2016年02月17日

教員の研究発表会を開催しました

本日大学で、教員の研究発表会を、
開催しました。

学内および学外の研究助成を受けた
研究成果を報告するものです。
教員の研究発表会を開催しました

「研究プロジェクト発表会」「科研費研究成果発表会」
の題名で実施しました。
大学HPへのリンク

全学的なイベントですが、
人間文化学科の教員を中心に、
簡潔に紹介いたします。
(一番下に、本日のタイムスケジュールを紹介しました。)



午前中は、鎌田均講師が、
「アーカイブズ資料の教育的利用にみる情報リテラシー」の題で、
報告をしました。
教員の研究発表会を開催しました

アーカイブズは、資料を保管することです。
実物資料を保管する場合もあれば、
デジタル化してデータとして保管する場合もあります。

資料を調べる活動を通して、
情報調査の方法、情報活用の有効性について、
実践的に学び、主体的に考えるように、
し向ける教育を提案しました。

このブログで紹介している、
学科の学び、アクティブラーニングに、
通じる方法でもあります。

実際の授業実践をふまえており、
私は同じ教員の立場から、
興味深く聞きました。

(要するに、いい方法だから、
まねして、自分の授業でもやってみようと、
いうことです。)



午後は、吉田朋子准教授が、
「前近代ヨーロッパにおける美術品輸送の歴史的研究」の題で、
報告しました。
教員の研究発表会を開催しました

現代の日本にも、美術展のために海外から、
多くの美術品が輸送されてきます。
それでは、いつ頃から、美術品を運ぶ、
という活動を人間は始めたのでしょうか。
また、どのように運んでいたのでしょうか。

そういう美術品の輸送について、
イギリスやフランスの、
資料館(これもアーカイブズですね)に
赴き調査しました。

輸送することが、研究や報告の対象になる、
と昔の人はあまり考えていなかったので、
直接輸送の実態を記した資料はありません。
調査したのは、輸送したときに残された、
当時の領収書や報告書です。

こういう角度で必要な資料を見つけ、
調べていくのかと、
同じ研究者として発見がありました。


続いて、私、長沼光彦准教授も、
「昭和期において象徴主義の形成を果たした各種出版物の研究」
の題名で発表しました。

本屋さんにいくと、
文学書らしい装丁、マンガらしい装丁と、
本の種類は一目でわかるようになっています。

そのような本の装丁にこめられたメッセージを、
読み取るのが、私の研究です。
教員の研究発表会を開催しました

特に大正時代から昭和の戦前までの間を対象として、
象徴主義というジャンルの詩を、
人々がどんなふうにイメージとしてとらえ、
本の装丁に反映させたか、
調べました。

論文にまとめたものは、
本学図書館情報センターの、
学術リポジトリで、
読むことができます。
たとえば「川路柳虹と象徴主義・自然主義・印象主義・頽唐派」)
よろしければ、ご参照ください。



最後に、人間文化学科ではありませんが、
同じ人間文化学部英語英文学科、小山哲春准教授が
「対人言語コミュニケーション能力養成プログラムの構築、実施、および分析・評価」
の題で報告しました。
教員の研究発表会を開催しました

小山准教授は、人間文化でも英語英文でも取得できる、
プレゼンテーション実務士の授業を担当しています。

内容は、「話しことば教育」の名前で進めている、
コミュニケーションスキルの学びに、
関わる話でした。

実践も大切ですが、
コミュニケーションがどういうものか、
その意義を理解する方法、理論を知らなくては、
自分自身を省みて、主体的な行動にすることはできない、
という問題提起がありました。

アクティブラーニングと、大いに関わる話ですので、
私からも積極的に質問しました。

他の発表でも、活発に質問のやりとりがなされます。
そんなふうに、意見を交換しながら、
自分の研究や教育に活かすことができるのが、
今回の発表会の意義です。
教員の研究発表会を開催しました


一般の方もご来場いただけますので、
またの機会には、ぜひおいでください。


報告:長沼光彦






◆本日のタイムスケジュール

日 時:2016(平成28)年2月17日(水)
会 場:ユニソン会館 大会議室

■研究プロジェクト発表会:午前10:00~11:15
【発表1】10:00~10:30
  アーカイブズ資料の教育的利用にみる情報リテラシー
  人間文化学部 人間文化学科 鎌田 均 講師 
【発表2】10:40~11:10
  瞑想の広がりについて-ヴィパッサナー瞑想を体験して-
  心理学部 佐藤 睦子 准教授 

■科研費研究成果発表会 
 午前の部11:15~12:00、午後の部13:00~15:30

【発表1】11:15~11:55
  表記システムの発生・発達過程とその規定要因の分析:数表記を中心として
  山形 恭子 客員教授 
【発表2】13:00~13:40
  前近代ヨーロッパにおける美術品輸送の歴史的研究
  人間文化学部 人間文化学科 吉田 朋子 准教授
【発表3】13:45~14:25
  昭和期において象徴主義の形成を果たした各種出版物の研究
  人間文化学部 人間文化学科 長沼 光彦 准教授
【発表4】14:45~15:25
  対人言語コミュニケーション能力養成プログラムの構築、実施、および分析・評価
  人間文化学部 英語英文学科 小山 哲春 准教授







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Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:21 │Comments(0)教員の研究活動

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