前に紙媒体から、パワーポイントに変更したのが最も苦労した点であった。全員が模擬授業もじゅうぶんできないまま出国したので不安な点がとても多かったが、今回の実習で、様々な経験をすることができた。


 (香港中文大学専業進修学院の学生さんたちとキャンパス近くのレストランでランチタイム)


 2週間も海外に行ったことがなかったので、行くまではとても不安だったが、SCSでの実習が始まってからはとても楽しい日々が続いた。日本よりも素直な学生さんが多く、自分の意志で日本語を学びに来ている人ばかりなので、学習意欲が日本の学生とは全然違うという印象を持った。日本のアニメが好きだから日本語を話せるようになりたい、日本に留学したいから日本語をもっと勉強したいという学生さんが何人かいた。


 (同学院2年生の学生さんたちと湾仔〔ワンチャイ〕のレストランにて)

 プロの先生方の授業をたくさん見学させていただき、貴重な体験だった。どの先生の教え方もそれぞれ異なり、独自の方法をとられていた。私たちが大学で日本語の教え方として学んだ授業の方法をとっている先生はいらっしゃらなかった。短い期間で日本語を習得させなければならないということもあり、アクティビティなどを入れるのは難しいのだろうなと思った。


 (『みんなの日本語』第1課ー初級日本語クラスの授業を担当)

 飯田先生の授業は楽しいと多くの学生さんが言っていた。教室に質問を多く投げかけたり、学習者の発言をすべて褒め、受けとめて、授業にうまく活かされていた。先生に当てられるとどうしても恥ずかしがったり、間違えたらどうしようと思うものだが、飯田先生は、学習者の発した言葉を「正解!」と言ってから、間違った内容についてはさりげなく訂正されていたのがとても印象的だった。そのほうが当てられた学生も、何か自分の言葉で言ってみようと前向きに考えるに違いない。


 (飯田由美先生の日本語クラスでご挨拶)

 香港では、一コマの授業が3時間のものもあるので、授業の後半は生徒も先生もしんどそうで、居眠りをしている生徒もたまに見られた。


 (実習授業のお昼によく食べたテイクアウトのお弁当、餃子がたくさん入っていておいしい。飲み物は豆乳)

 初日に見学させていただいた周先生の授業も学生さんの間では人気があった。一方的な講義ではなく、先生が頻繁に声掛けを行い、また学生のほうからもしょっちゅう先生に話しかけるので、文法の授業なのに、それ自体が日本語コミュニケーションの授業にもなっていた。周先生に教えてもらっているという学生から、「授業で日本の高校生が使うと習ったんですけど、こんな表現、使いますか」という文章付きで、以下の写真が送られてきた。




 「~というのはどういう意味ですか」を学習する授業で、周先生が配布されたプリントだそうだ。私も聞いたことないものばかりだったので、大変驚いた。私たち以上に日本のことをいろいろ詳しく学んでいる様子だった。  〈続く〉



  


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2018年03月27日

香港日本語教育実習レポート  小林愛美さん


実習を終えて

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 小林愛美



 本プログラムでは、日本語教員としての活躍を目指す中で、一番の課題でもあった「他者(学習者)理解」という点について、実践的かつ現実的な経験を得ることができた。日本での模擬授業では多くの指導技術・方法を学ぶことができたが、これまで学んできたことが実際にどれほど現場で通用するのかについて知ることができたのは、自分自身の力試しという意味でも、そして教育現場の現状把握という意味でも、大きな意義があったと感じる。


 (香港郊外天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学〔高校に相当〕で生徒たちと交流)


 香港で日本語学習がどのように行われ、どのような人に必要とされているのか、また、どのような理由で学ばれているのかについて、自身の目で確認できたことは、日本語教育の実態を把握するという今回の一目的を達成させた、尊い体験となった。日本語を学ぶ生徒との交流では、生徒たちが日本語学習への期待を強く抱いていることや、個々の高い学習意欲を改めて感じ、自身の使命感、やる気にも繋がった。特に自身と年齢の近い生徒との交流は、異文化交流としても大変に興味深く、かけがえのない経験となった。


 (すべての授業を終えて香港中文大学専業進修学院の学生たちと記念写真)

 現地の方々の暖かい出迎えともてなしには、あらゆる場面で感動を覚えた。学習者全員が、今後も日本や日本語に対して絶えない熱意を抱き続けてくれるように、教員の止まることのない教育方法の創意工夫・発展が必要であると感じた。


 (烏渓沙にあるYMCA青年新村〔青少年野外活動センターのような施設〕を見学)

 実習中には、様々な先生とお会いし、授業を見学させて頂くことができた。実際の現場で活躍される先生方の技術を真近で体験できたことは、とても充実した活動だったと感じている。香港中文大学専業進修学院では、日本語文法、会話の他に、歴史や文化を学ぶ授業や、書き言葉、就職・進学の面接を意識した応答練習の授業に参加させて頂いた。同じ内容でもクラスによって指導法を変えていたり、突然出てきた疑問には授業を中断してでもその場で迅速に解答を出すなど、現場だからこその技術、工夫を見ることができた。

 香港日本文化協会でも、初級から上級まで様々なクラスを見学させて頂き、各レベルにあわせたバラエティに富む指導法を学んだ。休日でありながら、学生から社会人まで多くの学習者が受講していて、香港における日本語教育の需要の高さを目の当たりにした。

 
今回の実習で一番強く実感したことは、日本語研究の至らなさ、未解明さであった。母語話者である我々には感覚的に理解できることであっても、非母語話者の学習者にとってはロジカルな文法ルールが明確に存在する方が理解しやすいということがわかった。それにしては、日本語文法・語彙にはまだ明解に及ばない部分が多くあるように感じた。私が今回担当した上級日本語クラスの授業、オノマトペという分野は顕著にそうで、現在の教育法は暗記以外の方法が行われていなかった。他にも「もらう」「くれる」「あげる」の識別や、「しても」「したら」、助詞「は」「の」など、学習者が理解に苦しむ分野には偏りがあって、そのどれもが、文法的な説明や解説というより、例文を多く用いながらニュアンスを掴む、というような学習方法がとられていた。それらの指導法が決して悪いものだとも思わないが、もっと学習者にとって理解しやすい説明方法があるのではないか?と疑問を持つ瞬間が度々あった。


 (白衣を着用して医者になり、患者役の学生に症状を言わせるオノマトペの授業)

 しかしそれと同時に、今の私にはそれらについて明白な説明が迅速には用意できないということにも気付かされた。私自身の理解不足・知識不足を痛感したことはもちろん、日本語という言語そのものが、まだまだ研究途上のものであることを実感させられた。


(マカオの世界遺産・聖ポール天主堂跡で旅游学院の学生たち、須田孝司先生と記念撮影)

 今後は日本語学習者の思考と価値観に寄り添った学習方法を探求しながら、更なる日本語研究に励んでいけるよう努力したい。また、実習の終わりには先生方とお話させて頂く機会もあり、母語話者の教員を必要とする声を多く伺った。香港で現役教員として活躍される先生方と今後もコンタクトが取れるようにご配慮頂いたので、引き続き教育現場の生の声に耳を傾けながら、新鮮な疑問・課題に向き合っていけたらと思う。



  


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2018年03月26日

香港日本語教育実習レポート  池田早貴さん


実習を終えて

     京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 人間文化学科3年次生 池田早貴


 実習に向けて授業準備をしたり文化交流の準備をする中で、どんな学生を相手に授業を行うのか、私自身きちんと学生を相手に授業ができるのだろうか、また初めての海外渡航ということもあって香港はどんな場所なのかなど、様々な不安がありました。でも、実際香港実習に行ってみると学生たちは歓迎してくれ、先生方もとても優しくしてくださり、授業見学などでは大変お世話になりました。




 実習授業では、学生たちとコミュニケーションをたくさん取ること、学生がただ聞くだけではなく主体的に参加できるような授業をしてくださいと指導教員から指示されていました。実習授業にはたくさんの学生が参加してくれましたが、特に初級授業ではまだ日本語を習い始めた学習者に向けて授業を行うので、指導教員からの指示はとても重要なものでした。実際、授業では学生たちに質問をしたり学習者自ら考える時間を設けて発表させたりして、活発な授業が行えたと思います。




 指導教員のアドバイスもあり成功したのですが、初級授業の前に行った上級クラスの授業の失敗が初級の授業で活かされたように思います。上級の授業では、最初の授業ということもあって、あまり学習者を見ることができず授業が終わってしまい、先生たちから聞かされるまで授業についていけてない学生がいたことに気が付きませんでした。

 その時は、ほかの学生がフォローしてくれたこともあり何とか授業になりました。その反省をふまえたうえで先生のアドバイスを受け授業に臨んだことが成功につながったのだと思います。


(天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学〔高校に相当〕で紙芝居「かさじぞう」を披露)

 実習授業以外にも、香港の高校の1クラスででクイズ大会や紙芝居を披露し、高校生たちと話をして交流をしました。


 (同中学日本語履修生たちと日本語交流会)


 また、マカオへも行って、現地の学生さんたちに観光地を案内していただきました。どの学生もとても優しく日本語がまだあまり話せない人もいましたが、いろんな話をして交流することができました。

 今回の実習を通じて日本語を教える上でも英語や広東語など第二言語を習得することが望ましいなと痛感しました。


  (旺角にある上海料理店でお昼ごはん)


 実習中に体験したこと、今後の課題として自分なりに考えたことなどを、残りの学生生活に活かし、さらに勉強していきたいと思います。今回香港へ実習に行って得たものも多く、参加できて良かったです。たくさん友人がふえました。また会える日が楽しみです。


  


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2018年03月24日

香港日本語教育実習レポート  小坂実可さん

 実習を終えて

      京都ノートルダム女子大学 人間文化学部 英語英文学科3年次生 小坂 実可


 2月22日~3月5日までの12日間、香港で日本語教育実習をしました。12日間というのは長いと思っていたけれど、授業見学や授業実施、香港の学生さんたちとの交流などで時間が過ぎるのが早く、あっという間でした。


 (香港郊外・天水圍にある順徳聯誼総会翁佑中学〔高校に相当〕でクイズ・セッションを担当)

 私は2月26日と27日の2日間、初級と中級の授業を担当しましたが、1日目の授業は緊張してしまい、初級相手の授業なのにとても早く進んでしまいました。自分の指導案の準備不足、授業の練習不足で時間が余ってしまい、学習者にとってわかりにくい授業になってしまいました。緊張で学習者の顔をほとんど見られず、自分勝手に進んでしまい、コミュニケーションがとれなかったです。そんな授業でも、学習者のみなさんは静かに文句も言わず授業を受けてくれて、とても助かりました。


 (『みんなの日本語』第37課 受身表現の授業を担当)

 2日目の授業は、1日目の授業のようにはならないように進むペースを考えながら授業を行いました。そのおかげで50分時間通りに使えた授業ができました。ただ、指導案、PPTの出来上がりがとても遅かったので、完璧に成功したわけではありません。まだまだ改善点は山ほどありますが、それでも1日目の授業からすると2日目の授業は少し成長したと思います。落ち着いて授業をやろうと思うと、自然と学習者の目を見ながら授業ができ、1日目よりはコミュニケーションをとりながら授業を進めることができました。


 (香港中文大学専業進修学院の学生たちと交流)

 2日間の授業で先生という立場に立ってみて、反省することばかりですが、失敗という経験からいろんなことを学びました。日本語を教えることも大切ですが、それ以外にも、学生たちのことを知る、学生たちの立場になって考える、何よりもお互いが日本語を学ぶことは楽しいと思うことが大切なことなのだと気づかされました。


 (実習を終えてホテル近くの飲食店で夕食)

 毎日が初めてのことだらけだったけど、本当に行ってよかったなと思える12日間でした。学生さんたちも向こうの先生方も、みなさん真剣で優しい人たちばかりで、香港の暖かさを実感しました。教える立場で行ったけど、彼らから学んだことのほうが多いです。国境を越えて仲良くなれることはとてもすばらしいことで、出会えたことに感謝しています。


 (香港天水圍にある天主教培聖中学の生徒さんと一緒に香港ディズニーランドへ)





  


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2018年03月22日

原作「君たちはどう生きるか」を読む


漫画の原作となっている、
吉野源三郎「君たちはどう生きるか」を読むと

漫画との違いに気づくと思います。



漫画でも中心となっている、
主人公コペル君の経験は、
現在の私たちでも、
強く共感するところがあります。

それが、漫画が多くの人に、
受け入れられている、
理由かと思います。


ただ、原作は1937年(昭和12年)に、
発行されたもので、
よく読むと、わからない部分が、
いくつか出てくると思います。

吉野源三郎が、
「君たちはどう生きるか」に、
こめたメッセージも、
時代を超えた普遍性を持つと同時に、
書かれた時代の特徴を、
反映するものでもあります。


主人公のコペル君が、
友人関係で悩むエピソードが、
多く共感を呼ぶところなのかと
思います。

ただ、その背景には、
人間の営みは、一人で行われるものではなく、
多くjの人々との関係があって、
はじめて成り立つ、
という思想があります。

原作を読むと、
それがよくわかるのですが、
漫画の方では、
いかがでしょう。



岩波文庫版の原作では、
吉野源三郎自身の解説、
丸山真男の解説が付いており、
これを読むと、
時代背景がわかります。


漫画を読んで共感された方は、
原作や、その解説も読んでみては、
いかがでしょう。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:41Comments(0)日本語日本文化領域

2018年03月21日

まんが「君たちはどう生きるか」が読まれているそうですね


漫画「君たちはどう生きるか」が、
発行部数170万部を超えたそうです。



同じマガジンハウス社が発行する、
吉野源三郎の原作小説も、40万部となり、
合わせて200万部を超えるとのことです。
(毎日新聞ホームページ、
2018年2月1日の記事によります。)


もし漫画をお読みになったら、
原作も読んでみてはいかがでしょう。

(原作は、岩波文庫からも、
発行されています。)


漫画と小説では、
表現方法が異なるので、
いくぶん印象が変わるかもしれません。

少なくとも、漫画では、
原作の内容が省略されています。

原作は、大きく分けると、
主人公とおじさんの対話と、
主人公自身の体験に、
分けられています。


漫画でも、おじさんとの対話は、
活かされているのですが、
主人公の体験の方に、
多くページが使われています。

漫画では、主人公の成長物語の方が、
より印象に残ると思います。

小説では、主人公がおじさんとの対話から、
世の中の見方、出来事に対する考え方を学ぶ過程が、
その体験の背景にあります。


そのようなものの見方を学ぶプロセスが、
漫画では、いくらか略されているかな、
と思いました。


こういう表現の違いについて考えることは、
昨日お話した、
映画や小説など、様々な表現の特徴を知る

ということにつながります。

報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:44Comments(0)日本語日本文化領域

2018年03月20日

読み方見方を学ぼう


先日は、映画を観ようという話をしました


映像の効果や、
表現の工夫など、
実際に観てみないと、
わからないものです、
ということも、
話しました。


とはいえ、どこを観たら良いか、
わからない、
という場合もあるかもしれません。


例えば、このまえ紹介した、
「シェイプオブウォーター」
では、
パンフレットを見ると、
60年代のアメリカで、
種々の差別を受けていた人たちが、
登場人物だと書かれています。


言われてみないと、
えー、そうだったけ、
と思うかもしれません。


映画は、
言葉でテーマを、
説明するわけではありません。

出来事や、セリフ、
登場人物の行動など、
自分で意味を読み取る必要があります。

60年代のアメリカに対する、
知識もあった方が、
わかりやすいでしょう。


そういう鑑賞法、分析法を知ることも、
人間文化学科で学ぶ、
文化研究の方法のひとつです。

分析の仕方を知らないと、
気づかないことも多く、
せっかく観賞したのに、
もったいないということも、
あるかもしれません。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 16:22Comments(0)授業紹介国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年03月19日

香港中文大学専業進修学院での日本語教育実習を実施しました

  
  本学の日本語教員養成課程の最終科目「日本語教育実習Ⅲ」を今年も香港中文大学専業進修学院で実施しました。


 

  今回、海外での実習を選択した履修生は、4名の3年次生で、全員が初めての香港訪問でした(そのうち2名は初めての海外渡航)。

  就職活動解禁日がちょうど実習期間中に当たるので、履修をやむなく断念した学生もいましたが、今回の4名は、その就活上のリスクも覚悟の上、海外での日本語教育に臨みました。




  今年は日程調整が難しく、事前の準備活動にじゅうぶんな時間を確保できなかったので、授業を行うための指導案作成や模擬授業実施に少し不安を残したまま渡航することになってしまいました。

  しかも、今年は、旧暦の春節が遅かったこともあり、渡航2日目からいきなり授業を実施する日程になっていました。

  実習生たちは、毎時間、授業実施ぎりぎり直前まで、準備やアシスタントとの打ち合わせを行いました。

  その甲斐あって、全員落伍することなく、合格点に達する、よい授業をすることができました。

  そして、何よりも、その教えた学生たちとの交流が深まったのが最大の収穫だったと言えるでしょう。実習生たちは、口々に実習に来てよかった、beforeはあまり乗り気でなかったが、 afterは本当に香港実習に来てよかった思うと言います。


  
  授業実施以外の、他の大学・施設の見学や 国際交流も盛りだくさんでした。

  香港YMCAの烏渓沙青年村では、ドイツのインターンの学生さんと交流しました。



  香港日本文化協会では、授業見学だけでなく、飛び入りで紙芝居を披露したり、天水圍の順徳聯誼総会翁佑中学(実態は高校)との交流会では、たくさんのプレゼントをもらったりしました。





  また、マカオにわたって、旅游学院の学生さんたちとも交流しました。初めて食べるマカオ料理、見る者を圧倒する世界遺産・聖ポール天主堂跡、また10分だけ足を踏み入れたカジノ体験など、生涯忘れられないものになったでしょう。




  この実習が、日本語教員課程の科目履修にとどまらず、国際的な体験の第一歩となったとすれば、引率した者としてもうれしい限りです。

  4月には、今回の実習の成果発表会を行い、後輩たちの前でいろいろな体験や感想を語ってもらうことにしています。


 (重慶大厦で日本円を香港ドル紙幣に両替する)



 〔報告者:堀勝博〕





    


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 19:00Comments(0)日本語教育授業紹介日本語日本文化領域国際交流

2018年03月16日

人間文化学科生の卒業制作が京都新聞に掲載されました


  先週は卒業式でした。人間文化学科の46名の学生たちもめでたく本学を巣立っていきました。

 


  「日本語と古典の文化」ゼミでも、6名の卒業生が晴れやかに学帽をかぶって、学位記をもらいました。




  今年は、わがゼミでは、卒業制作を行った人が多かったので、先日図書館で卒業作品展覧会を行ったことはご紹介しました。

  
  そして、そのうちの一つ、信太ひかりさんが制作した古典恋歌超訳イラスト本『コイノウタ♡』が2月23日附の京都新聞朝刊に掲載されたのです。




  その紹介記事を読んだ多くの方々が、図書館の展示を見学に来てくださいました。

  京都府立図書館からも寄贈の依頼が来るなど、思わぬ反響に驚いています。




  就職活動を犠牲にして作品制作に取り組んだ信太さんも、「集中してがんばった甲斐がありました、本当にうれしいです」と喜んでいます。




  後輩ゼミ生も、何人かまたユニークな制作を行うようですので、先輩たちのお手本を参考にして、いいものを作ってください。

  以下、京都新聞ホームページに掲載された記事のURLです。

  http://kyoto-np.jp/education/article/20180223000055

  
 〔報告者:堀勝博〕
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:07Comments(0)学生の作品日本語日本文化領域

2018年03月15日

映画を観にいこう


昨日は、アカデミー賞受賞作品、
「シェイプオブウォーター」の話をしました




映画は、評判を参考にしても良いのですが、
実際に観てみたいところです。


人それぞれ感じ方も違うので、
実際に観てみると、
評判と違うなあ、
と思うことも、
よくあることです。


物語がある小説や、映画は、
テーマを読み取ることが、
一番に大切だと、
思っていらっしゃるかもしれません。


しかし、小説や映画は、
物語やテーマだけで、
できているわけではありません。


「シェイプオブウォーター」
を取り上げて話したように、
映画では映像の効果、
小説では言葉の表現の工夫、
も、面白さを感じる要素です。


特に、それらは、
実際に観てみないと、
確かめられないものです。


評判をそのまま受け入れず、
自分の目で確かめることが、
観賞の一歩目です。


報告:長沼光彦
  
タグ :映画テーマ


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 21:09Comments(0)日本語日本文化領域

2018年03月14日

シェイプオブウォーター 京都で映画を観る


「シェイプオブウォーター」
今回のアカデミー賞で、
作品賞、監督賞を受賞しました。


ギレルモ・デルトロ監督の、
ファンタジー、
現代を舞台にしたお伽噺、
と言ってもよいでしょう。

(舞台は、60年代のアメリカですから、
正しくは、現代ではありませんが。)



アカデミー賞を受賞したので、
皆さんご覧になるだろうと思います。

ストーリーにはふれないでおきましょう。


この映画は、「見せる」映画になっています。

ギレルモ・デルトロ監督の映画を、
ご覧になったことがある方は、
美術面にこだわる監督であることを、
知っているでしょう。

(観たことのない方には、
「パンズラビリンス」を、
おすすめします。)

ひとつの世界観を作り上げるために、
風景から小物まで、
作り込まれています。


(少しだけ内容に触れますが)
映画を見始めた人は、
この人がヒロインですか?
と思うかもしれません。

実際演じている女優さんは、
他の映画では、
母親役をしたりしています。

ここでは、わざとさえない、
中年女性に扮しています。

(この女優、サリー・ホーキンスは、
ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞している、
有名な人です。)


そのさえない女性が、
ストーリーが進んでいくと、
感情移入をせずにはいられない、
魅力的な人物に見えてきます。


そういう演出も、
この映画の「見せる」魅力だと思います。


ただ、映画は、
いわゆる美しい映画ではありません。

グロテスク、残酷、道化、の要素も、
多くふくまれています。

趣味が合わない方もいるかもしれませんが、
そこが、ギレルモ・デルトロ監督の、
魅力です。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 18:39Comments(0)国際文化領域(芸術と思想)日本語日本文化領域

2018年03月06日

人の言うことは聞かない方がよい?


アメリカで行われる映画の表書式、
アカデミー賞で、辻一弘が、
メイクアップ&ヘアスタイリング賞を、
受賞しました。


日本人初だそうです。


その後のインタビューを聞いたのですが、
「夢があるなら、人の言うことを聞いては、
いけない」と語ってました。

皆さんは、この意見に賛成されますか。


他人にするアドバイスは、
無難なものになりがちです。

あえて、危険を冒すようなことを、
しろとは言いにくいでしょう。

特に、親御さんや教師は、
当人を思いやるからこそ、
失敗する可能性のあるところへ、
導くことはできません。


とはいえ、そういう危険を冒さなくては、
成功は得られません。


実は、アドバイスを得たいという気持ちは、
自分でも、危ないことはしたくない、
と思っている場合があります。

おそらく、ここで辻一弘が、
言いたいことは、
他の人に頼ったり、
危険を怖れたりせずに、
自分で、道を切り拓こう、
ということだと思います。


ここでは、人の話を傾聴することと
また別の態度が、
人生では必要になることを、
語っているのでしょう。

長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 20:52Comments(0)日本語日本文化領域

2018年03月03日

ひな祭りです


本日3月3日は、
桃の節句、ひな祭です。


皆さんは、お祝いをされたでしょうか。


旧暦3月3日は、上巳(じょうし)と呼ばれ、
五節句のひとつでした。

五節句は、1月7日(人日じんじつ)、
3月3日(上巳じょうし)、5月5日(端午たんご)、
7月7日(七夕しちせき)、9月9日(重陽ちょうよう)、
と、季節の節目を祝う行事です。

おおもとは、節会(せちえ)という、
平安時代の宮廷行事から始まりました。


おひな様を飾ったり、ひなあられを食べたりするのは、
後の習慣ということになります。
(いつから始まったかは、諸説あります。)



京都では、男雛を向かって右、
女雛を左に飾ります。

これは、東京など、他の地域とは、
逆の飾り方になっています。


京都に住んでみるとわかるのですが、
京都駅から北を見て、右を左京、
左を右京と言います。

これは、平安京で、
天皇が南側を向いてすわったときに、
左京が左側、右京が右側になるからです。

天皇の座す場所を基準として、
左と右が決まるわけです。


さらに、左と右とでは、
左の方が、上位とされます。

話が長かったのですが、
京都の男雛が、
向かって左側に、飾られるのは、
そういうわけがあるからです。


京都で生まれ育った方には、
男雛が左という、
飾り方が普通なのだそうです。

私は、大学に勤めてから、
越して来たので、
そんな話をうかがったときには、
なるほど、と思いました。


報告:長沼光彦




  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 16:22Comments(1)京都日本語日本文化領域