2017年12月29日

世界の文化が生み出す音の響き~歌を通して~ 安本佳苗先生 基礎演習

12月14日木曜日の基礎演習は、
メゾソプラノ歌手、安本佳苗先生
をお招きしました。



「世界の文化が生み出す音の響き
~歌を通して~」の題で、
歌をうたうことが、
文化的な環境によって変わる、
というお話をしていただきました。


お話の一部をご紹介しましょう。

日本の学校で、人前で合唱をするとなると、
通常は体育館を使うことになるでしょう。

ただ、残念ながら、
体育館は、音響が良いとは言えません。

そういうこともあってか、
日本の音楽教育では、
大きく、元気な声を出す、
ことを目指すことが多いようです。

音楽教育を考えるときに、
音の響きは、大切です。


一方、ヨーロッパの伝統的な建物は、
音響のよい環境です。

カトリックの教会などは、
儀式で歌をうたうこともあり、
響きの良い場所となっているのでしょう。

そういう場所で歌をうたうと、
歌声がよりよく聞こえます。

そういう場所で歌をうたうと、
声の出し方も違ってくるでしょう。




音と環境の話をふまえて、
安本佳苗先生に、
発声の指導をしていただきました。

先生の指導は、実感的で、
そのとおりに声を出してみると、
響く歌声が出て来ました。


今回は、音響の良い場所ということで、
ユージニア館のお御堂を使いました。

そんなこともあってか、
横で聞いていると、
学生の皆さんの声が、
教会で聞く合唱団の声のように、
響いてきました。


歌声と環境、そして文化的背景について、
教えていただき、
自分でも実践できた、
充実した体験授業となりました。


報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:00Comments(0)授業紹介