2018年10月17日

詩は形をとらえる


ただいま、日本文学特講では、
詩を読んでいます




詩は、読みにくいという、
意見もあります。

ただ、形式に注目しては、
いかがでしょう、という話をしました



例えば、隠れた比較、
という形式があります。

今、読んでいた、
田村隆一「木」は、
こんな一節で始まります。

 木は黙っているから好きだ
 木は歩いたり走ったりしないから好きだ
 木は愛とか正義とかわめかないから好きだ


木を好きだ、といっているのですが、
どの理由も、××しないから、
という否定的な言い方になっています。


木の良いところを、
あげているわけではないんですね。


これは、木が好き、というよりも、
黙っていない、歩いたり走ったりする、
愛とか正義とかわめくものが、
嫌いだ、と言っているのと同じでしょう。


つまり、木は、
何かはっきりと示されていない、
愛とか正義とかわめくものと、
比較されているわけです。


隠れた比較、というのは、
こんな表現形式です。


詩を読むには、
明確に書かれていない部分に、
気持ちを向けることも必要でしょう。


報告:長沼光彦


タグ :田村隆一

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Posted by 京都ノートルダム女子大学      人間文化学科  at 21:26 │Comments(0)授業紹介日本語日本文化領域

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