2018年01月28日

ゲームは社会的メディアです


学生に勧められた、
スマホゲームをした話を、
これまでに何回かしました。



ゲームは、
個人が楽しむ娯楽ではありますが、
同時に、その世の中で共有される願望や、
メッセージを伝える、
メディアでもあります。


たとえば、どうぶつの森は、
自分の好みにあった場所をつくり、
人に知ってもらいたい、
という願望を、
反映していると思います。


ツィッターやインスタや、
個人の表現という点では、
共通している面があります。


文化を研究しようと思う人は、
対象とするメディアが、
どのような願望やメッセージを、
反映しているのか、
分析します。


とはいえ、ゲームは、
表面どおりのメッセージを、
伝えるているとは限りません。


たとえば、
悪を退治するファンタジー世界を描く、
ロールプレイングゲームは、
正義がテーマのように見えます。

しかし、実際に満たされるのは、
敵より強くなるという、
自己を成長させる気持ちです。

現実の世界で、
成長する実感は、
なかなか得られませんが、
ゲームの世界では、
時間をかければ、
着実に成長します。


そういう表面の物語に隠された、
裏側の願望や理想を、
読み取るのが、
文化研究の方法のひとつです。


報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 22:07Comments(0)日本語日本文化領域