2014年07月16日

邦楽演奏会での司会

邦楽演奏会での司会
平成26年5月10日は、
以前のブログでご報告した通り、
邦楽演奏会の日でした。

話しことばゼミは、縁あって、
愛知県の幸田町にある幸田町民会館の
さくらホール(大ホール!)で開かれた
邦楽演奏会(主催:遠望峰の会)の
司会を担当しました。

めったなことでは経験できないようなことを、数多く体験してきました。

リハーサル時の厳しさから一転して、本番では大成功!
よく乗り切りました。
あの大きなステージ、あの本格的な邦楽演奏会で、よく司会をこなしました。
みな本当に立派でした。
邦楽演奏会での司会
実際、ゼミメンバーたちは、何を経験してきたのでしょうか?
何を学んできたのでしょうか。
ラジオ番組に続いて、ゼミメンバーに話を聞いてみましょう。


―前日に、リハーサルがありました。
 リハーサル時には、主催者に随分と叱られてしまいましたね。
 もう帰りたいとは思いませんでしたか?

藤田「今すぐにでも帰りたい!と思いました(笑)
   否定されているような気持ちにもなりましたが、
   平野先生はじめ他の3人に励まされ、
   励ましあったので何とか乗り切りました。」

物部「正直思いました・・・が、見返してやる!
   といった気持ちの方が強かったですね(笑)」
邦楽演奏会での司会
石田「正直、帰りたいなと
   少し思いました・・・(笑)
   たくさん準備して
   色々考えてきたので、
   かなり厳しい指摘を受けて、
   へこみました。

  でも、主催者の意図を汲み取れなかった
   という部分があったので、
   指摘されたところをバネにして頑張ろうと思いました。」

―あのときは本当に辛かったですね。
  しかし、早朝の京都から愛知への移動に、
  ラジオ出演、さらに、このリハーサルで
  心身ともにヘトヘトになっているのに、
  宿泊先に戻ってからも、夜遅くまで練習をしましたね。
  立派でした。
邦楽演奏会での司会
  ですが、その練習どおりに、
  本番はできましたか?
  「全く同じことばで話す」
  というわけにはいかなかったのでは?

藤田「そうですね、
   全く同じことばで話すということは、
   結局、原稿を読んでいるのと一緒で
   棒読みになってしまいます。
   なので、原稿を丸読み、ではなく、
   ある程度の会話内容をメモして、
   あとはなるべく自分の言葉で話すように努力しました。」

-前川さんは、予定していたインタビューの相手が変わって、
 そのため直前まで打ち合わせができませんでしたね。
邦楽演奏会での司会
前川「作った原稿をまた一から
   直さなければならなかったため、
   不安はありました。
   しかしこういったことは実社会では
   よくあることだと思い、
   切り替えて、前日にホテルで
   何度も練習しました。

   『準備をすること』の大切さが
   ここで分かりました。
   インタビューさせていただいた方の
   フォローもあり、本番を楽しむことが
   できたと思います。」

―物部さんも、前日、ステージ上でリハーサルが
 十分にできなかったかと思いますが、
 当日に緊張感はありませんでしたか?
邦楽演奏会での司会
物部「私は、緊張感はありませんでした。
   元々緊張をしない性格というのもあり、
   助かりました。
   ですが、場の雰囲気に
   持っていかれないように
   自分に言い聞かせていました。」

-あはは、そうですね。
 物部さんは、度胸があるというのか・・・
 でも、さすがに大ホールでのあの雰囲気。
 自分に言い聞かせて
 本番に臨んでいたんですね。
邦楽演奏会での司会
 石田さんは、
 インタビューの相手に小学2年生もいて、
 打ち合わせから、
 うまくリードしていく
 必要があったでしょうね。

 どんな感じで打ち合わせを
 進めていったのですか?

石田「まず、打ち合わせのことを考えず、
   純粋に仲良くなろうと思いました。
   はじめは、インタビューとは関係のない話などをしていました(笑)

   徐々にインタビューの内容の打ち合わせをしていきました。
   インタビューの最終確認とコミュニケーションをとって
   緊張を少しでも和らげられるようにと思い、
   本番当日も時間があるときに声を掛けにいきました。」
邦楽演奏会での司会
―そうでしたか。
 それでステージ上でも、
 リラックスした雰囲気で
 話していたんですね。

 会場に入って、
 客席インタビューもしましたね。
 皆さん、気持ちよく答えてくれていました。
 大成功でしたね。気を付けていたことは?

藤田「私は2人の女性に声を掛けました。
   最初は戸惑っていたのですが、私が笑顔で接していたのか、それともしつこかったのか(笑)、
   のちに快くインタビューを受けて下さいました。
   急にインタビューをお願いされて、戸惑わないわけがないので質問内容を少なくしました。」

前川「まずインタビューさせていただく方に
   失礼のないような言葉遣いをすることに気を付けていました。
   リハーサルのときに大須賀先生から

   『大学生としてではなくプロだと思いなさい』

   とご指摘を受けていたので、
   落ち着いて話すことにも気を付けていました。

   インタビューさせていただいた方がとても優しく素敵な方で、
   インタビューが始まる直前に『遠いところから本当にありがとう。頑張ってね!』
   と言ってくださり、とても温かい気持ちになりました。
   そのおかげもあり、安心してインタビューが出来ました。」

物部「年配の方々ばかりの会場で、
   学生に質問される方の気持ちになり考えてみました。
   『え、学生にインタビュー』と嫌がられる方がいらっしゃると思い、
   低姿勢・言葉遣いなどに気を付けました。

   それを念頭に置き、意識づけていざ本番!
   私はお話を伺いたいと思っていた方が、来場されておらず、
   急きょ別の方に変更といったことに見舞われていたのですが、
   意識づけていた3つのことを思い出し、落ち着いてインタビューをすることができました。」

石田「私はインタビューの順番が4番目だったので、
   同じ内容でも言い回しを変えて会場が飽きないように気をつけました。」

-では、みなさん、この演奏会を通して、
  特に感じたこと、学んだこと、良かったこと等を教えてください。

物部「リハーサルで叱られた時は正直戸惑いましたが、
   このような演奏会に参加でき、
   司会進行補助という他ではできないようなことをでき
   心に残る体験になりました。

   もしリハーサルの時に叱られていなければ・・・と思うとひやひやします。

   『あなたたちはプロです!プロ意識を持ちなさい!』

   と仰ってくださった時、目が覚めました。

   学生ですが、観客から見れば司会者です。
   生半可な気持ちでやっていてはいけない。そう気づかされました。

   メンタル面もそうですが、自分の中で一歩大人になれたような気がしました。
   ありがとうございました。」

石田「今回、このような貴重な経験をさせていただいて本当に良かったと思います。
   自分には足りないものがわかり、精神的にも強くなって、
   大きな成長が出来たと思います。
   主催者の意図や打ち合わせ、準備の大切さが身に染みました。
   
   それから学生でも舞台に立たせていただくなら、
   プロ意識を持って立たなければ、
   観客の方にも、主催者や関係者の方にも失礼にあたることがよくわかりました。
   ありがとうございました。」
邦楽演奏会での司会
藤田「2回生後半から
   ”多くの経験を積むことが
   私自身を作るのだ”と
   思わされることが多くなりました。
   平野先生から
   司会補助のお話を聞いた時に
   すぐに『やりたいです』
   と言った自分がいました。

   ですがリハーサルで叱られた時に、その時の自分は何も考えなかったな、と思いました。
   確かに叱られた時は自分のことしか考えられずに不平不満なことばかり考えていましたが、
   自分に足りないものを気づかせてくれました。 それは

   『気持ちを酌むこと』。

   自分からその場の空気を感じ取り、この演奏会をどれだけの思いでやっているのか。
   その気持ちを酌むことが足りていなかったのではないでしょうか。
   気持ちを酌み、何事も甘ったれた気持ちではなく本気で取り組む。
邦楽演奏会での司会 
   私の経験値を増やしてくれた
   2日間に感謝です。
   本当にありがとうございました。」

はい、ありがとうございました。

この邦楽演奏会は、就職活動はもちろん、
実社会の厳しさや喜びを
凝縮したような体験であったと思っています。

メンバーにとっておそらく一生忘れないような経験になったことでしょう。
この時感じたこと、学んだことを忘れず、
もっともっと内から輝く素敵な女性になっていきましょうね!

最後になりましたが、演奏会の主催者である「とぼねの会」の皆様に心から感謝申し上げます。

特に、会主である大須賀玉省寿先生には、大変ご無理を申しましたが、
こちらの願いを察し、厳しくかつ温かく接してくだいました。
その結果、学生たちにとって予想以上の素晴らしい経験となりました。
この場をお借りして、深謝申し上げます。



演奏会司会:石田夏未、藤田絵梨香、前川季月、物部睦美


写真: 藤田絵梨香、石田夏未

報告:平野美保



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Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 09:51 │Comments(0)話しことば教育学生の活動報告

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