2017年05月15日

吉澤健吉先生 ホスピタリティ京都


5月9日火曜日のホスピタリティ京都は、
吉澤健吉先生を、ゲストにお迎えしました。



吉澤健吉先生は、
京都産業大学教授ですが、
本学の法人理事をお務めいただいています。

大学に務められる以前は、
京都新聞の記者として、
京都文化を支える方たちを取材してきました。

吉澤先生より、
ホスピタリティ京都のゲスト講師の方たちを、
ご紹介いただいています。





今回は、そのご経験をふまえ、
「ファジーな京都文化」の題で、
お話いただきました。


京都文化の特徴は、
ファジー(あいまい)なところにあります。

たとえば、何かお願いをしたときに、
「考えときます」と返事をいただいたら、
京都では、婉曲なお断りだと、
受け止めなければなりません。

関東の人間だと、「考える」と言われると、
少しは可能性があるのかと思ってしまいますが、
実際は、可能性はないのです。


京都の人と交流がないと、
まちがった受け止め方をしてしまいそうですが、
はっきりと断って、相手の気分を害さないようにする、
配慮なのです。


こういうファジーな感性は、
例えば、人間と自然を明瞭に分けない、
調和的な心の在り方や、
空白や余韻から想像を喚起する、
日本人の精神と、
共通しています。

その意味では、
京都文化独特のものというよりも、
日本の伝統に根ざすものです。


グローバル化社会の中で、
あらためて、日本人独自の、
物事の捉え方を見直してみては、
いかがでしょう。

吉澤先生から、
そのようなメッセージをいただきました。


報告:長沼光彦


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 16:28Comments(0)授業紹介京都