2018年07月03日

悪いことをする勇気


国文学概論では、
芥川龍之介「羅生門」を、
読んでいます。



貴族の主人から、
仕事をやめさせられた下人が、
京都の入り口、羅生門で、
雨宿りをしているところから、
始まります。


何とかしなければならないので、
泥棒にでもなろうかと、
下人は思います。

しかし、泥棒になることを、
積極的に肯定する勇気が出ない、
というのです。


そんなわけで、
学生の皆さんに、
悪いことをするのに、
勇気はいるのか、
と聞いてみました。


その答が以下のとおり。

日本は、
お互いに見張っているような社会だから、
何をするにも勇気がいる、
というのです。


日本の現状をとらえた、
鋭い指摘だと思います。


さて、下人は、
人の目を気にしているのでしょうか。

それは、次回以降、
考えます。


報告:長沼光彦



  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 20:42Comments(0)授業紹介日本語日本文化領域