東アジア文化交渉学学会での活動
東アジア文化交渉学学会での活動
私が所属している東アジア文化交渉学学会では、毎年5月の連休あけ、国際シンポジウムが行われるのが恒例です。日本、中国、ヨーロッパと毎年開催地を変えて、大会に参加しながら、世界中の研究者仲間と親交を温めるのも楽しみの一つです。
2019年はドイツのエアランゲン大学で開催されました。その時に「Dologues Chinois-Latins 与『拝客訓示』 」という題で発表しました。2020年は中国の鄭州大学で開催する予定でしたが、コロナで開催が一度延期となり、結局11月にオンランで開催することになりました。皆さんと会えなかったのですが、初めてのオンライン学会で、インターネットが瞬時に世界中に散らばっている人々を一つの画面に集めることが出来るIT技術に驚嘆し
ました。その時に「漢訳聖書における音訳語に関する一考察」を発表しました。
2021年の開催地は日本の二松学舎大学となっています。現在の参加申込者は300人を超える盛況ぶりです。心配するのはやはりコロナの収束状況です。もしかしたら、またオンライン会議になる可能性もあります。私は現在その会議の参加に向けて、研究活動を行っています。「First Lessons in Political Economyと『致富新書』と漢字翻訳語」というテーマで発表する予定です。今度の発表は明治期にアメリカ、中国、日本における一冊の経済入門書の翻訳に巡る漢字翻訳語を考察するものです。たとえば、Political Economyは今日では「政治経済学」と訳されますが、当時このような適切な用語がなくて、「致富」というかなり違う概念の単語に意訳されました。英語の原書と中国語訳書を比較しながら、その漢字翻訳語の適切性を考察していく予定です。
果たして、どのような研究結果になるかまだ分からないですが、5月のシンポジウムを終了後にまた皆さんにご報告します。
ドイツのニュルンベルクにて
文責:朱鳳
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