2021年03月04日

「エンべディッド・ライブラリアン」と情報行動

 タイトルに耳なれない言葉が並んでいます。「ライブラリアン」は、ご存知の方もいるかもしれませんが、図書館員、図書館司書のことを指す英語をカタカナにしたものです。「エンべディッド」は embedded という「埋め込まれた」という意味になります。図書館司書は、通常図書館の中で様々な図書館サービスを利用者に提供しますが、エンべディッド・ライブラリアンは、図書館を離れて、利用者のいる場所で主に活動する図書館司書のことです。利用者のいる場所、利用者が行なっている活動に「埋め込まれた」司書という意味になります。日本ではまだ普及していませんが、例えば、大学では、図書館司書が図書館ではなく、自分の担当する学部に常駐していたりします。研究グループの一員となって活動している司書もいます。
 また、情報行動とは、人々がどのような情報を必要とし、情報をどのように入手し、どのように利用しているかを探ることで、図書館情報学における様々な研究分野の一つです。エンべディッド・ライブラリアンが利用者の活動に埋め込まれた形で効果を発揮するには、利用者の情報行動をよく理解する必要があります。しばらく前から、アメリカの州立アリゾナ大学医学図書館におけるエンべディッド・ライブラリアンサービスの有効性について研究をしてきました。その上で、学生、研究者といった図書館サービス利用者の情報行動を利用者へのインタビューを行うことで把握する調査を進めてきました。コロナのこともあり、少し時間がかかってしまいましたが、最終の研究結果はこの4月に雑誌論文として刊行される予定です。(鎌田 均)

「エンべディッド・ライブラリアン」と情報行動
(アリゾナ大学キャンパス)


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Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 08:54 │Comments(0)教員の研究活動

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