2017年01月28日

旧正月です 六角堂をお参りする

本日、1月28日は、旧正月です。

中国では、旧正月を春節といい、
神戸の南京町では、
春節祭のイベントが行われているようです。


というわけでもないのですが、
六角堂で、お参りをしてきました。
(現在の正式名称は、紫雲山頂法寺です。)


六角堂は、聖徳太子が建立したと、
されるお堂です。
名前のとおり、上から見ると、
六角形をしています。



四天王寺建立のための材木を求めて、
山城国を訪れたところ、
一休みしたときに、木にかけた、
念持仏が動かなくなりました。

念持仏が、この地にとどまって、
人々を救いたいと告げたので、
六角堂を建てたと言われます。

平安京ができる前の話です。



六角堂を訪れると、
境内には鳩が多くいます。
それで、境内の中のお店では、
鳩みくじをお土産としています。



境内には、へそ石と呼ばれる、
六角形の石があります。

もとは、山門の前にあったものが、
明治時代に、境内に移されました。
(江戸時代の都名所図会を見ると、
山門の外にあることがわかります。)

六角堂が京都の中心にあるとされたことから、
へそ石と呼ばれたといわれます。



旧正月ということで、
あらためて新年を迎えた気持ちで、
お参りをしました。

本堂に据えられていた、
鳩みくじではない、
おみくじをひきました。



第十八吉、とでましたが、
前にも申し上げたとおり
書かれている言葉が大切です。


六角堂のおみくじは、
漢詩でした。
書き下し文にしてみます。

暗(あん)を離れ明(めい)に出(い)づる時
麻衣(まえ)緑衣(りょくい)に変ず
旧憂(きゅうゆう)終(つい)に是(これ)退(しりぞ)く
禄(ろく)に遇(お)うて応(まさ)に交輝すべし


だいたいの意味です。
暗闇が終わり、明るい輝きが現れる時である。
貧しい麻の衣は、宮中に仕える人が着るような緑衣へと変わる。
昔の悩みはついに終わり、退けられる。
ほうびを得て、まさに光り輝くような運勢となる。


吉ですが、内容としては、
大吉という感じです。
今までが闇だったというところが、
大吉ではない、ということなのでしょう。

(今まで闇だったといわれると、
それはそれで、気になりますが。)

新年にふさわしい言葉を得られて、
気持ちを新たにすることができました。


報告:長沼光彦




  


Posted by 京都ノートルダム女子大学      国際日本文化学科(人間文化学科)  at 19:13Comments(0)日記京都