2017年06月30日

日中近代語彙比較論

日中近代語彙比較論
-グローバル化と世界の中の私を考えましょう
科目担当者:朱鳳



 近年、グローバル化という言葉が流行っていますが、実は明治維新の時に、日本はすでに一度グローバル化さたことがあります。日本語に「電話」「鉄道」「経済」「銀行」「福音」「教会」など生活から宗教まで、さまざまな西洋文化を表現する言葉が誕生しましたが、これは日本がグローバル化された確たる証拠です。これらの言葉は漢字で出来たため、中国語或いは韓国語とも共有することができました。私たちの言語はまさにグローバル化の象徴の一つです。
 
「日中近代語彙比較論」は主に幕末明治維新期から現代社会に渡って、多文化融和の中で言葉はどのように変化していくかを考察していきます。この授業を通して、日中近代言語史、漢字翻訳史、多文化交流史などさまざまな知識に触れることができます。
 しかし、この授業は、何の役立つのかと疑問を持つ人がいるかもしれません。確かに、資格取得や語学学習のような履歴書にすぐ書ける目に見える即効性はないのですが、持続性のある寛容な人間性と柔軟な思考力を手に入れることができます。これからのグローバル化の時代は、すぐに役立つ知識と世界に通用する考え方の両方持つ人を必要としています。世界の人とコミュニケーションを取る場合にも自分の国の文化や言語が世界の動きのなかでどのように位置づけられ、どのような独自性を持っているかを知ることで、あなたの意見が世界の中の自分の発言として位置づけられるものになり得るのです。
 「日中近代語彙比較論」は、実学と教養を兼備する学生を育てていくことを目標としています。


  


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2017年06月29日

オマーン人留学生との交流 その2

オマーン人留学生との交流 その1 のつづきです。

~服装~
オマーン人の服装に注目しました。
女性はヒジャーブを着ていました。ヒジャーブとは、アラビア語で「覆うもの」という意味です。中東地域の人々がよく頭に巻いているスカーフのようなものです。
ヒジャーブは、色々な種類があり目元だけしか出さないものや派手な色のものなど国柄や信仰心の程度によって変わります。



お食事会に参加したオマーン人の女性たちは、落ち着いた色のものを着ていました。女性にとってはファッションの一部ですね。
一方男性は、カジュアルな服装で私たちとあまり違いはありません。
テレビで大富豪が真っ白な服装をしているのを見た事がありますが、実際日本に来られている留学生は私たちと同じようにファッションを楽しんで過ごしているそうです。
服装には個性がよくでます。ノートルダムの学生も華やかな装いで最先端のファッションを取り入れる人もいれば、過ごし易さ重視の人もいます。
オマーンの女性も、ヒジャーブという限られた服装の中でも自分らしさを出していて、興味深いです。
(三田)



~オマーンの結婚式~
同じテーブルになったオマーンの女性が結婚をされており、オマーンの結婚式について話を伺うことができました。
海外の結婚式と聞くと、大人数で、野外で、数日間かけてというイメージがありましたが、実際は日本のようにホテルのホールで行うのが一般的らしいです。私の思っていたイメージと違い驚きました。また、ウエディングドレスのお写真を見せていただきました。本物のモデルと間違えてしまうぐらい美しかったです。日本と同じで純白のウエディングドレスを身にまとっており、あまりの美しさに私もはやく結婚式をあげたいと思いました。
(松山)



オマーン人の方は、アラビア語と英語と日本語を使って私たちにたくさん会話をしてくださいました。日本オマーンクラブ会員の日本人の方とも交流でき、うれしかったです。
初めて食べたイフタールのこと、ラマダーンのこと、オマーンの国のことをたくさん知ることができ、最後にはみんなで写真を撮るなど仲を深めることができました。
今回このような機会を設けていただいた日本オマーンクラブの皆様に心から感謝申し上げます。




人間文化学科 アラビア語とアラブ文化を学習している学生
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:00Comments(0)国際文化領域(多文化理解)

2017年06月28日

オマーン人留学生との交流 その1

鷲見先生のお誘いで5名の学生が、2017年6月中旬に日本オマーンクラブ主催の食事会に参加してきました!単なる食事会ではなく、イスラムにおけるラマダーン月の断食明けの食事「イフタール」で、場所は大阪のトルコ料理店でした。



~オマーン~
オマーンという国は、中東のアラビア半島の東端にある南北に長い国です。北はホルムズ海峡をはさんでイラン、西はアラブ首長国連邦とサウジアラビア、南はイエメン、東はインド洋に面しています。 長い海岸線と、標高3000m級の高い山脈や、どこまでも続く砂漠など変化に富んだ美しい景色です。気候はとても暑いが、平和でのんびりとした国です。
アラビアンナイトで有名な船乗りのシンドバットは、オマーンの港から船出をしたといわれています。
(向井)



~ラマダーン~
私が食事会に参加するのは今回が2度目でした。
ラマダーンは、私たち日本人には馴染みのないイスラム教の宗教文化の一つです。
日本語で「断食月」といいます。
この期間は、日の出から日没までの日が出ている間は、一切飲食をしないことです。
そのため、日没後の断食明けの食事はとても豪華です。たいてい最初にデーツ(なつめやしの実、次の写真にあります)を食べます。



イスラム教徒は、断食をしながら日常生活を送ります。しかし、学校や仕事は午後14時や15時までなど普段よりも早めに切り上げて、日没まで家でゆっくりと過ごすそうです。
今回の食事会では、途中お祈りをするオマーン人の学生さんもいて普段体験できないイスラム教徒の宗教文化を体験できました。日の出から日没まで飲食をしないのは、私にとっては辛いですが、自己のアイデンティティを高めることには良いだろうと思いました。
(杉本)



~食事~
私は今回のお食事会で初めてトルコ料理(ハラール料理)をいただく事になってドキドキしました。
まず、最初に「デーツ」というナツメヤシの甘みが強いドライフルーツを食べました。
イスラム教徒の方はラマダーン(断食月)の時には、最初にカロリーが豊富なデーツを口にすることが多いそうです。
ドリンクは、「アイラーン」という塩辛いヨーグルトを飲み物にした物がでましたが、オマーン人の方曰くオリジナルはもう少し塩の味が弱いとの事です。
一緒にだされたトマトスープはとてもこってりしていて美味しかったですし、もっちりした大きなパンには5種類のソースや具材を付けて食べました。
そして、メイン料理は羊肉と鶏肉を串に刺した「ケバブ」でした。
とてもボリュームがあり、スパイスがよく効いていて美味しかったです。トルコ料理(ハラール料理)を初めて食べた私ですが、日本にある食べ物と味が似ている様に感じ、とても美味しくいただく事ができました。
(帽田)



(オマーン人留学生との交流 その2 に続く)

人間文化学科 アラビア語とアラブ文化を学習している学生


  


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2017年06月27日

合作似顔絵をしてみました 日本語コミュニケーションⅠ

今回は、グループワークの試みとして、
合作似顔絵をしてみました。



まずは、
5~6人くらいのグループで、
それぞれ異なる色のペンを選びます。

そして、それぞれのメンバーの、
似顔絵を描くのですが、
1回の作業は、15秒程度。

一筆加えるくらいで、
あまり細かく描かずに、
次のメンバーに渡します。

複数の人間が手を加えて、
似顔絵なんて、描けるのでしょうか。



と思うと、その人のイメージを、
うまくとらえた似顔絵ができあがりました。

学生も、そんなことできるかな、
という感じでしたが、
それぞれ味のある作品ができたので、
面白い、と感じたようです。

すでに作業しているうちに、
面白くなり、わーっと熱があがる、
雰囲気になりました。

最後に、できあがった作品を、
皆でシェアしたのですが、
似てる!とか、声が上がり、
教室が盛り上がりました。


楽しいと思えると、
一人ひとりの作業に参加する、
気持ちが高まり、
グループ全体の熱量もあがります。




実は、この似顔絵ワークは、
昨年、上田信行先生から、
教えてもらった
方法です。

上田先生は、REMIX(再構成)という概念で、
この方法を説明しています。
このワードで検索してみてください。

ごく簡単にまとめてしまうと、
共同作業の中で、
他の人の作り出したものを、
再構成することで、
より創造的なものを生み出す、
という連携の仕方です。


今回は、本来一人でするようなことも、
大勢でやったら、面白くなるし、
意外な結果がでるよ、
ということを体験してもらおうと思いました。

そんなわけで、
まずは気軽にやってもらおうと、
上田先生から教えてもらった方法よりも、
だいぶ、やり方がゆるくなっています。

上田先生の方法では、
3秒で、次の人にまわすのですが、
作業は15秒くらいに延ばしました。

また、お互いの顔をよく見よ、
と観察の時間も、
はじめに作ってもらいました。

(似顔絵を描くのを機会に、
あらためてお互いを、
よく知ろう、という意図もありました。)



どうやら、そのおかげで、
行動する前に、
少し考えた班もあったようです。

「私は目担当なんですよ。と、
言っていた学生がいたので、
より良いものを完成させるために、
分担する作戦を練った班もあったようです。


こうなると、あまり先入観を持たずに、
REMIXを、体験するという、
上田先生のワークとは、
違うものになってしまうわけですが、
それも、また面白いのではないか、
と思っています。

私の与えたルールらしきものの、
裏を突いて、自分たちで、
うまくやる方法を発案しているわけですから、
これも、別の意味での、
創造性かなと思うのです。


創造的なワークショップでは、
あらかじめ、
計画した側の枠にはまる必要はありません。

ワークショップ自体が、
方法を提供する側と、
参加する側の、
創造的な共同作業だからです。

今回のような、
私自身が面白いと思う、
ワークショップを経験できると、
次回は、また違う要素を足してみようかな、
と思ったりするのです。


報告:長沼光彦






  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 22:37Comments(0)授業紹介アクティブラーニング

2017年06月26日

鈴鹿可奈子先生 ホスピタリティ京都

6月20日のホスピタリティ京都は、
聖護院八ッ橋総本店専務、
鈴鹿可奈子先生に、いらしていただきました。



京都のお土産として有名な八ッ橋ですが、
鈴鹿可奈子先生は、
より日常的に親しまれる、
お菓子にしたいと、おしゃいます。



「味は伝統」を企業理念とし、
100年は続く商品を販売していくことを、
聖護院八ッ橋総本店は目指しています。


「米粉と砂糖を混ぜ合わせ、
にっきで香り付けをしたもの」
という八ッ橋の定義を守りながら、
時代に合わせて、お客様に届ける方法を、
考えています。




2011年3月26日に誕生した、
聖護院八ッ橋総本店の新しいブランド、
nikiniki は、
「新しい八ッ橋のお召し上がり方を提案する」
ものです。

これまでと異なる八ッ橋の楽しみ方の提案し、
新たなお客様を招こうとするブランドなのです。


このような挑戦を行うのは、
「100年後・200年後の八ッ橋」を念頭におき、
八ッ橋の美味しさを、
一人でも多くの人に届けたい、
と考えるからです。

伝統を守るためにも、
新しい挑戦が必要だ、
ということです。


報告:長沼光彦





  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:15Comments(0)授業紹介京都

2017年06月25日

ホームページをリニューアルしました

人間文化学科では、このブログの他に、
ホームページで、教育内容をお知らせしています。


このたび、ホームページをリニューアルしました
(左側のサイドバー下側にも、
ホームページへのリンクがあります。)


従来、学科の科目を、
4領域に分けていたものを、
教育内容の関係を、
わかりやすく整理するため、
2領域+共通科目群
としました。



日本と世界の文化を学び、
情報や図書館司書など、
文化の伝達と保存について学ぶ、
教育内容の豊富な点は、
変わっていません。



日本と世界の、二つの視点を持ち、
かつ、「話しことば教育」に代表される、
コミュニケーションスキル、
冊子制作やホームページ制作など、
情報発信スキルを磨く、
人間文化学科の、教育目標を、
明確にする、科目構成にしました。



よろしければ、ホームページも、
ご覧ください。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:52Comments(0)日記

2017年06月24日

大学の良いところ 悪いところ 日本語コミュニケーション

物事を対立の視点で比較する
というワークを、
日本語コミュニケーションⅠでしてみました。

テーマは、大学の良いところ、悪いところ。



いくつかのグループに分けて、
KJ法を応用した、
付箋を使って、グループの話し合いを、
まとめるワークをしました。




良いところで、
各グループで共通して出てきたのは、
教員との距離が近いこと、
だそうです。

少人数のグループやクラスで、
教員と学生がコミュニケーションを、
とる機会が多いところから、
そういう意見が出てきたようです。

(教員としては、そう言ってもらえると、
ありがたいですね。)



悪いところで、共通して出てきたのは、
食堂が混み合うところ、
だそうです。

お昼休みに、一度に食事、
ということになると、
確かに、食堂は混み合います。

食堂以外の場所でも、
食事ができるように、
いくつかの教室は、
開放しているのですが、
きれいな食堂でゆったり食べたい、
という気持ちもあるようです。

(設備の問題は、
面積を広げるのは難しいので、
使い方を考えるのが、
妥当な解決策になるでしょう。)



いくつかあがった意見を、
共通するカテゴリーに分けて、
整理しました。

さらに、良い点、悪い点、
よりよくするには、どうしたらよいか、
なぜ、そのような現状になっているのか、
より深く分析する方法を示唆して、
ワークのまとめとしました。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:38Comments(0)授業紹介アクティブラーニング

2017年06月23日

ロジック(論理)ってなんだ 日本語コミュニケーション+国文学概論

論理(ロジック)的に話す、書く、ということは、
理性的な話し合いの場で、求められます。




では、論理、筋道が通っていることには、
どういう特徴があるでしょう。

それは、単純な形に、置き換えられる、
ということです。

A+B=Cみたいな形ですね。

単純な方が、わかりやすい、
ということです。


そうすると、逆に、微妙なニュアンスが、
抜け落ちてしまうような気がしますね。

そのニュアンス、たとえば、
DとかEとかFがあるなら、
それらが、A+B=Cと、
どういう関係にあるのか、
説明するのが、論理、
ということになります。




面倒くさいなあ、とか、
AとかBとか、分解したら、
何か違う気がする、
という意見もあるかと思います。

もちろん、論理的な表現が、
言葉の表現のすべてでは、
ありません。

エッセイとか、小説とか、詩は、
ここでいう論理的な文章とは、
組み立てが異なり、
違う味わいを表現します。

(小説とか、詩も、
論理や構造がある、
と考えて、
分析する方法もあります。)



言葉の表現も、
いろいろある、
ということを、
知ってもらうと、
面白くなってくると思います。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:50Comments(0)授業紹介日本語日本文化領域

2017年06月22日

メロスだって認められたい 国文学概論

太宰治「走れメロス」をよく読むと、
メロスは、友のためだけでなく、
「名誉」のために走っています。



「若い時から名誉を守れ」と、
作中でメロスは言っています



友のために走っていると思って、
読んでいたのが、
自分の名誉のために走るの?、
と違和感を持つ人もいるでしょう。


名誉というと、
共感できないかもしれませんが、
人に認められること、
と言い換えるといかがでしょう。

私たちは、人に認められたい、
という気持ちを持っているのでは、
ないでしょうか
(心理学では、承認欲求といいます。)



友のために走るのだとして、
その自分を人に認めてもらいたい、
そんな気持ちも、
人は持つものだと思います。

単純にいうと、
自分をほめて、という気持ちですね。


そういう意味では、
メロスは、立派な人というより、
私たちに近い面も、
持っているのではないでしょうか。




報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:00Comments(0)授業紹介日本語日本文化領域

2017年06月21日

図書館展示「ホラー」~準備編~

《図書館サービス概論》受講生による、図書館展示のお知らせです。

図書館展示の日が近づいてまいりました! まだ風が冷たく感じる日もありますが、6月7日に梅雨入りし、いよいよ夏も近づ いてきています! 選書した本を読み、一足先に夏を感じながら作業を進めています。

選書が終わり、書誌(展示する本のリスト)はほぼ完成しました。
広報用のポスターには怖いオバケがいる……かも?
展示に来てくださった方にご協力していただきたいアンケートは、気軽に評価してもらえるよう選択式にしました。 展示案内のちらしもアンケートと並行して頑張って製作中です! 展示紹介のためのポスターはまだまだ完成とは言えず、授業外に集まって作業を進めています。

また、展示する本を紹介するためのPOP作りをしています。 皆さんに興味を持ってもらえるよう、各自が工夫を凝らして作りました!
下の写真はその中の一部です。 その本の良さが少しでも伝われば、と思っています。





展示中は貸出できませんが、図書館内で閲覧することは可能です。
ぜひ図書館まで足を運んでください!

報告者:《図書館サービス概論》2017年度受講生 広報担当者  

Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 05:37Comments(0)学生の活動報告図書館司書資格授業紹介日本語日本文化領域

2017年06月20日

対立はめんどうくさい? 日本語コミュニケーション

文章も、いろいろな書き方がありますが、
大学の研究では、
議論する、というスタイルが求められます。

単純にいうと、他人の意見を、
批判する、というスタイルです。



どうも、本学の学生の皆さんは、
批判する、対立する、
ということが、
喧嘩しているような感じがして、
あまり好まないようです。

そもそも、日本社会では、
議論というスタイルよりも、
争わずに、許容し合う、
やり方のほうが、
主流かもしれません。



ただし、他者理解の仕方は、
受容、というスタイルの中だけでなく、
議論、というスタイルの中にも、
あるのです。

相手を正しく批判するためには、
相手の言い分を正しく理解する、
必要があります。

相手を理解する手間暇をかけて、
はじめて、
相手に意見をいう権利が、
できます。



そういう意味で、議論は、
喧嘩ではなく、
一定のルールにしたがった、
スポーツだと、イメージしてもらった方が、
良いでしょう。

ですから、他者理解のない、
ルールのない、
言い合いは、
もちろん、喧嘩でしかありません。

こういう言い合いが、
嫌われるのは、
仕方ないことです。

学生の皆さんも、
すばらしい議論の場に、
あまり出会ったことがないのかもしれません。




自分の言い分を通したいと、
どうしても、相手の言い分を、
理解することを怠ってしまいます。

そこで一歩、とどまり、
相手をの言いたいことを理解する、
手間暇をかける。

それから、相手に反論をしかける、
それが、正しい議論です。

民主主義社会は、
本来、こういう議論を通して、
お互いの利害を少しずつ、
調整するところに、
良さがあるのだと思います。



報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 22:02Comments(0)授業紹介アクティブラーニング

2017年06月19日

畑正高先生 ホスピタリティ京都


6月13日火曜日の、
ホスピタリティ京都は、
松栄堂主人、畑正高先生に、
お話いただきました。




松栄堂は、
お香を扱う京都の老舗です。

お香の観点から、
人との関わりについて、
お話していただきました。



お話のキーワードは、
「慮る」(おもんぱかる)です。


香りは、形がないのものですから、
そこに、意味を読み取るには、
慮る、想像力が必要です。

一方で、香りは、
人を刺激するものでもあります。

よい香りは、人を集め、
人を癒やすものです。

それゆえ、香りの文化は、
日本でも、古くから、
受け継がれてきました。



お香の材料は、大陸よりわたってくる、
貴重なものでした。

しかし、香りの魅力は、
困難を乗り越え、
人々が材料を求める動機となりました。

異文化の受容には、
異国を想像する力、慮る、
が必要となります。



一方で、お香は、日本の文化とは、
異なるものです。

そこに、異文化との出会いと、
日本における変容が起こります。

文化は、ただ受容されるものではなく、
変化するもので、
その変化に、創造性が生まれる、
きっかけもあります。

お香は、異文化として理解されながら、
日本人の想像力、慮る、により、
独自性を生み出すことになります。

歴史は、そのような出会いと、
選択、判断の積み重ねで、
作られていく、ということです。



最後に、畑先生が参加される、
シンポジウムの紹介がありました。

「京都からつながるSDGsシンポジウム」
6月23日金曜日 13:30~16:30
キャンパスプラザ京都 第2講義室
京のアジェンダ21フォーラムで、
詳しい情報がわかります。)

SDGsは、持続可能な開発目標
(Sustainable Development Goals )の意味で、
2015年に国連で採択されました。

これを機会に、文化と環境の関わりを、
考えてみるのも良いのではないでしょうか。


報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:23Comments(0)授業紹介京都

2017年06月18日

ねこを見た 参


夕方、正門のあたりで、
学生たちの声が聞こえてきました。


ねこが、学生たちの前を、
走り去ったようです。

ねこは、茶室の庭に、
入ってきました。




「わかってたら、
驚かさなかったのに」
と優しい言葉を残して、
学生たちは立ち去りました。


とはいえ、このねこは、
人と慣れないようにしているようです。

以前に見たねこと
同じねこのようです。



報告:長沼光彦

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:32Comments(0)日記新館・校舎紹介

2017年06月17日

楽しい大学

キャンパスで、
ブログ用の写真を撮っていましたら、
1年生のふたりに「写真撮って!」と声をかけられました。



コンセプトは、「楽しいJD(女子大生」
だそうです。


「楽しいの?」と聞くと、
「楽しいですよ」とのお返事。
何よりですね。



楽しい、ということは、
その場にいることが、
肯定的に受け止められている、
ということだと思います。

大学、イイネ、
という感じでしょうか。


一方、学校という場所では、
勉強など、がんばる、努力する、
ことがまず大切だ、
という意見もあるかと思います。

ただ、がんばる場合にも、
まずは、楽しい気持ちがあった方が、
前向きに取り組めるのではないか、
と思います。





先日の、オープンキャンパスでは、
1年生が活躍してくれました。

本学での生活は、
まだ2ヶ月というところですが、
キャンパスライフを楽しいと思っていることを、
高校生の皆さんにも、
伝えたいと活動してくれたようです。



1年生から、
大学生活を楽しいと思えると、
チャレンジしてみたいことが、
次々と見つかるように思います。


報告:長沼光彦




  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:00Comments(0)日記学生の活動報告

2017年06月16日

図書館展示「ホラー」~予告編~

《図書館サービス概論》受講生による、図書館展示のお知らせです。

《図書館サービス概論》では、毎年テーマを決めて本を紹介する展示をしています。 例えば、過去には「ジブリの森」や「図書館からグリムの世界へ」、昨年は「世界名作劇場への旅」というテーマで展示を行いました。

そして、今年の展示テーマは「ホラー」です!暑い夏を怖い話で過ごしませんか?
伝承コーナーと文学・映像作品コーナーに大きくわけ、外国と日本では不思議生物や恐怖のイメージにどんな違いがあるかを比較しようと考えています。 ゾッとするほど怖いものから、昔は畏怖の対象であった不思議生物まで、様々な視点から紹介します!

「ホラー」と聞いてイメージするのは幽霊や殺人鬼ではありませんか?
しかし、怖いものというのはそれだけではありません。日本に昔から伝わる「妖怪」も恐ろしいものの一つです。他にも日本では可愛いらしいものとして認識されることの多い「妖精」は、実は醜いものも多いことをご存知ですか? 伝承コーナーではそんな妖怪や妖精を中心に、昔から伝わるちょっと不気味で怖いものを紹介します!

文学・映像作品コーナーでは有名な作品だけでなく、短編集や心理学系の資料も多数紹介します。
皆さんは「世界三大ホラー映画」をご存知ですか?実は図書館にもあるんです!
世界三大と言っても説はいろいろあるのですが、写真は世界三大ホラー映画の中でも特に有名な海外のホラー映画の原作です。 「その映画見たことある!」という方は、ぜひ原作も読んでみてはいかがでしょうか?

図書館展示予告編2017



あいにく展示中は視聴・貸出はできませんが、簡単な作品紹介を展示しますので気になる方は是非見に来てください。


場所は本学図書館1階展示エリアです。
6月20日~7月18日の期間に展示しています。
ぜひ足を運んでみてください。今年の夏は「ホラー」で涼みましょう!

報告者:《図書館サービス概論》2017年度受講生 広報担当者

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:46Comments(0)学生の活動報告図書館司書資格授業紹介日本語日本文化領域

2017年06月15日

公開講座「百人一首―かるたに恋して」を開催しました

6月10日の土曜日に公開講座を開催しました。
映画化もされた漫画『ちはやふる』の人気もあってか、会場は大盛況でした。
中学校かるた部の生徒さんたちも来てくださいました。


司会は、本学3回生が務めました。
授業での取り組みが垣間見られる、堂々たる司会ぶりでした(手前味噌ですが)。





第1部では、本学の堀勝博教授から
「『京都百人一首かるた』で巡る京都の名所」と題した講演がありました。




堀ゼミの学生たちが「京都百人一首」を制作するに至った経緯や、
「一人一首、一か所一首(京都の地名)」という限定による
選歌の苦労などが語られました。

涙を呑んで選外となった歌を紹介するなど、
京都にちなむ歌への深い愛が感じられる講演となりました。


ところで、当日のアンケートにこのような質問がありましたので、
堀教授からのご回答をここにお知らせいたします。どうぞご参考ください。


*****
アンケートに、「神山」はこうやまと読む、というのがありましたが、
和歌では、「こうやま」ではなく、「かみやま」と読まれてをります。

現在の上賀茂の地名は「こうやま」と読んでいますが、
それは正式名称「かみやま」が変化したものです。

たとえば、大阪市住之江区「遠里小野」は、
万葉集では、「とほさとをの」ですが、現在の呼び名は「おりおの」であり、
読み方が変化しているわけです。

地名のウヂ(宇治)を上代で「莵道(ウヂ)」と記した例がありますが、
その漢字表記を現在でそのまま音読みで「トドウ」と読んでいるのも同じ例です。
*****

つづく第2部では、元クイーンの荒川裕理氏をお招きし、
「百人一首とかるたについて」をテーマにご講演いただきました。






「競技かるた」がいまのような形で行われるようになった経緯について、
詳細な歴史を紐解きながらお話しいただきました。


現在の「かるたブーム」ともいわれる状況については、
『ちはやふる』の影響だけではなく、
小学校・中学校現場において百人一首が、
子どもたちが親しみやすくなるような工夫のもとで
取り上げられているためでもある、というお話もありあました。


また、荒川氏が「競技かるた」を始めたきっかけや、
クイーンを目指す道のりの険しさなども、大変興味深いお話でした。



休憩をはさんで、みなさんおまちかねの「競技かるた」の実演・体験会がありました。


まず、「競技かるた」の選手たちが猛烈なスピードで札を払う秘訣である
「決まり字」について、詳しく解説していただきました。






そして、クイーンと選手による実演。目にもとまらぬ速さで札が払われていきます。






最後に体験コーナー。中にはクイーンを驚かせる払い手を見せてくれた方もいました。






今回の公開講座に参加してくださったのは、なんと百人ぴったり。
「百人一首」が、幅広い年齢層の方々にとって
魅力的なテーマであることを再確認する、素敵な機会となりました。


報告:辻 敦子
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 12:41Comments(0)話しことば教育日本語日本文化領域学科行事

2017年06月14日

知識も伝える方法も 国語科教育法Ⅰ


近年の、国語の教科書は、
少し昔のものとは異なり、
いろいろな種類の文章が載っています。



たとえば、東京書籍に載る、中学校の教科書
小泉武夫「鰹節―世界に誇る伝統食」は、
鰹節が世界一硬い食べ物であること、
また、その製法など、
知識や事実を伝える文章です。


小説や随筆など、
人間の心理や情調に関わる、
文学的文章とは異なります。

また、意見文とも異なり、
正しい情報を読み取るところに、
重きが置かれています。



こういう文章では、
国語の先生も、
鰹節を硬くする仕組み、
菌の働き、という、
理科の知識を持たなくては、
理解できません。

他にも、国語の教科書には、
社会、経済、哲学、芸術、
など幅広い題材が取り上げられます。


国語の先生は、
授業をするうえで、
日本語で表現される、
種々の知識や教養が、
必要となるのです。



人間文化学科は、
そういう多様な知識を学ぶことができる、
授業を多く用意しています。

ぜひ、積極的に、
幅広い視野を身につけてほしいものです。


報告:長沼光彦
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 17:13Comments(0)国語科教諭免許授業紹介

2017年06月13日

紫陽花(あじさい)が咲いています 花のある大学53


大学キャンパスの東側では、
紫陽花(あじさい)が満開です。



梅雨入りしながら、雨が降らない、
空梅雨(からつゆ)ですが、
紫陽花は、見頃となりました。



学生の皆さんは、
地下鉄北山駅の方から、
通学する場合が多いので、
気づいていない人もいるかもしれません。



京都の紫陽花の名所と比べては、
いけないでしょうけれども、
咲きそろった様子は、
なかなかきれいです。

少し遠回りして、
歩いてみるのも、良いですよ。


報告:長沼光彦  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 21:45Comments(0)日記新館・校舎紹介

2017年06月12日

ラジオ番組準備中!(「専門演習Ⅰ」話しことばゼミ)


人間文化学科の平野ゼミでは、
毎年、ラジオカフェにゼミメンバーで出演しています。

企画から内容の構成、トーク、放送局とのやり取り等、
全て自分たちで取り組んでいきます。

その準備の過程、
そして、生放送出演を通して、
実践的な力、話す力、度胸などを養っていこうというものです。

本年のラジオ番組のテーマは、
最近の女子大生の恋愛事情と流行。

やわらかいテーマではありますが、
聞きごたえのある内容にしていこうと、
関連の論文を調べたり、女子大生にアンケートをしたりと
様々に準備を進めているところです。

放送は、以下の通り。
――――――――――――――――――
放送局:ラジオカフェ FM 79.7
日 時:2017年7月5日(水)18時半~19時

*Listen Radio を使えば、京都はもちろん、
 世界中どこでも聞くことができます

 http://listenradio.jp/
――――――――――――――――――――


明るく元気で、個性豊かな5人の番組を
ぜひお聞きください。



報告 平野美保



  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 18:26Comments(0)話しことば教育授業紹介日本語日本文化領域アクティブラーニング

2017年06月11日

オープンキャンパスを開催しました

本日、11日、日曜日は、
オープンキャンパスでした。


多くのご来場ありがとうございます。



模擬授業は、平野美保先生が、
「笑顔がもたらす素敵なコミュニケーション」の題で、
本学科の特徴ある学び、
「話しことば教育」についてお話しました。


大学生に求められている力、
コミュニケーション能力向上に必要なこと、
そして、今回は、卒業生に来てもらい、
自身の体験を交えて紹介してもらいました。



就活で役だったことなど、
社会で使える、
コミュニケーションの学びであることを、
紹介してもらいました。


また、人間文化学科では、
プレゼンやスピーチを、
日本語コミュニケーションなどの授業や、
1年次ゼミ、2年次ゼミで、
重んじており、
「話しことば教育」が、
種々の場面で、
学科の学びと結びついていることをお知らせしました。



体験コーナーは、
鷲見朗子先生の「アラビア語入門」と、
中里郁子先生の「聖句入りカードづくり」です。



「アラビア語入門」は、
アラビア語の初歩を学んでいただき、
自分の名前を、カードに書いてもらいました。



できあがったカードは、
アラビア語独特の美しい字体でしあがり、
喜んでいただけたようです。


「聖句入りカードづくり」は、
聖書の中の言葉を選んでいただき、
イラストを付して、
カードとして仕上げるというものです。


普段から学内で、
聖書に親しむ活動として、
行っているものです。

こちらも、お土産として、
お持ち帰りいただきました。



来月もオープンキャンパスは、
開催されます。

また、別の授業や、体験コーナーを用意して、
お待ちしております。

よろしければ、おいでください。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 23:23Comments(0)日記話しことば教育国際文化領域(多文化理解)国際文化領域(芸術と思想)