2018年02月20日

小平奈緒金メダル いろいろな物語


2月18日、小平奈緒選手が、
スピードスケート女子500メートルで、
金メダルを獲得しました。



競技終了後、
タイムを競ったものの、銀メダルとなり、
うつむく韓国の李相花選手を、
抱きしめていました。


中継当時、
事情はよくわからなかったのですが、
ライバルをリスペクトする行為と、
思いました。


その後の、種々の報道によると、
小平奈緒は、李相花と交流があり、
ライバルではあるものの、
友人として認め合っているようです。


さらに、報道を見てみますと、
この出来事を、
日本と韓国の国際関係と結びつけるものがあり、
小平奈緒の人柄の良さを評するものなど、
解釈の仕方はいろいろありました。


最近、話題にしている物語の視点で、
見てみますと、
同じ出来事でも、
複数の物語ができあがるのだなあ、
とあらためて思いました。

そのとき、当人が何を思って行動したかは、
わからないことです。

また、国際関係の話は、
当人には、思いもよらないことかもしれません。

それでも、報道は、
それぞれの興味や考えにしたがって、
様々な物語を伝えます。

どれが正しいか、ということではありません。

どのような物語を語るかで、
その人の興味がわかる、
ということです。



小平奈緒と李相花は、競技後に、
インタビューを受けていました。

小平奈緒は、韓国に遠征に言った際に、
李相花に親切にされたエピソードを、
紹介していました。

李相花も、日本に行くときには、
小平奈緒に、案内してもらうことがある、
と付け加えました。


これが二人の関係のすべてではないのでしょう。
(実際、競技で負ければ、
悔しいと思います。)
それでも、報道とは違う、
二人の日常が見えたようで、
こちらの物語に、
私は興味を持ちました。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:21Comments(0)日記日本語日本文化領域