2017年07月01日

夏越しの祓で、水無月を食べました


6月30日は、夏越しの祓(なごしのはらえ)でした。


金曜日は、授業があるので、
神社の祓には、いけませんでしたが、
ゼミで、この時期の京都で店にならぶ、
水無月(みなづき)というお菓子を食べながら、
夏越しの祓の話をしました。


(水無月は、外郎の上に、
あずきがのった、写真のような、
お菓子です。)


大学の近くですと、
上賀茂神社で、午前10時に、
(夜にも、人形流しがありますが)
上御霊神社で、午後3時に、
儀式が行われます。



茅の輪くぐり(ちのわくぐり)、と呼ばれる、
茅(ちがや)で作った、2メートルほどの、
大きな輪を、くぐり、厄除けする、
儀式です。

(写真は、上御霊神社の茅の輪です。)


「夏越しの祓する人は、
千歳の命(ちとせのいのち)
延ぶ(のぶ)といふなり」

このような歌を唱えながら、
8の字を描いて、
輪をくぐります。

1年の半分を過ぎたところで、
健康を保つことができるように、
願いをこめた儀式というわけです。


6月は、旧暦でいうと、
夏の終わりに当たります。

6月末日は、今の暦でいえば、
8月の中旬くらいになるので、
まさに、夏の終わりという感じです。



というようなことを話していたら、
香港の留学生のひとりが、地元に、
水無月と似たようなお菓子があると、
言います。

プッチャイコー(Put chai ko)、
というお菓子です。
(これで、検索すると、
インターネットの記事が出てきます。)

プティングのようなものらしいですが、
食感が、水無月に使われる外郎(ういろう)と似ていて、
小豆をまぜる場合は、見た目もよく似ているようです。

留学生から、こういう面白い話を、
聞くことはよくあります。




水無月は、京都を中心に食べられるもので、
関西で広くお店に出るわけではないようです。
関西の学生でも、初めて食べた、
という人がほとんどでした。

京都では、この時期、スーパーでも、
出ているのですが。

京都ならではの、
夏の行事ということですね。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 20:43Comments(0)授業紹介京都日本語日本文化領域