2018年02月02日

美禰子の行方 夏目漱石「三四郎」を読む


試験期間に入る前の、
最後の授業で、
夏目漱石「三四郎」を読み終わりました。
美禰子の行方 夏目漱石「三四郎」を読む


美禰子は、
家族で交流のあった野々宮さんと、
交際があるように、
三四郎は思っていました。


しかし、野々宮さんと美禰子は、
考え方で合わないところがあるようです。

一方で、三四郎と美禰子が、
話す機会が増えていきます。

また、美禰子は後半で、
絵のモデルとなっていることが、
明らかになります。

その絵の場面は、
三四郎とはじめて出会ったときの、
美禰子の様子でした。


そういうエピソードが重なると、
三四郎と美禰子は、
結ばれるのかな、
とも思えます。


ところが、美禰子は、
野々宮さんでもなく、三四郎でもなく、
第三の男性と結婚することになります。


あまり明確に理由も言わないので、
美禰子の気持ちが、
良くわからない、
ということがあります。

受講した学生の皆さんの、
解釈もいろいろです。


そもそも、
美禰子は三四郎に、
興味がなかったのだ、
という人もいます。


そのように、様々な解釈ができるところに、
「三四郎」の面白さがあるのだと思います。


じっくり自分で読んでみて、
自分の「三四郎」の物語を、
組み立ててもらえると良いと思います。


小説の読解は、
そのように、自分で作り上げる面が、
あります。


報告:長沼光彦


タグ :「三四郎」

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Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:35 │Comments(0)授業紹介日本語日本文化領域

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