2019年11月26日
国際日本文化論の授業でフィールドワークを実施しました
昨年度から学科の名前が「国際日本文化学科」となり、それと同時に新しく開設された科目が「国際日本文化論」です。
授業では、日本文化を国際的視点でとらえなおしたり、日本文化と外国文化との影響関係を考えたりしながら、自分たちが当たり前だと思っていた文化について再考しています。
昨日は、授業が半分終わったところで、少し気分転換もかねて、京都市内のフィールドワークに出かけました。
バスで葵橋まで行き、そこから歩いて御所を突き抜けるコースです。
葵祭の行列が通るコースを逆行し、出町橋を渡ると、橋詰に「従是洛中」とか「鯖街道口」といった石碑が立っています。
その解説から始まり、妙音弁財天に参拝します。 京洛七福神に数えらえたところで、弁財天とは、インド・ヒンズー教に由来する神で、蛇を使者とするので、ご神体のところには、二匹の蛇が鎌首をもたげていました。
七福神は、まさに「国際日本文化」の典型と言えるもので、弁天、毘沙門天、大黒天がインド、福禄寿、寿老人、布袋が中国、恵比寿が日本由来の神の集団です。
江戸時代から、この神々の取り合わせが庶民の強い味方として信奉されてきた歴史があります。
その後、出町桝形商店街に入り、オシャレな出町座を見学し、京都の鬼門除けの神社として知られる幸神社(さいのかみのやしろ)に参拝しました。
鬼門という発想も、中国由来ですが、日本では、陰陽五行思想の浸透により、広く行われました。
この神社の本殿の東北の隅に、猿の彫刻が御幣を担いで睨みを利かせているのですが、これを見て「飼ってるんですか」と言った学生がいました。さすが左甚五郎作と言われる彫刻ですね、本物に見えたのですね。 猿は京都を守護する日吉神社の使いです。
その後、京都御所東北隅の猿が辻にも行って、もう一匹の猿を見て、一条通へ出て解散しました。
御所内の公孫樹が見事に黄葉し、モミジも赤く色づき始めており、インスタ映え写真の撮影にも最適でした。
留学生諸君も多く受講しており、「ゴショ」という場所が、150年前の皇居であることを告げると、一樣に感心したようでした。
来春には、ぜひ御所一般公開の期間に中の見学をしてほしいですね。
(報告者:堀勝博)
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