戸波有香子先生による、柳川三味線と京地唄を聴かせていただきました

京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)

2016年01月14日 16:53

1年次基礎演習では、文化活動に携わる方を、
年に何回かお招きし、
お話を伺い、実演をしていただいています。

本日は、戸波有香子先生に、
柳川三味線と京地唄を聴かせていただきました。


柳川三味線は、細棹(ほそざお)、中棹(ちゅうざお)、太棹(ふとざお)と、
種類のある三味線の中でも、
棹(弦を張る長い棒状の部分)がもっとも細く、
古くからの形を残すもので、
今では京都でしか用いられません。

地唄は、江戸時代に上方(かみがた)(京都大阪のこと)を中心に、
三味線に合わせて歌われた曲です。

今回は、三味線の歴史をお話ししていただきながら、
柳川三味線の音曲と、京地唄を実際に聴かせていただいたのです。


その場で聴くことのできた音色は、
微妙な変化のある音調で、
(「艶(つや)のある」と表現したりしますが)
響きも、西洋の楽器とは異なる独特のものでした。

今回のお話では、三味線は、
和室で少人数を相手に弾くもので、
大勢を相手に奏でる楽器とは、
特徴が異なるということです。

特に和室では、湿気があり、
土壁や障子、また室内の人の着物が、
音を吸うので、
しっとりとして落ち着いた響きになるのだそうです。

今回は、学内にある畳をしいた部屋、
合宿室で行ったのも、
和室の環境に近い方が良いかと考えたためです。
(ただ、壁が洋風の壁なので、反響がよく、
和室とはやはり異なるとのことでした。)

また、今回お持ちいただいた、400年ほど前につくられたとされる、
蒔絵や彫金が施された、柳川三味線を間近に見せていただきました。


細かい見事な細工に、
参加した学生は、目をひきつけられていました。


学生には、日本の伝統的な音曲を知る良い機会になりました。

報告:長沼光彦

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