2018年09月25日

クリスマス・プレゼントの運び手

キリスト教の祝祭の中で日本で最もよく知られているのは、
クリスマスであるといえるでしょう。

クリスマスは「キリストのミサ(Christ’s Mass)」という意味で、
キリストの降誕を祝うお祭りです。
ラテン語ではNativitas Dominiと言い、「主の降誕」を意味し、
クリスマスを表すフランス語「ノエル」や
イタリア語「ナターレ」なども「降誕」を意味する言葉から来ています。

クリスマスといえばトナカイの橇に乗ったサンタクロースが
世界中の子供たちのためにプレゼントを配るというイメージが日本では定着していますが、
子供たちがクリスマス・プレゼントを運んで来てくれると期待している人物は、国や地域によって様々です。
スペインでは「三人の博士」、オランダでは司教の姿をした「シンタクラース」、
スイスでは「幼子イエス」、イタリアでは「ベファナ」という老婆、
スウェーデンでは「トムテ」という妖精、等々です。
それらのキャラクターは、キリストの降誕を記している聖書に由来する人物や、
聖人伝に由来する人物など多様な起源がありますが、
皆、プレゼントを配る存在とされているのです。
クリスマスは、神が人間の救いのために独り子を贈り物としてこの世界に与えられたことを祝う日でもあり、
クリスマス・プレゼントはその喜びのしるしとしての贈り物であるともいえます。

発展演習「キリスト教と文化」では、キリスト教の様々な祭りの起源と、地域ごとの祝い方や食文化との関わり等について研究しています。
(文責:中里郁子)

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:14Comments(0)授業紹介オープンキャンパス・AO入試