ゼミで大田神社に行ってきました
人間文化学科3年次生必修科目「専門演習」(日本語・古典ゼミ)で、大田神社に行ってきました。国の天然記念物として有名なカキツバタが見頃になるのが、5月初旬のこの時期です。ここ2年ほど鹿の食害で花が激減していましたが、今年も例年に比べ少し少ない印象でした。
それでも、学生たちは初めて間近に見る紫色の花の美しさに、インスタ映え効果でしょうか、しきりにスマホをかざしていました。
GW前に、事前課題をいくつか出しておきましたが、みなさん答えは見つかったでしょうか。
大田神社の祭神の名は?
答:天鈿女命。アメノウズメノミコトと読みます。日本古代神話に登場する有名な女神で、天照大神が天の岩屋戸に隠れた時、桶の上でひたすら踊ったことで知られ、「俳優」の始祖神とも言われています。
藤原俊成が詠んだ歌は? その意味は?
答:神山や大田の沢のかきつばたふかきたのみは色にみゆらむ(五社百首歌 1190年)
訳:神山のふもと、この大田の沢に咲くカキツバタよ。人々がこの山の神を信じる深い心が花々の濃い紫色に現れているのだろう。
インターネットに流布する口語訳には、この歌を恋歌として読む解釈が行われていますが、神祇歌と解すべきものと思われます。
〈報告者:堀勝博〉
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