日本にあるフランスのパイプオルガンあれこれ

京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)

2018年08月25日 10:45

パイプオルガンと言えば、「ティラリ~♪」
トッカータとフーガニ短調=バッハ=ドイツ
というイメージが濃厚ですが、
パイプオルガンはなにもドイツだけではありません。
ヨーロッパ各国にあって様々な個性を持っています。

そこで今回はフランスのパイプオルガンをご紹介したいと思います!
フランスの、とはつまりフランス製ということですが、
実は国内には結構たくさんあるんです。


これはアクトシティ浜松のオルガン(パスカル・コワラン社64ストップ)


一方、これは東京・新宿文化センターのオルガン
(アルフレッド・ケルン オルガン製作所70ストップ)

同じフランスのオルガンでも18世紀のフランス革命を境にスタイルが大きく異なります。
フランスでは音楽の趣向が変化するのに伴い、
オルガンの音色や楽器自体の機能も大きく変化するようになります。

革命前のスタイルを古典(クラシック)タイプ、革命後のスタイルをモダンタイプと呼んでいます。
(この辺の詳細については「キリスト教音楽入門」の授業で触れます。)

上の2つのオルガンはモダンタイプのオルガンと言えますが、
古典タイプのオルガンもちゃんと日本にあります。
最も有名なオルガンは、神戸松蔭女子学院大学チャペルにあります。
(マルク・ガルニエ工房31ストップ)



実際にオルガンケースを見たり、音色を聴き比べてみると、
それぞれのオルガンの個性が分かって、とても楽しいと思います。
パイプオルガンの世界は奥深いのです。

報告:久野将健

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