お正月の縁起物

京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)

2016年01月06日 23:23

本日は、新年最初の3年ゼミ、
ということで、
お正月のおめでたいもの、
縁起物について、紹介してみました。


留学生の皆さんもゼミにいるので、
日本の文化を見直してみることにしたのです。

お正月というと、まずはお年玉でしょうか。
ぽち袋という、手のひらサイズの封筒で、
親御さんや親戚からいただいたと思います。


京都のお店では、江戸時代や明治時代の、
ポチ袋の模様を復刻したものがおかれていたり、
オリジナルの文様を和紙に印刷してくれる店もあります。

ポチ袋は、芸妓さんに心付けとして渡す場合に、
使われたりしたので、粋な文様を刷っていたのです。
のし袋を小さくしたものよりも、
使う人のセンスを感じさせます。

また、お年玉は、おこづかいではないので、
おめでたいものをさしあげるのが、
本来の心遣いかな、と思います。
相手に福徳が来るように、
お祈りするわけですね。

というわけで、もらいもので悪いのですが、
正月に親戚からもらった、
北海道のお菓子を、みんなでいただくことにしました。


ゼミの学生の中には、
自分が出かけた土地のお土産を、
持ってきた人もいました。


みんなで福徳を分け合う、
お土産には、そんな意味もあると思います。



次に、みんなで、おめでとうございます、
と言葉を交わすことにしました。
言祝ぐ、という言葉があるように、
私たち日本人は、言葉の力で、
人にしあわせをもたらすことを祈ります。

言祝ぐとは、ちょっと関係が薄いかもしれませんが、
縁起物の、洒落た千社札を見つけたので、
皆さんにさしあげました。

千社札は、江戸時代にはじまり、
神社を訪れた際に、参籠する代わりに貼ったものです。
今回持ってきたものは、
神社で貼るものではなく、
縁起物として自分の部屋に飾るものです。

宝船や招き猫など縁起物の絵の他に、
吉兆や招福といった、おめでたい言葉が書いてあります。
この言葉の力で、皆さん、吉運を呼んでください。



そして、もうひとつ、気持ちを新たにしてみよう、
という話をしました。
日本人は、初詣とか初日の出とか、
初が好きですね。

過去に楽しくないことがあっても、
とりあえず忘れて、
新たな気持ちでスタートする。

新たにする、という気の持ち方も、
縁起物のひとつかと思います。

昨日紹介したキャンパスに飾られたお花も、
新年を言祝ぐ縁起物です。
こういう心遣いが、人に福徳をもたらすのでしょう。


報告:長沼光彦




関連記事